王様戦隊キングオージャー 第46話「命の美しさを知れ」妄想考察

ダグデドを倒すためにシュゴッダムが2000年かけて手に入れた「不死身を殺す力」と、それをあっさりコピーして全員が装備している状況で、すでにグローディなんてサナギムと同じ程度のザコ戦闘員のような気がしていましたが、なんかがんばって倒そうとして失敗しました。
うーん、何なんだろうこのすっきりしない展開。

そして、突如グローディーが現れる

もはやナレーションすら物語の筋を見失い「突如」とか言い出す始末ですが、とりあえず次に倒される獲物が現れました。

スパイダークモノス「死者をたたき起こして戦わせるなんて、
物語でも書きたくない邪悪だ。」

王様戦隊キングオージャー 第46話

まあそうなんですけど…。
第2部に入ってから、1回だけ生きたままのサナギムが裏切って戦っているのを捕縛しておしおきに連れて帰ったことはありますが、それ以外は(特に言及はありませんが)宇蟲王勢力は、死んだサナギムをゾンビにして戦わせていたのだと思います。
何を今更言ってんの…という感じですし、それ以上に、滅びたことになっているとはいえ自分が王を名乗っている国の国民にあたる生き物が何度も何度も他国に侵略行為を働いていることを恥じてほしい。

この鎌は、お前の命を刈り取る

背景の木を枯らし、紫色のエフェクトを撒き散らして倒れたグローディでしたが、すぐに立ち上がりました。

ヤンマ「なんで…死なねぇ…。」
グローディ「こっちの…セリフだ…。」

王様戦隊キングオージャー 第46話

ついでに言うと視聴者もみんな「こっちのセリフだ」と思っていたはずです。

先ほど撒き散らした紫色のエフェクトはどうやら実体のある何かだったようで、それを見たグローディは、自分がうまく死ねないのは、ダグデドの仕業だと気がついたようです。

ナレーション「王様戦隊に、深い絶望が襲いかかる、とさ。」

王様戦隊キングオージャー 第46話

ナレーションでキャラクターの心の内を語り始めるのは小説では定番ですが、芝居でこれをやったら芝居の敗北にならないのでしょうか。(筆者は芝居方面は詳しくないのでよく知りませんが。)
いかにも尺が足りないので雑に説明した感がします。

ギラ「グローディはシュゴッドなの?」
ヤンマ「喰ったんだろ、シュゴッドソウルを。」
カグラギ「ギラ殿と同じというわけですか。」
ヒメノ「しかも、大量に。」

王様戦隊キングオージャー 第46話

もはやギラはバケモノ扱いです。
カグラギ、いくら何でもこのセリフはデリカシーに欠けるのでは。

そしてラクレスが住んでいる檻にかけられた「スズメお買い物中」の札がかわいい。

そんなラクレスは、王たちと話をしているジェラミーにまち針を突き立て、地底に連れて行かれます。

地底でサナギムたちの死体を埋めながら、ジェラミーとラクレスの会話が始まります。
シュゴッドの死体が後ろで山積み放置されている光景がシュールです。
サナギムの死体を埋めるのもいいけど、シュゴッドたちも供養してあげないから後に惨劇が起こるのです。
(今回第46話の最後で、これらのシュゴッドの死体が集められる「神の怒り」が発生します。)

君に継承された力は、永遠の命

ジェラミー「で、内緒話があるんじゃないのかい。」

王様戦隊キングオージャー 第46話

先ほどのまち針がこの合図だったのですが、普段行間を読めないジェラミーがよく気づけた。

ラクレス「王の証の力は、君も継承しているはずだ。」
ジェラミー「親父は追放されたんだろ。」
ラクレス「初代シュゴッダム国王が、わざと逃がした、という可能性もある。」

王様戦隊キングオージャー 第46話

ラクレスが王様になったときに、ハーカバーカにいる初代国王から、シュゴッダム王家の秘密を全て聞いているはずなのですが、その時に王の証の話やジェラミーパパの話は聞かなかったのでしょうか。
まあ王様が20年から30年くらいで代替わりするとして、2000年の間にざっくり80人くらい相手をしているとなると、初代国王も伝達ミスくらいやらかすかもしれませんね。(そんなわけあるか。)

