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定点タンクの号令論

おっかーがよく「タンクの号令は微妙、ガルピコの方が強い」って言ってるアレについての解説です

☆号令の使用条件

号令を強いタイミングで振るために求められる要素は

①発生の早さ
②足の早さ(打つ瞬間の滑り込みについて)
③足の早さ(打つべき時に打てる位置取りの確保について)
④体力及びイェアンジュドルケ等の耐久担保(③と同じく位置取りに影響)

①②は始龍ゆららキスクでもわかると思うので解説は割愛します。
③については説明せずとも、この記事を読んだ後に号令ジャスを5回くらい使えば勝手にわかると思います。

と言いたい所だが、一応③についての図解を作ったので供養させていただく


この違いが分からない人はなんかこう、頑張ってください

④は単純に「体力ミリだとこっちが先にお祈りで号令打つしか無い」から読まれやすくて弱くなるよね 的なやつです。何故か回復1ドア+ウェポン2枚のドアタンクやってる人の弱点ですね、奴らはすぐメカ反を吐く。

まず、ドアタンクを次のように分類する

『足を止めて耐久』みたいな事をしがちなタンクと、ひたすら動いて回避しまくるタンクを分けて考え、足を止めがちなタンク達を『定点タンク』と呼ぶことにした

左に行くほどド定点

注目して欲しいのは1番左のジャス&めぐみん

【ジャス】

HAで被ダメを82%カットして耐久する。これを前提に設計されているため、非HA時の耐久値はアタッカーの平均がいいとこくらいで、タンクとは呼べない。更に足が遅いので移動による耐久行動も難しく、味方を支援する際にも位置取りが不自由。号令を打つ瞬間の滑り込みもほぼゼロ。定点タンクの最たる例

こいつに関しては足遅すぎ&定点過ぎなので、解説するまでもなくガルドアの方が強い。比較するのも烏滸がましいレベルなので普通にガルピコタンクの記事見てガルジャスの強みだけ理解して貰えれば大丈夫です

詳しくは後述

【めぐみん】
周囲発生はジャスと並び、かつ足も早いので、
号令を打つ瞬間の足の速さ(滑り込み)は充分に強い
しかしめぐみんは「号令を強く使うための位置取りの確保」にそこそこの欠陥を抱えている
仮に試合の残り時間[0:50]くらいまでにHSを貯めきっておきたければ、2分間の内半分くらいはHAを構えておかなければならない。これを前提に話を進めていく。
めぐみんの基本型はイェガーノガドやイェガードルケ+号令ドアなので、耐久方法は見ての通りダメカに頼った定点タンク的な方針となる。基本的にこの回復無し型が1番強いとは思うが、回復を積んでいないということは『回復を移動を同時に行えない』という弱みを抱えているということでもある

敵がcポータルを触りに行ったので踏みたい、敵の確殺HS(の他にも貫通やブレイク)を避けたい、味方が詰められているので援護に行きたい、等の移動ニーズは試合中に沢山あるが、これらを満たしながら同時に回復をする、といった事がこの型のめぐみんには絶対にできない。

イェガーアンジュ派のタンク達は
・アンジュで微回復してダメージ相殺しながら移動してダメージ範囲を抜ける
・アンジュ+HAの回復でダメージを受け切る
の2択から選んで行動するが、めぐみんは基本カット2(ドルケを含む)ウェポンドアなのでこの移動ニーズを満たせない

単純に「号令を使いたい時に使うための耐久力が保証されていなければならない」という噛み合わなさがある。
そもそも「HSを貯めるために足を止め続ける必要がある」のに同時に味方が襲われている位置に移動して居座って号令を打つ、という手間をも要求されるので
"厳密にはキャラコンセプトと噛み合っていない"
と言える


耐久の高さだけを見るならめぐみんでもイェガーアンジュした方がイェガーノガドより硬くなるけど、「イェガーアンジュにして本気で耐久する」=「歩き回って耐久する」なので、その場合HS溜め切りにくくなるんだよね。定点タンクを辞める事もできるけどその場合自分の最大の個性が消えてしまう…

めぐみんは定点タンクにもなれる(なるべき)という立場

タンクの号令(等)を強く使う条件、工夫

これは極めて単純明快なことで、ただ「敵のダメカが早めに消費されれば」タンクの号令は強くなる。

味方のガンナーが長射程高火力で敵のダメカを消費させたら/そもそも初めから敵編成のダメカ秒数が短かったらその分号令は存在感を増す。
この「早めに消費されれば」を自分(タンク)が行う能動的なアクションで行えれば

=(タンクが敵のダメカを号令を使わずに"早めに"消費させれば)

