王様戦隊キングオージャー第42話「ラクレス王の秘密」妄想考察

宇宙を救う時だ!で終わっていた第41話の続きです。
こんなのもう全部かっこいいに決まってんじゃん!ヒャッハー

ダグデドとの戦闘の合間に語られるラクレスの過去。
語り部はラクレス本人、そして裏で王たちに対してはカグラギ。

答え合わせ回ということで総集編のようにも見えましたが、しっかり作り込まれた戦闘シーンと、本編で語られていない新規の場面もたくさんあり、使い回し感は全く無く、地味に手間がかかっていたと思います。
2023年末の12月31日は日曜日ですが特番でつぶされてしまうため、次回第43話は2024年1月7日になります。
今回第42話を、年を越す前に見ることができて本当に良かった。

今すべきは奴を倒す。それだけだ。

ラクレスが振るった「不死身を殺す力」がついにダグデドにダメージを与えました。

ダグデド「あれ?動かねえ。」

王様戦隊キングオージャー第42話

「動かない」という言葉は、自分の体について言わないこともないのですが、どちらかというと「操縦している機械が動かない」というニュアンスで使うことが多いのではないでしょうか。
ダグデドの頭部キャノピーに格納されている小さいクマムシが本体説、あると思います!

一方、シュゴッダム城ではスズメがカグラギに申し出ます。

スズメ「兄様、ラクレス様を助けに行きましょう。」

王様戦隊キングオージャー第42話

作中、ラクレスに次ぐ謀略家であるスズメが、この段階で冷静さを欠いてラクレスを助けに行こうと主張します。
この時のスズメちゃんの不安と心配で押しつぶされそうな顔。
どう見てもガチLOVEです。
ラクレスxスズメのカプ厨大歓喜です!
死亡フラグが立ちまくっていたラクレスは、後述しますが、とりあえず今回第42話は生存エンドでした。
このままラクレスとスズメは、二人でハッピーエンドを迎えてほしい。

ブーブークッション(と爆弾)で自国に足止めされていた王たちがシュゴッダムへ向かう途中。

カグラギ「お話ししましょう。ラクレス王の秘密を。」

王様戦隊キングオージャー第42話

ということで、王たちに対してはカグラギが語り部になりました。
この時点で語り部役をこなせるほどラクレスの実態を知っているカグラギ、マジ曲者(笑)

シーンは戻り、ダグデドに対峙したギラとラクレス、二人で並び立っての「王鎧武装」。
ずっとこれを待ってた!

オープニング曲「全力キング」の背景映像中も戦闘シーンは継続しています。

これは人類の、絶望の歴史だ。

オープニング曲明け、不穏な真っ暗闇の映像が数秒。そしてラクレスの語り。
17年前の回想シーンが始まります。

既にこの頃、ダグデドはシュゴッダムおよびラクレスの前に現れていました。
謎のミュージカル調で若干セリフが聞き取りづらいのですが…。

ダグデド「お前のパパはつまらんかった。だからぁ、死ぬ。ポウッ!」

王様戦隊キングオージャー第42話

神の怒りは、ある意味シュゴッダムの先代王が引き起こした災厄でもありました。
(もちろん不条理すぎるので先代王の過失を責める気には全くなりませんが…。)

ラクレス「私はこの時決意した。宇蟲王を倒さねばならない。」

王様戦隊キングオージャー第42話

ラクレスについては、大人ラクレスの中の人が演技力で積み重ねてきたキャラクターが印象に残りがちですが、地味に少年ラクレスの演技も素晴らしいです。
この回想シーンでの悲壮感、計略を可能にする知性、そして作中人物としては狂気にも等しい覚悟。
そういった多層の感情がひしひしと伝わってきます。