ラクレス「もうひとつ、危うすぎる王の証の力を隠すためだ。
君は2000年近く、見た目は変わっていないんだろう。
おそらく、君に継承された力は、永遠の命。」

王様戦隊キングオージャー 第46話

たとえばデズナラク8世も「2000年ぶりに復活を果たした」と言っているので、何らかの手段で2000年生き延びていたはずです。(コールドスリープ的なモノかもしれませんが。)
そして、そんなわけが分からない生物であるバグナラク族と人間のハーフであるジェラミーは、なんかよくわからんけど謎のメカニズムで長生きしてんだろな、くらいに勝手に思っていたのですが、ここへ来て「永遠の命」という設定が明らかになりました。

ジェラミー「きっとこいつだな。
まさかそんなタネと仕掛けがあったとはね。」

王様戦隊キングオージャー 第46話

視聴者もみんな「まさかそんな仕掛けが」って感じたと思います。

劇中で「行間を読め」とさんざん視聴者を煽り、劇外で脚本家が「(お前らの偽物考察とかくだらない。) 本物の考察はこれだ。」と煽ってきたりとさんざんな本作ですが、この段階に至ってついに行間を自分で説明することにしたようです。
筆者としては、あるのかないのかわからない設定や今後の展開を妄想するのも楽しいのですが、最終的には公式の見解が出ることを期待しているので、むしろ説明してくれるのは好印象です。
ついでに、偽物の考察とか視聴者を煽るくらいなら、番組終了後に公式のアルティマニア的な解説本を出してほしいですね。矛盾とか不足とか雑な説明がないか、みんなで検証してくれるはずです。

ヒメノ「あなたがグローディーと同じなら、王の証の力が効くかどうか、
あなたで実験するしか無いじゃない。」

王様戦隊キングオージャー 第46話

先ほど「命を刈り取る力」でグローディを倒せなかったことで、先のカグラギに続いて、ヒメノまでギラをバケモノ扱いし始めました。

最初の頃でもここまでひどいことはしていなかったのに、最終回を目前に控えて、ヒメノがこんなキャラだったことが提示されて、かなり愕然としました。王の証の力がもし効いたら、ギラ死ぬんだが。
そして

ギラ「好きで不死身になったわけじゃない。」
ヒメノ「その言葉、二度と言うな。」

王様戦隊キングオージャー 第46話

突然この逆ギレ。
ヒメノは医者として患者の死を見てきたり、両親を亡くしていたりするわけですが、だからといってギラの不死身について逆ギレするのは意味がわかりません。

ヒメノ「あなた(ギラ)は異常に自己治癒力が高いだけ。
あたりまえにおじいちゃんになる。紛れもない人間。」

王様戦隊キングオージャー 第46話

ギラはダグデドが作った人間モドキのはずですが、「自己治癒力が高いだけ」であるならば、不死身とは言わないので、不死身を殺す力の実験台にさせろとか意味がわかりません。
王の力があろうがなかろうが、首と胴を切り離したらギラ死ぬよね。

ヒメノ「地球最高の医師が言うんだから、信じなさい。」

王様戦隊キングオージャー 第46話

ということはつまり、ギラは「紛れもない人間」ではなくてやっぱりバケモノなんだけど、それを言うとギラが傷つくから人間ということにしておいてあげる、ということでしょうか。
行間どころか、セリフの意味すらもはやわけがわかりません。
その結果、ヒメノがただのヒス女に見えてしまうのは、先のキャラ変と合わせて理解に苦しみます。
ヤンマも時々あたおかにされているけど、ついにヒメノもおかしくなりました。

ヒメノ「あなたの胸の石。確かに永遠の命と呼ぶべきものね。
これが体内にある限り、肉体は衰えず、死ぬことは無い。」

ヒメノ「もし医療に転用できれば、人もバグナラクも、
不老不死にすることだって夢じゃない。
それに、死者を蘇らせることだってできるかもしれない。」

王様戦隊キングオージャー 第46話

たぶんアフレコだと思うのですがリップノイズが入っていて、特に「だってできる」あたりが特に気になりました。
普段ほとんど無いのにたまにひどいときがあって、どんな環境で収録しているのか不思議です。

