
座談会(2)
フロム・ニューヨーク来日記念 緊急インタビュー! の練習!(の続き!)
《フロム・ニューヨークWeb Site ⇒ http://fromnewyork.info》
活動の場をニューヨークから東京にうつすという設定を発表した"フロム・ニューヨーク"。今回はメンバーの3人(ブルー&スカイ・市川訓睦・中村たかし)が、ニューヨークで出会った頃の作り話を語ってくれた。
――皆さんの出会いのエピソードを教えて下さい。
ブルー って聞かれたら、まあ出会った場所はニューヨークでいいのかな。
中村 3人とも出身がニューヨーク?
市川 それぞれバラバラでもいいんじゃない?ここだけの話、ニューヨークっていろんな国から人が集まるって聞いたことあるし。
ブルー ここだけの話って言いぐさは何だろう?まあいいか。でも俺はニューヨーク出身がいいなあ。たかしさんはどこ出身がいい?
中村 どこでもいいよ。
市川 じゃあイタリアとかは?
中村 イタリアね。うんじゃあイタリアで。
ブルー 決めんの早いね。でもイタリア人には見えないけどどうする?
中村 あれ、そもそもうちらは外国人なの?
ブルー あ、日本人でいいのか。外国で生まれ育った日本人たくさんいるもんね。
市川 じゃあ俺はボストン出身。
中村 ボストンね。何で?
市川 え、理由とか別にいらないでしょ。
中村 ああそうか、今はどうでもいい話してるだけだった。
ブルー 市川さんはボストンバッグを売りにニューヨークに来たことにしたら?
市川 ああ、じゃあ父親がボストンでボストンバッグを発明して、それを広めるためにね。ニューヨークの路上で売ってたのかな俺。二十歳くらいの頃。
中村 路上っていうか、ストリートって言った方が。
市川 そっか。ニューヨークのストリートで売ってたことにする。
ブルー え?ボストンバッグの店を持ってたの?
市川 いやいや、だから路上で売ってて。
ブルー ああ路上でね。
中村 で、俺はその頃イタリアに帰ろうとしてて。
ブルー 待って。いつの間にニューヨークに来たの?まだイタリアでしょ。
中村 いや、もうニューヨークに住んでたの。とっくの昔に。で、俺はニューヨークで何かに挫折してイタリアに帰ろうとしてたんだけど、荷物入れるカバンがなくて困っててさ。そしたらいっさん(市川)がたまたま目の前でボストンバッグを売ってて。「あれは何だ?便利そうだぞ」ってなって。
市川 ボストンバッグを初めて見たんだ。そしたら「あれは何だ?」ってなるのもうなずける。で、買ってくれたの?
中村 いや、金がないから盗んで、逃げて。
市川 そしたら追いかけるよね俺。それが出会いみたいな。
ブルー ごめん、俺もそのたかしさんを追いかけてもいいかな?たまたまその場を通りかかったことにしてもらって。
中村 いいよ。2人で追いかけて俺を捕まえたことにしたら?
市川 完全にニューヨークの日常だね。
ブルー ニューヨークっぽさに加えてマンハッタンっぽさもでてきた。
中村 そうでもないけど、でもこれで出会えたでしょ、3人が。
ブルー 出会えたね。これ覚えておけば人に話した時「へー」ってなるね。
市川 もし覚えておけばね。っていうのは、この話すぐ忘れそうだっていう不安…不安っていうか何だろう、胸騒ぎか。そういう胸騒ぎがさ。
ブルー たしかに忘れそう。3人いるんだから誰かしら覚えてられるといいけど。
市川 じゃあ覚えてた人は、偉いってことにしたら?
ブルー いいね。覚えてた人は偉いことにしよう。
中村 どうでもいい話を進めるけど、スティーブさんのことはどうすんの?3人出会ったついでに、ここでスティーブさんとも出会っとけば話が早いと思うけど。
市川 じゃあたかしは俺らに捕まって、っていうか捕まりたくないからそこで3人で殴り合いになって。そしたら警察がきて、そこにいたみたいな。
ブルー ああスティーブさん元は警官だったんだ。"フロム・ニューヨーク"のプロデューサーになる前は。
中村 3人が殴り合ってるのを見て、「よし、こいつらを売り出そう」って思ったのかな。何でそう思ったのか意味わかんないけどスティーブさん。
ブルー スティーブさんは昔からいつも何考えてるかよく分からない人だったんじゃない?あ、今度の公演のチラシに「ニューヨークにあるふりかけの倉庫でレッスンしてた」みたいなこと書いちゃったから、スティーブさんはその倉庫を持ってるふりかけ工場のオーナーだったことにしようか。
中村 警官だったことはやめて?
ブルー うん、警官だったことはやめて。やめてもいい?
市川 いいよ別に。
中村 俺もどっちでも。
ブルー じゃ、やめよ。
――スティーブ氏はふりかけ工場のオーナーとのことですが、その彼は何の目的で皆さんをプロデュースしようとしたんでしょうか?
ブルー って聞かれたらどうする?
中村 目的とか理由とか別にいいんじゃない?細かいこと今いろいろ決めても忘れちゃうから。
市川 でも忘れないで覚えてた人は偉いってことにしたよね。
中村 偉いってのがよく分からないし。絶対忘れるでしょ。
市川 ああ。これは手のひら返す形になっちゃうけど、考えてみれば偉くなりたいっていう気持ちがそもそもない。自分に関しては。
ブルー たしかにそうだね。ここで話したことをうちらが覚えておくには、もっと別の仕組み作りが必要なのかもしれない。
中村 これ「インタビューの練習」ってことだけど、ニューヨークから来た設定でやってますっていうのを前面に押し出しすぎると「どうでもいいよ、うるせーよ」って思われるでしょ。
ブルー 東京は怖いね。
市川 そのへんふまえて今度の公演のタイトルでもまず「ごめんなさい」って謝ってるんだし、まあそこまで怖がらなくても。俺ら男なんだから。
中村 たしかに女性用トイレには入らないな俺。
市川 ほら。男だからだよ。
ブルー 行ったことないんだけど混浴温泉に憧れみたいなものがあるよ。
市川 それもしかり。男だからだよ。
ブルー なるほど。
中村 悔しいけどこれは反論のしようがないね。
(※次回は、3度目の来日をした3人の、日本の印象などを話し合いで決めていきます)
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