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ルメールせんせいのなつやすみ

 一気に蒸し暑くなって梅雨なのか夏なのか分からない時期になってきましたが、我らが馬券ファンの頭を常に悩ませるルメール大先生が今年も夏休みに入られました。今年は7月27日の新潟から復帰するみたいですが、ルメール大先生の休み明けは本当に成績が悪いので大チャンスとなっています。近3年、8月だけに絞った成績はこちら。

直近3年、ルメール騎手の8月成績

単55%/複69%となっていて回収率は通常営業よりもかなり悪いことが数字からも窺えます。単勝オッズで見ると1倍台前半はさすがに飛ぶことは少ないようですが、1倍台後半になると一気に回収率が下がっています。それでも過剰人気しちゃうわけですから、馬券的に美味しいシチュエーションが増えるのが8月と言っても過言じゃありません。
あと、今年の夏の騎手的トピックと言えば田口Jのフランス武者修行。田口Jといえば地方とはいえ今年関東オークス(Jpn2)を制覇して勢いに乗っている若手。しかも騎乗センスも高く、それでいてまだ減量が効くということもあってか騎乗依頼が殺到。2024年現時点での477回という騎乗回数は1位です。そんな田口Jがフランスに行くのですからその分、乗鞍が空いているという状況が生まれるというわけです。ですから例年以上に今年の夏競馬は各ジョッキーのアピールの場となりそうです。
「夏は牝馬が走る」という昔からある格言に加えて、去年勝手に「熱中症に注意」という格言も自分の中で作ったのですが、騎手サイドであまりチェックしていなかったなと思い、今回は「7.8月限定」でジョッキーの成績を調べてみました。すると、とんでもない夏男が出てきました。

7、8月限定騎手成績

数字の上では上位2人、松岡Jと川須Jが浮かび上がってきました。川須Jは2022年の北九州記念のボンボヤージ(単勝16430円)のイメージがあるのでここにランクインしてくるのも納得です。では松岡Jには何が起きたのか。これがパッと思い浮かぶのは相当松岡Jのことが好きな人でしょう。

●2023.8.12 新潟4R 3歳未勝利 1着 ヒサメ 単勝20820円
●2022.7.23 福島4R 3歳未勝利 1着 プラウドヘリテージ 単勝20500円

この2レースが回収率を押し上げている原因です。1回ならたまたまか…と、思えますが2回。しかも両方200倍超えとは…さらにこの2頭にはある共通点がありました。それは  

●デビュー戦
●田中剛厩舎

だったんです。このデータすごくないですか? 正直これを見つけてしまった時、こんな熱い季節に寒気がしました。って結構有名な話だったら恥ずかしいんですけど…。
これを馬の能力と取るのか、厩舎力ととるのか、はたまた松岡Jの夏適性と取るのか。これは非常に興味深いデータです。夏競馬が荒れるとはよく言われますが、結局はノーマークの馬が激走するから結果的に荒れるんです。この2頭も誰も最後の最後まで煮詰まった3歳未勝利戦で初出走の馬が勝つなんて思われてなかったってことですもんね。夏競馬は少しの可能性も見逃さないスタンスで予想に注力すべきということでしょうね。

【今週の推定設定6】
土曜福島11R 3プラウドヘリテージ(松岡J)

そのプラウドヘリテージを今週は推奨。揉まれ弱い馬で内枠でスタートダッシュに失敗すると大敗する傾向にある。逃げを決められた時はほぼ馬券内という馬。中山、福島という小回りコースで全て馬券内というのも特徴が出ている。今回一つ外にテンが速い馬がいるが、スタートが上手くないデムーロJに乗り替わっているので、出し抜ければ逃げ切りがあってもおかしくない。単勝15倍あれば設定6でしょう。

赤坂テンパイ
パチスロライター。勝負にこだわった店選び、立ち回りを披露する“ガチ系”。勝ち負けをズバッと言い切るトークが持ち味。「狭く深く」が信条で一度ハマったギャンブルはとことんやりつくす。著書に『赤テン 巻一』『勝負師の一打~赤坂テンパイの流儀~』(原案・取材協力)。
X(旧ツイッター) @genkiakasaka

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