ところでヒメノは夏映画「アドベンチャー・ヘブン」でハーカバーカを訪れた際、死んでいる父と母に再開しているのですが、

ヒメノ「パパ、ママ、あたしはお別れが言いたくて来たの。
さよならのない別れは美しくないから。」
パパ「ずっと一緒にここにいようヒメノ。」
(略)
ヒメノ「またね。バイバイ。」

王様戦隊キングオージャー 映画「アドベンチャー・ヘブン」

と言っており、この時点で既に両親の死は受け入れていると思われるのですが、今更第46話で「死者を蘇らせる」というシーンに両親の死をかぶせるのは意味がわかりません。
せっかくかっこいい大人として見せていたのに、実はまだ未練たらたらなキッズという描写なのでしょうか。

命の理を覆す選択になる

ジェラミー「死なないバケモノに対抗するためには、
俺たちが死を克服すればいいってわけだ。」
ヒメノ「簡単に言わないで。命の理を覆す選択になる。」

王様戦隊キングオージャー 第46話

さっき「死者を蘇らせる」とか簡単に言ってたのに。

ヒメノは両親の墓に参り、両親や他の死人たちも蘇生させられる可能性をほのめかします。

ヒメノ「それ(永遠の命や死者蘇生)が、医療の、人の夢なんだよね。」

王様戦隊キングオージャー 第46話

さっきから何を言っているんだこの人は。

しかもこれらは、ジェラミーの永遠の命を知ってからおかしくなったのではなく、ヒメノはもともとこういうキャラクターだった、という描かれ方をしているのです。
我々はいままで何を見せられていたんだ。

カグラギ「グローディーに起こされた死体でしょうか。数が多い。」

王様戦隊キングオージャー 第46話

サナギムとその他再生怪人が再び襲ってきました。

「数が多い」から「死体でしょうか」と疑問形で言っているので、普段それほど数が多くない場合は、グローディーにゾンビ化されたのではなく、普通にバグナラク国の犯罪者が正気のまま襲いかかってきていると思っていたのでしょうか。
まあ今回はゾンビ化らしい、ということはわかりました。説明は大事です。

サナギムと別行動で国民を襲っているグローディーの元に、なにやら対抗策のあるらしいジェラミーとヒメノが現れます。

グローディーをクモの糸で吊し、王鎧武装を解除したジェラミーとヒメノが対峙します。
特にパワーアップした描写は無かったように思いますが、クモの糸が五道化を拘束し無力化できるほど強くなっていました。

ヒメノ「あなたは、既に死んでいる。」

王様戦隊キングオージャー 第46話

第23話「シュゴッダムの動く城」において、

コフキに対し、ヒメノは『北斗神拳』風の秘孔をついて元気にさせるシーンが。「ヒメノ様、伝承者だったのか?」「SEまで!」と大きな話題になっていた。

https://www.oricon.co.jp/news/2289922/full/

というネタがありましたが、今回も北斗神拳風の決めぜりふをぶっこんできました笑
筆者的には第46話はシリアス路線では無くあたおか展開だと思っていますから、もうネタでもなんでも来いや、という気分です。
ダグデドが死ぬときに「一片の悔い無し」とか言い出しそう。

ヒメノ「私の力は命を刈り取る。
そもそも命が無いなら、あなたを倒せないのは当然ね。」
グローディ「俺はしゃべって動いてる。それでも死体だって?」

王様戦隊キングオージャー 第46話

第31話では、グローディーにゾンビ化されたネフィラが登場していますが、理性はなさそうだったものの、普通にしゃべって動いていました。

激闘の末、グローディを追い詰めるも、突如現れるジェラミーの母・ネフィラ。
ジェラミーに助けを求めるネフィラの目的は一体!?

https://www.toei.co.jp/tv/king-ohger/story/1232811_3346.html

ヒメノ「今のあなたを見て確信した。死の克服は医療の夢じゃない。」
(略)
ヒメノ「生を全うするために医療はある。」

王様戦隊キングオージャー 第46話

ここだけは筆者も同意したい。
というかヒメノも最初からそういう人だと思ってたのに、どうして今回あたおかだったみたいに描かれたのか小一時間問い詰めたい。
そして、

ヒメノ「死があるから、生きることは美しいの。」

王様戦隊キングオージャー 第46話

わりとどうでもいいのですが、このセリフに関してtwitter(X)での書き込みがtogetterに掲載されていて、元発言の人もハッシュタグとかつけてないもんだから、よくわからない人たちが参戦して話が発散し、みんな釣られクマーみたいになっていました。