少年ラクレスの中の人は藤井優さんです。
いまのところモデル業の方が主体になっているように見えますが、俳優業でも活躍が期待できますね。

筆者は、ラクレスは自身が描いたシナリオを粛々とこなしているように見えていましたが、実は想定外のトラブルも多く、都度シナリオを修正していたことが語られます。

ラクレス「だが想定外の事態が起こった。一目で、ギラだと分かった。」

王様戦隊キングオージャー第42話

バグナラクの襲撃に合わせてラクレスの元に現れたギラ。
本作第1話は、このあたりから物語が始まっています。
「一目でギラだと分かった」というセリフは、ラクレスがギラの動向を正確に把握していなかったことを示しています。(把握していれば「一目で」とは言わず、普通に「はいはいギラね」となるはずです。)

ギラはダグデドから与えられた究極の殺戮兵器扱いだったはずですが、わりとガバガバに野放し、どころか、生存確認さえされていなかったような描写が気になりました。
今回第42話では示されず、次回第43話あたりで改めて語られると思うのですが、幼少期のギラに食べさせたレインボージュルリラの正体、シュゴッドソウルが体内に存在していないクワゴン、ギラが幼少期の記憶を失っていること、ギラが孤児院で暮らしていたこと、そしてそもそもギラは本当にダグデドが作り出したクリーチャーなのか、などのネタはまだ残っています。

キングオージャーZEROは、人造の神。
ゆえに宇蟲王によって創られた野良シュゴッドと異なり、ダグデドの支配を受けない。
筆者はキングオージャーZEROはこっそり回収、修理して、まだ出番があると思っていましたが、ギラたちの駆るレジェンドキングオージャーとの戦いで爆散し、ロストしていたようです。
おもちゃ持ってるキッズが悲しむぞ。

ギラとラクレスの共闘は叶いましたが、キングオージャー無印とキングオージャーZEROの共闘は、どうやら本編では描かれなさそうです。
とはいえキングオージャーZEROは人造ですから、いつかまた別作品で、新たな脅威と戦うために復活してくれることを期待したいと思います。
ついでにキングオージャーZEROも再販して転売erを爆散させてほしい。

ラクレス「私の本当の望みは、ギラを強くすること。」
(略)
ラクレス「そのために、カグラギとスズメを利用させてもらった。」
カグラギ「つまり、私がラクレス殿を利用していたつもりが、まんまと利用されていたのです。それに気づいたのは、スズメの結婚式を終えた後でした。」

王様戦隊キングオージャー第42話

結婚など反故にしてトウフへ帰ろうと語るカグラギに応えてスズメが言います。

スズメ「私はラクレス様を信じます。あの方もまた、民を思う王なのです。」
カグラギ「何かある。だが何も言えない。それがスズメの伝えたいこと。」

王様戦隊キングオージャー第42話

ラクレスがスズメに与えた指輪には、メッセージが刻まれていました。
「民のため、地獄に落ちる覚悟があるならば、私に手を貸してほしい。」

孤独に戦ってきたラクレスが、共に地獄に落ちることになっても一緒に戦ってほしいと願った相手。
謀略に巻き込み、リスクとなる可能性があるにもかかわらず信頼した相手。
はー、こんなのもうラブしかねーだろ!(カプ厨)
この時代にスズメちゃんがいて良かった。ラクレスが孤独じゃなくなって良かった。
スズメちゃんマジかわいい!有能!(以下500文字くらい省略。)

決闘裁判は絶好の機会だった

ギラの成長を確信し、臨んだ決闘裁判。

もともとは玉座を明け渡すつもりはなかったが、偶然ちょっかいをかけてきたボシマール(=カメジム)の正体が明らかになり、決闘の最中に方針を変更し、ギラを勝たせることにした。

けっこう綱渡りしてたんだなラクレス…という感じです。
でもボシマールがカメジムだったことが明らかになったときにガチおこだったのはわかった。
このあたりも中の人によるキャラ造形が見事でしたね。