それは「号令が強く使える盤面を自ら作ることが出来る」という意味で号令と噛み合っていると言える

例①忠信
別に号令は積まないと思うが、忠信はある意味この点においては号令と噛み合っていると言える

☆マークが味方ガンナーの位置

味方ガンナーが☆の位置にいる場合、本来ソルはC横を通過する時にダメカを貼ればいい。
だがこの忠信が位置くらいでアンジュを切って通行人ソルをぺちぺち殴り続けた場合、結構な被弾が入るためダメカと回復を吐くタイミングが少し前倒しになってしまう

これが「通常でダメカを吐かせるタイプ」である
前提として「耐久力(持続回復)や急にカード攻撃を向けられた時に即転倒しない準備」が必要になる

ジャスティスやアミスターもこのタイプだが、ジャスティスは足が遅すぎる上に「定点タンク」なため「ここまで単独で出てソルを殴る→その後ろから湧いてきた敵の援軍に備えてCまで戻ってテヤァ」みたいな立ち回りをする時間/耐久力が用意出来るかはとても怪しい。瞬間火力は高めなのでダメカを吐かせる力は高めだが、それを「早め」(=敵陣側の位置で)行う力は低め

アミスターは回復2枚忠信程の耐久保証は無いためここまで前に出る事は少ないし、後述の別のタイプ寄りな事が多い

例②アリス
使うなら号令じゃなくワキンヤンだとは思うけど理屈は同じだから許してやぁ

トランプチャートランプチャー

ソル目線「これ絶対ダメカ早めに吐かないとキャンセルされて面倒だよなぁ」という盤面
こちらからすれば「当然先吐きしますよね?」って顔しながらアンジュ吐いてトランプ連打するヤツ。

察しの通り通り「HAでダメカを使わせるタイプ」

アリスが1番わかりやすいと思うのでアリスから例に出したが、ライザの錬金投げやヴィオの滑りHAサイレントをちょいちょい連打しながらストーカーするやつなんかもコレと同じ
アリスはダメカを吐かなきゃそもそも通れない寄り、ライザは避ければ無視できるが当たったら激アツコンボ始動、ヴィオはサイレント突っ切ろうとしたら号令ほぼ確ヒットのコンボが組める形となる。

例③ヴィオレッタ
最近のヴィオと言えばアングリフ
アングリフを味方ガンナーに向かう途中で打たれれば、転倒回避&合計ダメージでの死を避けるためにその場でイェガーを貼りながら横を通過されるケースが多いだろう。
これが分かりやすく「カードでダメカを吐かせるタイプ」だが、このパターンは号令と一緒に併用でアングリフやその他を積んでいる前提なのでちょっと例外的になってくる。

※回復枠が削れているか徒歩かの可能性が高いので、通常のドアタンクと単純比較できない

ぶれアングリフ+回復2みたいなアミスターはコレに近いが、アレはそもそも毒ダメージ+貫通攻撃ダメージも通常火力も持つので更に例外的。後述


これらを駆使してダメカを2秒早く使わせれば、敵のイェガーは8秒になるので味方ガンナーが生き残りやすくなる


味方がダメカをいなしきった後

首尾よく味方ガンナーが敵アタのダメカ時間を耐えきった後、そのままこちらに寄って貰えれば敵アタは号令に当たるかガンナーを取り逃すかの2択を迫られる。この時の号令は存在するだけで最強のカードと言って差し支えないと思う。

だがこの盤面には

・ダメカ切れまで結構な時間を追跡に費やしてしまう(定点HA回復ができない)

・1人を見るのに2人人員を割いている
(敵ももう1人、例えばボイドの横槍号令が飛んできたらダメカ無しタンクはむしろ止められる側なのでガンナーの助けになれない)

・移動先を自分で選べない(味方の逃げ先次第)

という欠点もある

特に2つ目が重く、1人を2人で見ている&味方ガンナーの移動した位置に依存する形で追従しなければならない都合上、だいたいcから離れてしまうのである

これがある上にそもそも当たり前だが「味方ガンナーが敵のカット時間が切れるまで生きてる保証もない」ので、可能ならさっさとカットの上から倒してしまいたいということもあっての「ガンナーを守るのはアタッカーの仕事」という通説であり、タンクがこの役割を真っ直ぐにこなせる事はそんなに多くない。そもそもCを離れるなという盤面もある。


ちなみに、その昔フルカノアタッカーのダメカ枠が「イェガーよりディーバ」だった時は「3秒(実質2秒程)待てばスタンを通せる」のでワキ号令タンクの通りがバチバチに良かった、みたいな事もあったのだが
ガンナーがディバ全から無全天全天になったり、アタッカーが朝露(URイェガー)を使い始めたり、最近だとポチタ(6秒高カット)が現れたり
「当時のようにディバ(3秒)アタッカーが台頭する事はもうないだろう」という予測や
「ポチタに需要が流れてくれると朝露より4秒短くなるからそれはまぁ…助かる」みたいな見方もできる

