王様戦隊キングオージャー 第44話「王の証!真の六王国同盟」妄想考察

打倒ダグデドの切り札がある

前回第43話でようやく王様戦隊に仲間入りしたはずのラクレスですが、なんでもしますから宣言によって、ンコソパでロボットのコスプレをさせられ、檻に閉じ込められて、謎の歯車整備をさせられていました。
子ども向けのギャグ描写だと思うのですが、筆者は大人なのでこの演出を面白いとは思えず、またヤンマが檻に蹴りを入れるシーンは、なんだこの乱暴なチンピラは…とネガティブな印象を受けました。
シュゴッダムとンコソパは発注者と下請けの関係で、積もる恨みは本話でこのあと改めて描かれています。
ヤンマやンコソパはもともとこの程度のただのザコっぽいヤンキーだったのかも知れませんが、一時期はギラのかっこいい兄貴分のような描写をされていたので、筆者としては少しがっかりです。

ラクレス「2000年前、バグナラクを打ち倒した英雄たちは、ある力を使ったと言われている。
平和を手にした英雄は王となり、力を封じた。シュゴッダムの王冠はそのひとつ。」
ラクレス「王の力は王の証に封印されている。」

王様戦隊キングオージャー 第44話

バグナラク族はもともと「地球」からチキューに移民してきた人類がシュゴッドの力を取り込んで変異した生命体です。
シュゴッドがダグデド由来とはいえ、バグナラク族にダグデドに匹敵する能力があるとはとても思えません。
にも関わらず、たかがバグナラク族を倒すために使った力ごときが、一体どうしてダグデドに対する切り札になるというのか。
そもそもバグナラク族に対抗していた力は(レジェンド)キングオージャー(ロボ)ではなかったのか。
ここへ来て「王の証に封印されている王の力」とやらがポッと出(で)してきて、困惑しています。
(王の証らしいアイテムそのものは既出でしたが…。)

王がひとつとなる時、宇宙を貫く力となる

ジェラミー「お前さん(ヤンマ)に至っては、前の王様が逃げ出して、ろくに引き継ぎもしてないんだろ。」
カグラギ「形はどうあれ、全ての王の証が2000年に渡って受け継がれてきたわけですなあ。」
ラクレス「危険な力だ。国をも滅ぼしかねない。」
ラクレス「王がひとつとなる時、宇宙を貫く力となる。その言葉だけ残されている。」

王様戦隊キングオージャー 第44話

その情報、壁画に描いておいてくれれば良かったのに。
「言葉だけ残されている」とは、いったい何の媒体に残されていたのか。
そもそもラクレスの父コーサスはシュゴッダムの王に即位する際にハーカバーカで初代シュゴッダム国王本人と会ってシュゴッダムの秘密を全て直接聞いているはずだし、そんな大事なことが「だけ」残されているとかある?という感じでした、

ラクレス「ならば、リーダーを決めるべきだ。」
ヤンマ「何様が仕切ってんだ!」
ヤンマ「シュゴッダムがやったことに比べたらかわいいもんだろう。」
ヤンマ「俺はシュゴッダムを許した覚えはネェ。」

王様戦隊キングオージャー 第44話

ヤンマが恨みに思っている時代のシュゴッダムの王はラクレスだったかも知れませんが、とりあえず今はギラが王だったと思います。

「シュゴッダムを」許さないならギラに当たった方がいいし、ラクレスに当たるなら、「ラクレス(と前王コーサス)」を許さない、のではないでしょうか。

ンコソパの王としての外交として剣を振ったのか、ただのチンピラの私怨なのかといえば、後者にしか見えません。ヤンマってそんなザコい男だったのかとがっかり(略)。

ダグデド「チキューのお片付けは、やめや。」

王様戦隊キングオージャー 第44話

一方その頃、チキューがさらに絶望的な状況に追い込まれていました。
ダグデドが関西弁をしゃべり始め、こいつもついにとち狂った
ついにダグデドが自らチキューを滅ぼしにかかる勢いで動き始めました。
ところで

カメジム「チキューの生命は生かすということで?」

王様戦隊キングオージャー 第44話

とかサラっと言っていましたが、実はボシマールが襲われたタイミングで、ボシマールが逆にカメジムを乗っ取っていて、カメジムは最終的には人類の味方としてダグデドを倒すために暗躍してくれるような展開は無いでしょうか。この際、体型のことは忘れましょう。
もしボシマールでないとしたら、カメジムの中身はダグデドよりも上位の存在で、ダグデドがやり過ぎないように監視・誘導しているとか、そんな裏があるかもしれません。

テッペン決めんぞ

頭につけた紙風船をピコピコハンマーで割った者が優勝というスタイルで始まった簡易決闘裁判でしたが、その装備で王鎧武装する意味とは。
もちろん抜け駆けで王鎧武装した者が有利になってしまいますが、そんなのルールで縛れ。
まあ素面俳優がアクションできなかっただけなのでしょうけど。