次の計画は、宇蟲王の懐に潜り込むこと

崖落ちは生存フラグとさんざん言われていましたが、救出に向かったのはスズメでした。
スコーピオンの毒で死を偽装したとのことですが、劇中でラクレスの死亡(仮死状態)を確認した人の描写は無かったように思います。
そのせいで、ラクレスの死亡がスズメの狂言にしか見えなくなっていたのはちょっと残念だった気がします。(死亡確認の描写があったところで、誰も信じなかったと思いますけど笑)
まあそれはともかく、こんなシーンでいちゃこらしやがってよぉ!(嫉妬)
このシーン見てまだスズメはむりやり政略結婚させられたとか言う奴おりゅ!?(錯乱)

ラクレス「君と出会えたことが、人生最大の幸運だよ。」

王様戦隊キングオージャー第42話

本心には違いないと思いますが、若干言わされてる感があります笑
この二人はきっと、ずっとこんな関係なのだと思います。
だがそれがいい!
仮死状態になる毒を服用するラクレスに問いかけるスズメ。

スズメ「口うつしの方がよろしくて?」

王様戦隊キングオージャー第42話

無言で拒否し、自ら薬をあおるラクレス笑
服毒したラクレスにすがり涙を流すスズメを見るに、これは精一杯の虚勢だったのでしょう。
スズメちゃんカワヨ。

宇蟲王の忠実な下僕としてチキューを支配した

カグラギと本格的に協力関係を結んだのはこのあたりだったようです。

ラクレス「力は揃った。だがそれだけでは、ギラは宇蟲王には勝てない。」

王様戦隊キングオージャー第42話

たしかに不死身のダグデドと不死身のギラでは、負けこそしないものの、決着がつかない。
ラクレスは何らかの手段で不死身を攻略する必要があったのです。

ラクレス「私は弱い。己で戦う覚悟も無い。ただの卑怯者だ。」

王様戦隊キングオージャー第42話

これはもう謙虚なナイト。
ダグデドの不条理な暴力の前では誰もが弱いし、自分で戦っても勝てる気がしない。(むしろ戦いに行ったら無駄死には確定。)
それでも、謀略で戦ってきたラクレスが、ダグデド攻略の最大の功労者であることは間違いない。
いわゆる戦隊モノの主役レッドとは違う役回りで、決して主役を喰うことは無く、存在感を見せ、物語を回したのは本当に素晴らしいと思う。

ダグデドの必殺の一撃がラクレスに直撃し、変身が解除され、倒れながらも「不死身を殺す力」を宿した剣はギラの手に渡り、ラクレスはオージャクラウンランスでダグデドを足止めします。

ラクレス「ギラ!シュゴッダム2000年の呪縛を、永劫続く戦いと滅びの歴史を、終わらせろ!」

王様戦隊キングオージャー第42話

本作の張り巡らされた伏線が筆者のミステリヲタクの周波数と合致し、うっかり考察をネットに放流するまで共振してしまったのですが、できることならもう一度、記憶を失った状態で、考察とかやらずに、最初から本作を楽しみたい。

ギラ「ラクレス・ハスティーの弟、ギラ・ハスティー!」

王様戦隊キングオージャー第42話

このド熱いセリフの中、一瞬写るラクレスの、はっとした表情が最高ですね。

そしてついにギラの剣がダグデドにとどめを刺した。

と思うんですが…。

ぴかぴか光るダメージエフェクトの中、頭部キャノピーの内側にいるクマムシっぽいパーツが謎に発光し、浮遊し、ボディが爆散するシーンではキャノピー内部は光の加減で見えないようになっていました。
また発光するシーンではボイスチェンジャーが壊れたような効果音が鳴っており、先入観で筆者の目が曇っている可能性もあるのですが、なんとなくボディがメカっぽい演出のような気がして、まだ何かあるんじゃないの?という思わせぶりな終わり方でした。