「ドアジャンヌやるならアリスでいいからドアジャンヌ弱い」みたいな同族間での採用比較レースとは別に、実際の仮想敵、つまり敵アタガンの強弱変化に対して今のタンクが刺さっているかどうかを考えると良い。

タンクに「1人分の存在感」があるのか

存在感とは無視されない力、こちらから能動的に何かをする力、勘違いのないようにもっというと「なるべく常に何かしら邪魔や攻撃をする力」なので
早い話がこれを満たすには「ダメカを貫通するか割る必要がある」
ワキンヤンや号令はパワーカードっぽい側面もあるが、実際にそれはカードのパワーなのか噛み合ってるだけなのか、冷静に最適解かどうかを考えてみるといい。スプタンは「結局味方任せ、味方頼り」と言われる節もあるが、これはどこまで正確と言えるのか、あるいはその所以はどのような非力さにあるのか。

先述のアミスターは「毒+1.45のぶれどら&通常」でダメカに対してもいい打点が出せる
れんげきのかたジャスの1.50攻撃寄せゆららも、タンクが周カノを採用した場合もコレに該当する。
ただこれらはあくまで味方と一緒に動く場合に足でまといにならず「1人分の仕事をする(存在感を出す)」目的か、あるいは「有利な状況で自分も1vs1で敵を倒す」目的での採用となる。

そしてタンクの中にはキャラコンセプト上、これらを無理やり満たす事に適性が無いキャラもいる

ダメカの上から圧を出すデッキを使えと言われたとして、例えば号令ではなく周カノを積めと言われたとして
ジャスなら
・号令を当てに行く足がない
・通常でダメカを吐かせる性能が高い
・攻撃倍率も1.50ある

ので、環境やその時間帯のマッチング層に対するピンポイントメタでもなければ基本的には「号令より周カノの方がいいよ」と断言できるが

アリスの場合これらの要素がそのまま適応されるワケでもないので「ワキンヤンよりカノーネの方が絶対いいよ」みたいな断言はちょっとできない。
(カノーネ威力低いステ噛み合わない・元の足早いからワキンヤンもそこそこ仕事持てる)

このようにデッキ変更による解決ができない場合、敵が露骨にダメカ先吐きをしてきたらその時点で自分は「お荷物になっている」と認識した方がいい

【確認のため再度補足】足が早いと「ワキ号を切りながら滑って当てられる範囲が伸びる」だけでなく「ワキ号を適切に使いたい位置取りをキープする力」や「キープしつつ打った後cまで戻れる範囲」が伸びるのでそこまで含めての「ワキ号には足が確保されていないといけない」である。
ジャスの周カノの場合「ガンナーの通常+ジャスの通常」で無理やりダメカを貼らせて即撃ちすれば当たるのでこれは足の重要性が少し低い

足の速さは「当てる瞬間の速さ」だけじゃないぞ


じゃあお荷物にならないためにどうするかというと

・味方と協力して動く(ごっこをしてふらつく)
より
・奥で1人釣りながら味方に2on2をさせてサポートカードを切る

方がよっぽど合理的で、ミスも発生しにくい

そういう意味で、終夜・きてる・ガルピコ・祝福・ユニド・人回復(晴斗)ら辺のカードは
タンクの号令と同じ枠の選択枠に入る事になる。

デッキ構築の流れとしては
❶ドアタンクを使うのでドアが確定
❷耐久値の確保のためにイェガードルケを採用
(ここをイェガーノガドに変えたりイェガーアンジュやドルケアンジュや回復2に変えたり等はキャラ毎に試行錯誤すれば良い)

❸ラスト1つに乱戦意識で号令を入れる遠くで1人釣りながら味方優位を作るためのカードを入れるか

みたいな手順で組むのがまず基本的には1番良い

この際、「味方のために使える・自陣ケアに使える」だけでなく
・特殊飛びで初動にも使えて自分の合わせにも使えるガルピコ
とか
・HSを組み合わせることで裏を触った敵に確殺コンボをキメられる終夜

みたいな追加の付加価値を乗せられると尚強い選択肢となる。


「なるべく荷物にならないために」をマジに追求すると、本当にやる事がないならアリスやめぐみんでも敵をそのまま殴る選択肢が出てきます。
回復力に余裕がありすぎる時、その暇を少しでも火力に寄せようという魂胆


めぐみんの場合はHAをして早めにHSを確保しなきゃいけないのに「味方と敵の鬼ごっこに着いて行って号令を構えつつ、HSも確実に貯める」のは実は結構要求値が高いんじゃないか?と思います