しかし途中でプロレスに変わり、最終的にはオージャカリバーでの剣戟に発展しました。

ギラ「もうみんなぁ、意味わかんないって。」

王様戦隊キングオージャー 第44話

視聴者も意味が分かりません。王鎧武装して戦ったら普通に死ぬだろ。どうしてこうなった。(後ほどヒルビルのせいだと分かりますが。)

ギラが、剣戟に参加していなかったヤンマに助けを求めると

ヤンマ「おう。終わらせてやるよ。テッペンは俺だ。」

王様戦隊キングオージャー 第44話

謎の力がシュゴッドと王たちを襲いました。

カグラギ「なんと、王の証の力、解析できたのですか。」
ヤンマ「叡智の王だ。当然だろ。」

王様戦隊キングオージャー 第44話

謎の力が王たちを襲い、ギラは吹き飛ばされ、ギャグ描写で着地した先のシュゴッダム広場では、国民が諍いを繰り広げていました。

ヒルビル「あれぇ、あーしのお願い効かない人がいるぅ。
ほえ。ダグデドチルドレンじゃーん。
だから、あーしの力、効かないんだぁ。うざーい。」
ギラ「王も民も全員、お前が操ってるのか。」
ヒルビル「お願いしただけだもーん。みんなテッペンめざそーって。」

王様戦隊キングオージャー 第44話

ヒルビルに籠絡された描写が全くありませんし、ンコソパ関係者はいったい何度洗脳されれば気が済むのか分かりませんが、どうやらヒルビルに洗脳されていたヤンマは、シュゴッダムの街を攻撃し、あちこちで火の手が上がり始めました。

ヒルビルのセリフにあったダグデド【チルドレン】。
「子ども/child」の複数形で「子どもたち」という意味なのですが。
ダグデドの子どもはギラだけじゃなくて複数いるのでしょうか。
カグラギも「あーしの力、効かない」のですが…。
(筆者的にはカグラギに洗脳が効かないのはただのデタラメ設定で、ダグデドとは関係ないと思っています。)

空中に映し出されたダグデドから粘液が撒き散らされ、かぶった人は琥珀に閉じ込められたような状態へ変化していきました。
助っ人に現れたカグラギに広場を任せ、ギラはヤンマを止めに向かいます。

ヤンマ「俺が…テッペンだ。」

王様戦隊キングオージャー 第44話

青い炎で焼き尽くされるシュゴッダムの街を見下ろしながらヤンマが独白します。

そこにギラが現れ、ヤンマをぶん殴り、説得を始めます。
さっきまで街をあぶっていた青い炎は、なぜか赤い炎に変わっていました。
青い炎はヤンマの心象風景だったのでしょうか。
まあ被害は変わらないんですけど。

さてこの手の描写はわりとテンプレだと思いますが、よくあるのは

・主人公が血筋あるいは棚ぼたで手に入れた強大な能力(リスクあり)を持て余している。
・主人公と相棒が窮地に陥る。
・窮地を脱するため、主人公に能力を使ってくれと相棒が依頼する。
このとき相棒は、主人公のリスクが現実になったら自分が責任を取ると宣言する。
・主人公はたまたまリスクを回避し、能力を発動して窮地を脱する。
・後日別件で能力を発動したらリスクも発動してしまう。
・相棒が命がけで主人公のリスクを解消させる。

筆者の妄想テンプレ

といった感じで、能力(リスク)に対する葛藤があり、相棒の助力で乗り越えることが多いと思います。

今回のヤンマは、葛藤も無く、かといって強大な暴力に溺れているかと思えばそれもただのヒルビルによる洗脳の結果でしかないわけで、ギラに殴られて正気に返ったとしても、ヤンマ自身には何の成長もないはずです。

まあ結果として今回第44話の最後で、ヤンマが六王国同盟を他の王たちにもちかけることになったのですが、どうにも見せ方が雑に思えてなりませんでした。
どうにもヤンマ関係の描写は雑になりがちな気がしますね。

あーしは最強ぅ完璧ぃ無敵ぃ

カグラギと戦いながら、ヒルビルは武技言語を唱え、巨大化しました。
五道化ともなれば、シュゴッドソウルなんてケチな素材を使用しなくても巨大化できるようです。
(巨大化で思い出しましたがゲロウジームどうなったんでしょうね。)

ギラとヤンマでキングオージャー(ロボ)を召喚し、巨大化ヒルビルと戦闘を始めます。

ギラ&ヤンマ「ザコの分際で頭が高いんだよ。ひざまずけ!」

王様戦隊キングオージャー 第44話

キングオージャー(ロボ)が剣を振り下ろしますが、このセリフが発せられた時点で、対象のヒルビルはすでに地面に横たわっていました。
ひざまずくどころか、五体投地です。

