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月夜野のホタル

上越新幹線・上毛高原駅のすぐ裏手(西側)には、国内でも屈指のホタル観賞場所がある。

その名も、月夜野ホタルの里遊歩道。

約2kmの遊歩道が整備されていて、6月中旬から7月中旬までの夜8~9時の間、乱舞が見られる。

6月中旬。まずは、ゆっくりと舞うゲンジボタルからホタルの季節がはじまる。下旬にかけて、田んぼの畔をキラキラ舞うヘイケボタルの乱舞がはじまり、6月下旬から7月上旬にかけては、ゲンジボタルとヘイケボタルの同時乱舞が見られる大変貴重な場所なのである。

ホタルの名所となるまでには、地元の先輩たちの並々ならぬ努力がある。

時は昭和58年(1983年)、開発により激減したホタルをなんとか復活させようと、地元有志「月夜野ホタルを守る会」が発足。他地域からホタルを持ち込むなど、ただ単にホタルを増やすことは敢えて行わず、ホタルの幼虫のえさとなる二枚貝カワニナを増やすことから始めた。

カワニナ放流風景 (2)

例えば道路工事などで大きな石があると、遊歩道内にある沢の護岸工事に使って、カワニナが流れないよう自然環境に近い環境整備から行った。さらに当時は上越新幹線開業の年でもあり、上毛高原駅の窓ガラスも環境に配慮し光が漏れないよう色付きのガラスを利用頂くなど、官民を超えた協力体制が敷かれた。

その結果、激減していたホタルが年々増えてきて、今はピーク時には一晩で800匹を超えるホタルが観測されるまでに成長した。

ホタル(役場フリー素材)

ホタルは水がきれいでないと生息できない。まさに環境のバロメーターだ。

2017年パリにて、みなかみユネスコエコパークが登録された。世界的に認められた大自然の象徴の一つとして、これからも大切に守り続けたい。

※ホタルはとてもデリケートです。ルールを守って楽しんで!

ホタル注意事項


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