初心者に「今は号令を構えに行くか諦めて貯めきった方がいいのか」を判断させるの、実は難しくないですか?
その「難しさ」に気付いてすらいなくて、なんとなく立ってなんとなく号令振るだけで「充分」だとなんとなく思ってるだけで、それって「弱い」んじゃなかろうか、これって本当にパワーカードの姿なんだろうか
勿論当てた時のバリューは高いし、当てに行く立ち位置選びや技術に左右されるとしても「上手けりゃ最低限は問題ない」のは事実なんで全否定こそしないが
ガルピコという選択肢もあるならせめて「比較」はしてから考えるべきだ。
だが恐らく大半の人はそもそもガルピコという選択肢を知りさえもしない

どうしても敵のカット状況や敵の立ち位置に依存してしまうという号令の欠点に目をつぶっている段階では比較のスタートラインにすら経っていないのでハッキリ論外と言える。

「3vs3乱戦派」と「裏釣り味方2on2派」の2つのドアタンクの性質をごちゃ混ぜにせず、しっかり分けて考えるべきだ。
その上で「3vs3乱戦派」の号令は厳密には厳しい点が多いが、その上でも強いと言えるコンボや性質(単純な発生の速さ等)があるならそれでも強いと言えよう。

この手の「共通項によるカテゴリー化」は大事にしてけ~?


難易度の点で言うと、ポータルタッチに対してピッタリ合わせて吹き飛ばすタイミングだけ覚えればそれでいいガルピコの方が全然初心者向けだと言い切れると思うが、、、
ここでいう初心者と言うのはプレー慣れしてないだけで「この記事くらいの内容は理解出来る」層の事を指すので野良の人達には難しいと思います。一生ガルドアにカモられる側でいてほしい。コンパスは情報ゲーな割に一般層の知識レベルが壊滅しているので。

ちなみに「ベガめぐみん」は
・3vs3の乱戦にも割と参加する派
・ダメカ貫通して仕事や圧を出せる
・HSの仕様上出せる圧の強さがクッソ強い

代わりに
・味方をその時その瞬間に守れる性質はしてない
(ダメージ的な意味ではダメカを貫通しない)
という難儀な強キャラなのでこの選択肢も覚えておくと楽しいかもです。これは特殊な「3vs3乱戦派」タンクと位置づけるのが良いでしょう。

ガルドアに興味を持った方はコチラを参考にしてください。

特殊なドアを身につけるとこういうのもできます
上手さとか関係なしに知識がないと真似できません

最後に


この手の思考で盤面を見るようになると「HS抱え落ちしなきゃ勝ち確の盤面で敵のダメカに貫通ブレイクを打って反撃食らうアタッカー」とか
「余裕できたから1陣を広げ直してHS最速で貯めれば勝ち確なのにその択が見えてないままラストもう1ターンc合戦して"対面を制した"と思ってるスプリンター」とか
そういう物に対する見え方が変わってくると思う

変わってきたらいいな、とはいえまだこの記事だけでは扱う話題が局所的過ぎて全然足りないと思うので、極めて上質なこちらの言語化も参考にしてみてください。
マジでめちゃくちゃわかりやすい「コンパスの解説」なのでラジオ感覚で、ポケモンの用語が分からない場合でもおすすめなので飛ばし飛ばしでどうぞ

こちら「スマブラのトップ勢が1ヶ月プレイのポケモンで銅アイコンくらいまで行ったよ」的な感想解説動画になります。正直7割くらい野良コンパス民の悪口です。

繰り返し強調するが、タンクは座学の要素が大きく、「技術は二の次だ」とハッキリ断言しておく。

例えばこのガルドアめぐみんの動画を評価するなら「この人は上手い!!」というより

「この人(正解の選択肢見えてて・知ってて)偉い!」

が正確な感想かと思います。

この感覚で野良の人達を良い意味で正確に舐めていれば
「必死こいて駆け引きして1vs1に有利を取った、1人分の仕事は間違いなくこなした、2人目は見れない」

「敵陣でHSチャージ阻害しながら俺はHSを貯める。1人こればいいのに何故か2人目まで俺のところに来てくれた、お陰で味方がCをラクに取れる。このままドルケ貼って敵1まで歩いて逃げるだけで複数人釣れてるから2人分の仕事になってるなー」
のどっちが野良向きかはわかると思う。目の前の敵と必死にデキレで戦うだけなら野良の子達に任せておけば良い。自分の仕事はあくまで奥で複数釣りをしながら「Cに集まれ」「今は守る時」と連呼する事だけだ。
本当に皮肉ではなく「正しい尺度で野良を舐めていかないと無料で得られるアドバンテージも拾えなくなって差し引き損をする」ということです

酷いもんですね、ではごきげんよう


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