そしてついに、たぶん王の証の力ふたつぶんで、五道化がひとり籠絡のヒルビルを殲滅することに成功しました。

空の色がシーンごとに違っていたり、ダグデドがふりまいた粘液が固まった琥珀のような物体が、ヒルビルを倒したタイミングで崩壊し、国民が解放されたくだりは、よく意味が分かりませんが。

ヤンマ「ラクレス、チキューの王様にまでのぼり詰めて、どんな気分だった。」
(略)
ラクレス「そうだ、力に酔っていた。正義感は罪悪感を塗りつぶし、簡単に人をバケモノに変える。」
ラクレス「だから権力は、最悪なんだ。」
ヤンマ「俺が目指すテッペンは、そこにはネェ。」

王様戦隊キングオージャー 第44話

ここで背景にヤンマがトチ狂ってシュゴッダムの街を火の海にしている場面が映っているわけですが、この時ヤンマが手に入れたのは権力と言うより戦力で、ヒルビルに唆されたとはいえ、実際には内なる願望の発露に思えます。
果たしてヤンマは他国(シュゴッダム)を半壊させた責任を取ることができたのでしょうか。

六王国同盟を結びたい

そして(筆者的には)なんだかよく分かりませんが、ヤンマが六王国同盟を結ぶ提案をしてきました。
1分前というか前日に国を焼き払った罪は、今の俺とは違ぇんだよで許されたのでしょうか。
あと気になるのは、「バグナラク国は滅びている」のですが、六王国とはいったい。

六王国同盟、締結ですってよ

ついに、ついに、ラクレスとスズメちゃんのいちゃこらシーンが描かれるようになりました。
いろいろおかしい本編ですが、ここだけで筆者は大満足です。(ちょろい。)
さすがにこの流れでもうラクレスが死亡脱退ルートはありえないですし、スズメちゃんはずっとラクレスと添い遂げてほしいものです。

ラクレス「2000年為し得なかった悲願に、手が届くかも知れない。」

王様戦隊キングオージャー 第44話

2000年の悲願って、シュゴッダム国王が代々背負ってきたダグデド討伐だと思うのですが、これそもそもシュゴッダム国だけでは完結できなかったということですよね。

ラクレスもあれだけがんばって孤独に戦ってきたのに、その結果得られた「不死身を殺す力」はパソコンをカタカタするだけであっさりコピーできる程度のしょぼい能力で、2000年の間、偶然受け継がれてきた(普通にロストしていてもおかしくなさそうな)アイテムを集めることが達成条件だったなんて、RPGでそんなシナリオ書かれたらクソゲー呼ばわりされると確信できます。

まあ王様たちが団結し直したのは良いシーンなのかもしれませんが、どうにもすっきりしない感がしてなりません。

次回 第45話「王を継ぐものたち」予告

秘匿のミノンガンはダグデドの蘇生装置としての役割を果たした時点で、死亡とは言わないまでも積極的に物語に絡むことは無いのかと勝手に思っていましたが、まだまだ単独で絡んでくるようです。

ギラ「王の証の力をみんなが使えるようになったら、こっちからダグデドを倒しに行く」

第45話 予告

バグナラク編が終わり、ダグデド編に入るときにテレビ朝日公式が以下のリリースを出していました。

新章スタート!!時は2年後、新たな舞台は宇宙へ!

https://www.tv-asahi.co.jp/king-ohger/news/0032/

筆者はここで、ダグデド編はチキューを飛び出して宇宙が舞台になり物語が進むのかと半分くらい予想していましたが、実際にはダグデドがチキューにやってきて従前通り地表で戦闘するばかりでした。

しかしついに、たぶん45話は地表でミノンガンといろいろやって、46話以降で舞台が宇宙になりそうな兆しが見え始めました。

が、しかし。

以前、TTFCのエキストラとして
・避難民の荷物と衣装を準備
・宇宙人っぽい衣装
とそれぞれ別日で募集がかかっていたので、筆者としてはチキューが破壊されて住めなくなったので宇宙の別の惑星に移住するシナリオが続くのかと思っていました。

これだと、「ダグデドを倒しに行く」とは方向性が異なる気がしています。
(避難民まで収容した宇宙船で敵地に乗り込むとは思えな…いや初代マクロスは住民乗せたまま最終決戦に参加したんだっけか…よく知らんけど…。)

まあ何にしても宇宙へ出るならコーカサスカブト城メカが活躍してくれそうなので、そこだけは楽しみです。

ちなみに次回第45話のサブタイトル「王を継ぐ者たち」ですが、「継ぐもの」といえば「星を継ぐもの」。(SFヲタク的感想。)
こちらも人類の生い立ちを解明してみたり、巨大な体躯の知性体による宇宙船(の残骸)が発見されたりしているので、この先の展開を読み解くヒントになるかも知れません。(妄想)
これなら宇宙人(役)をエキストラで募集していた展開にも納得ができますね。

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