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競走馬に「設定6」の札は刺さっていない

前回はパチスロで勝つためには「ホールを見極めることが大事」だということをお伝えしました。今回は競馬で勝つ方法を考えてみましょう。
簡単な例として先日行われたG1「宝塚記念」をピックアップしてみたいと思います。1番人気は圧倒的な支持を受けたイクイノックスで最終的な単勝オッズは1.3倍でした。イクイノックスの単勝の期待値はこのような数式で表すことが出来ます。

推定勝率×1.3=イクイノックスの単勝の期待値

この場合推定勝率が80%であれば、

0.8×1.3=1.04

と1を超えており、期待値がプラスになるのでBETするという行為が正当化されます。104%はパチスロなら設定4か5といったところなので個人的には納得いく数字ではないので、もう少し欲しいところではありますが。

ちなみに推定勝率が50%だと思う人は

0.5×1.3=0.65

と、1を下回ってしまうので見送るのが正解ということになります。

ちなみに自分の本命はジオグリフでした。最終オッズは83.1倍。必要勝率は約1.2%。1000回走って12回勝てばいい計算。イクイノックスに過去先着していること、東京コースよりも持久力戦になりそうな阪神2200m戦。これなら1.2%は勝てるだろうと思ってBETしました。結果的には着外だったわけですが、後悔はしていません。期待値で勝ち負けを計算する以上、結果よりも期待値のある馬を選べたかどうかの方が大事だと考えているからです。それでも本当に正しかったかどうかは誰も教えてくれないのが現実なのですが。

パチスロでは昔、ホール側が高設定台に「設定456」「設定6」といった札を刺してプラスになる台ですよと、アピールしていることもありましたが(今では禁止されている)、そんな札は競走馬には刺さっていません。なので、誰も答えが分からないわけです。しかし、分からないことを分からないで終わらせてしまっては勝てるわけもありません。見えない「推定勝率を実際の勝率に近づけること」は競馬で勝とうとする人は必ず考えなくてはならないことなのです。実際の勝率に近づけることが出来れば、期待値プラスの馬を簡単に見つけることが出来ます。逆にズレが大きければ期待値マイナスの馬ばかり追いかけてしまうことになりかねません。

この見えない何かを予測する行為。パチスロを打っている人はピンと来ないですか?
そう。パチスロの高設定狙いと一緒なのです。パチスロの高設定狙いで勝っている人は、あらかじめどこのホールのどの機種に高設定が入るというのを予測出来ています。もちろん前回お話したように設定を入れる権限はホール側にあるので、確実性はありません。しかし、いろんな情報やホールのクセを精査することで狙いを絞ることは出来ます。そしてその精度が高ければ高いほど、高設定の台に座れる確率が高くなり、その確率が結果的に収支に反映されるのです。
パチスロには高設定狙いの他に天井狙いという勝ち方があると前回のコラムでお話しましたが、競馬にはそれがありません。つまり競馬≒高設定狙いしか出来ないパチスロと考えてもいいでしょう。
いろんな予想方法を駆使して自分なりの高設定を見つけてそこにBETする。その狙いがハマった時の快感は格別です。しかも一日に高設定を見つけるチャンスが何十レースもあるわけですからね。そう考えてもらえる自分が競馬にハマっているのも分かってもらえるような気がします(笑)。

【今週の推定設定6】

7月15日(土)函館4R 8メイショウカジキ 西村J

前走初めてのダ1700m戦で馬券内が人気の先行馬3頭で決まった中、一頭この馬だけ違う脚で追い込んでの4着。

鞍上の西村Jは、もうかなりバレてきてはいるが、若手の中では相当上手い部類に入る。セールスポイントは「勝ちにこだわるポジショニング」で先行意識はかなり高い。一昔前の川田Jを彷彿とさせる(インタビューの無愛想なところも含めて)。
メイショウカジキも前目のポジションで競馬をしたことがないわけではないので、初めてと言ってもいいトップジョッキーへの乗り替わりで馬券内があっても。

単勝20倍なら設定6でしょう。

赤坂テンパイ
パチスロライター。勝負にこだわった店選び、立ち回りを披露する“ガチ系”。勝ち負けをズバッと言い切るトークが持ち味。「狭く深く」が信条で一度ハマったギャンブルはとことんやりつくす。著書に『赤テン 巻一』『勝負師の一打~赤坂テンパイの流儀~』(原案・取材協力)。
ツイッター @genkiakasaka

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