「不老不死の何がダメなのか」を説得するときに「死があるから生は美しい」みたいな事言われるのよくあるけど、なんかいつもしっくり来ないなって思う。
2024-01-28 10:32:52

https://togetter.com/li/2303854

最終的に元発言者が

そもそもキングオージャーの話題だということを知らない人が次々参戦してきている。みんな!キングオージャーが敵に言ってる話だぞ!
2024-01-28 16:28:04

https://togetter.com/li/2303854?page=3

と書くことで、話に参加していた人たちが大恥をかく展開になりました。
ネットってこわいわー。

あなたの死の病は私が治す

ヒメノ「ジェラミーから刈り取った永遠の命を、あなた(グローディー)に移植する。」

王様戦隊キングオージャー 第46話

刈り取る機能は既出ですが、移植とかどこから出てきたんだ、と、この時点では思っていましたが、実際に「移植」をしたのはジェラミーだった、とさ。

というわけで、ヒメノが刈る力で取り出した生命の素を、ジェラミーがヴェノミックスシューターに詰め、グローディーに向けて射出しました。
普段からよく使っているジェラミーの銃をギミックとして使用するのは面白かったです。

生命の素を撃ち込まれたグローディーは、アンデッドに蘇生魔法をかけたように対消滅するのかと思いきや。

人間態に戻っているにもかかわらず、怪人態で拘束されていたクモの糸を引きちぎり、バグナラク国の地下に、埋葬もされずに放置されていたシュゴッドの死体を操り、三たび、神の怒りを引き起こしました。

SNSでも見かけたのですが、対消滅しないまでも、命を与えて即殺しておけば神の怒りを起こされることはなかったので、今回の神の怒りはヒメノとジェラミーが引き起こした人災です。

本作は、第1話の時点で平民だったギラの成長譚が物語の主軸だと思います。そして、第1話の時点で、他国の4王は、そこそこちゃんと王様をやっていて、個人についてはあまり成長の余地は無いはずです。
(それぞれ孤立してバラバラだった人たちが、戦隊として他者を信頼し協調することと覚えた、という成長はありますが。)
従って、個人について幅のある成長を描こうとすると、いったん馬鹿になる必要があります。
いや必要があるというか、そんなことやるべきではないと筆者は思いますが、本作ではそういう描き方をしているように思います。
前回のヤンマといい、今回のヒメノといい、各国の王として君臨していた人たちのやることとはとても思えないクズっぷりを示しています。
ラクレスも、今回少しおいしいところを持って行きましたが、見え方は「既に隠居したおっちゃん」です。
彼らは果たしてこのあとの最終回前までに、一人の王として、そして戦隊の一員としての自覚を取り戻すことができるのでしょうか。

とりあえず筆者はamazonで購入したブレイバーンのオープニング曲mp3をエンドレス再生してあたまがおかしくなりながら待つことにします。

あ、あと、twitter(X)でも書きましたが、仮面ライダーガッチャードを最初の数話だけ見て「脳天気な学園もので話が動かなくてツマンネ」とか思って視聴をやめてしまった方は、そろそろ戻ってもよい頃だと思います。
りんねちゃんは変身してるし、黒鋼スパナの師匠にあたる鏡花さんという年上の素敵なお姉さんが出てきます。
話もゴリゴリ動いて超面白いです!
(あの人とあの人が棒読みっぽいのはそのままですが…。)

次回 第47話「神を黙らせろ」予告

神の怒りに対し、国民の避難計画が行われることになりました。
以前、TTFCのエキストラで、避難用の荷物を持って逃げる人々をエキストラで募集していたのはこのためだと思われます。

そして、パワーアップしたグローディを倒せるのか?

https://www.oricon.co.jp/news/2313156/full/

oriconの記事によると、グローディはパワーアップまでしているそうです。

つまり…どういうことだってばよ…。

もう話の筋を追うことはあきらめて、メカ戦に期待しましょう。
あとエレガンスちゃんとコガネちゃんも出ているので要チェックや。

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