変身が解除されたラクレスを、ダグデドの爆発からかばうように立ちはだかるギラとも胸熱シーンでした。

全てが、終わった。

ラクレス
「今ここで誓え!
必ず…必ず民を救うと。
できぬと言うなら…。
玉座は私のものだ。」

王様戦隊キングオージャー第42話

ラクレスは間違いなくやさしい兄だけど、王として民を救うことに対しては厳しい。
これは少年時代からずっとラクレスの信念だった事柄で、そこはギラにも譲れない。
ギラは応えて言う。

ギラ「僕は、シュゴッダムの王として、あなたの意思を受け継ぐことを誓う。」

王様戦隊キングオージャー第42話

「あなたの意思を受け継ぐ」ですよ。
謀略の狭間で戦ってきた両者が、和解し、理解し合えた瞬間です。
そして満足した笑みを浮かべて、

ラクレス「がんばれよ。」

王様戦隊キングオージャー第42話

いやちょっと待って、ラクレス死ぬなよここで。
なに満足した顔してんの。
過去出来事の走馬灯シーンとかウソやろ。

ギラ「お兄ちゃん…。」

王様戦隊キングオージャー第42話

ギラの中では、幼少期の記憶がずっと残っていて、ラクレスはずっと良いお兄ちゃんだったはずなのです。
やっと言えたのに。ラクレス死ぬなよおおおおおお。

ってみんな思ったじゃん?(筆者も思ってましたよ。)

満を持して現れる王たち。

ヒメノ「絶望的ね。私以外、処置できない。」

王様戦隊キングオージャー第42話

立った!生存フラグが立った!
ヒメノ様マジ有能。かわいい。美しい!大好き!

カグラギの話を聞いていた他の王たちも、救って当然という顔で、颯爽とラクレスを救助しました。
みんな大好き。いいチームだ。

次回 第43話「覇王の大罪」予告

ダグデドを倒した(?)し、ラクレスも生存したし、あとはのんびりエピローグ…と行きたいのですが、最終回まであと7話くらいあります。

当然、まだ一波乱ありそうですよね。

てゆーかなんか予告にボシマールいたんだけど…。
過去シーンだと思いますが、既存カットなのか新規なのかが気になります。
いやもう「実は生きていた」ことにして、ギラの側近として戻ってきてくれませんかね。
何でもしますから!(何でもするとは言っていない。)

あと夏映画でシュゴッダム初代王を演じた中村獅童さんが、先代ポンコツ王に扮していたり、公式webの静止画にはミノンガンにひざまずく残りの五道化が描写されていたり、次回も全く油断できない展開が待っていそうです。

ミノンガン、やっぱりダグデドのスペアボディなんだろうか…。

チキューの未来とか(part2)

前回に引き続いて、チキューという惑星の物理的な存続が気になっています。
これは東映特撮ファンクラブ(TTFC)で「荷物を持って逃げる国民」の役をエキストラで募集していたことに端を発しています。
国民が集められたのは、

(案1) 残りの五道化と戦う際に巻き込まないため、また人質にされないためにコーカサスカブト城に収容し、戦闘が終わったらまたもとの各国へ戻る。

(案2)戦闘回避と人質回避の他に、破壊されるチキューからの脱出に使用。
以前プリンスがプレズオンでチキューに現れ、ミニティラを回収する際にかなり急いでいたのは、チキュー崩壊を予想したスズメちゃんの依頼を受けて、近くにある人間が住める惑星を探していたため。
キングオージャーのラストは崩壊するチキューから脱出した王と民が、新天地で新たな国を建国し、工業、技術、医療、食料、司法が全てひとつの国でまかなえる状態にする。
王たちはそれぞれの役職を適当にナントカ王と自称して続投する。

みたいな2パターンが考えられます。(キョウリュウジャーの「地球」に行くプランは除外しました。)

まあ正直どっちでもいいんですが笑
とりあえず大団円のハッピーエンドを期待しています!

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