王様戦隊キングオージャー 第45話「王を継ぐ者たち」妄想考察

ツッコミどころも多々ありますが、前回までのような不快な描写は無く、最終回に向けて助走を始めたような回でした。
(筆者はモルフォーニャとスズメ推し&ラクレスxスズメのカプ厨なのでプラス補正も入っています。)

今回第45話では、王様たちの後継者問題が取り上げられています。
後継者が必要になるということはつまり、現役がいなくなる可能性を示唆しています。
現在の王様たちは、過去に発生した神の怒りやなんやらで、どさくさに紛れて王様になったようなものですから、その時の轍は踏まないという意思表示です。

最終回に向けて加速しているはずの縦軸を逸れるかのように、こんな時期に横軸に見えるキャラ掘り下げをぶっこんで来たわけですが、やっぱりこれは縦軸のカモフラージュなのだと思います。

縦軸の妄想については文末で少し語ることにて、今回第45話を見ていきましょう。

王がひとつになる時、宇宙を貫く力となる

テレビ放送の字幕を見ると、この「うちゅうを貫く」は「宇宙」の字が当てられていました。
従って、特に宇蟲王ダグデド特効というわけでは無く、なんかもっとざっくりしたお話のようです。

ヤンマ「どういう原理かわからねえが、
何もしてねえのに全員の王の証の封印が解かれてた。」

王様戦隊キングオージャー 第45話

筆者はコンピュータ関係にうるさい(詳しいとは言っていない)系の人なのですが、「何もしてないのに」はNGワードです。
「何もしてないのに不具合が起きた」が代表例で、ごく一部の例外を除いて、当事者が「何かやって」いますし、技術者ならきっちり証拠を不具合の証拠をつかむ必要があります。

今回、ヤンマ本人は実際に王の証に対して手を加えたわけでは無いようですが、安易に「何もしてない」を使うのは非常に悪印象です。
しかもヒメノの「光った時に云々」の指摘に対してあとから「自分もそう思ってる」と追認するとか最高にダサい。

シュゴッダムが2000年かけて手に入れた「不死身を殺す力」をあっさりコピーしたり、キングガブリカリバーを作ったりコピーしたりと、結果だけ有能描写が多いヤンマですが、こういうときは都合良く無能に描かれてしまって、本当に気の毒です。

王様戦隊に絶望を与える

ダグデド「五道化が二人もやられちゃったよ。
ますますチキューの人間コレクション、したくなっちゃうなー。」

王様戦隊キングオージャー 第45話

前回、よくわからない仕組みで復活したダグデドは、地球の関西方面っぽい口調になっていたような気がしますが、また従前の口調に戻っていました。
まああれはかなり聞き取りにくかったので戻ってくれて助かりますが。(関西方面をディスる意図はありません。)
それにしても、死んで復活する前と、なんだか性格が変わっていますね。

ミノンガン「(ヒルビルは)かわいかったー!。」

王様戦隊キングオージャー 第45話

完全に同意。
そしてヒルビルの敵討ちに出陣させろと主張するミノンガンにダグデドが言います。

ダグデド「中身空っぽの、俺様のスペアごときが。」

王様戦隊キングオージャー 第45話

直接的にひどいことをいうパワハラ上司だ。(ここは以前と変わってない。)
というか、いまのダグデドがすでにスペアなのですが、さらにまだスペアを生み出す可能性が示唆されています。
(本記事を読んでくださっている方は第45話を視聴済みだと思いますので結末を書きますが、最終的にはミノンガンは氷の封印で閉じ込められました。これでダグデドのスペアとして機能しなくなったのだと思います。たぶん)

こっちからダグデドを倒しに行く

王の証の力を手に入れ、これまで防戦一方だった王様たちがついに、こちらから敵陣に攻め込む決意をします。
まあ防戦していたのはチキューという舞台を使い回すためだったと思いますが。
久しぶりにシュゴッダム城の宇宙船モードが見られそうでうれしい。(メカヲタク的こなみかん。)

後継者候補たち

自分に何かあったときのことをスズメに相談するカグラギですが、ラクレスのお世話に忙しいスズメはあっさり通信を切りました。
リタは、仕事が多いアピールをするモルフォーニャに対し、自分の仕事を継げるようになってほしいと語ります。
後ほどモルフォーニャの「リタは私を跡継ぎとして認めなかった」というセリフが出てきますが、この流れはジョークだと解釈したのでしょうか。

王の証の力、使用実験を許可しまーす

いつも口八丁手八丁で他人にめんどくさい仕事を押しつけるカグラギが、なぜか一番に名乗りを上げました。大丈夫?キャラ変わってない?

そして、どうやって発動方法を知ったのかわかりませんが、王の証に触れると炎が発生し…

カグラギが炎上し、大やけどを負いました笑

ジェラミー「皮肉だねえ。炎は実りを燃やす。氷は法を無視して裁く。
稲妻は機械を壊す。全部、自らの国を滅ぼす力だ。」
ラクレス「だから先祖たちは力を封じた。」

王様戦隊キングオージャー 第45話

カグラギは王の証が出てくる前から、刀身に炎をまとって戦っていましたから、実りを燃やすとか何を今頃という感じがします。
参考文献↓

ハチが炎になるのはニホンミツバチの「熱殺蜂球」が由来か。

https://dic.pixiv.net/a/%E3%83%8F%E3%83%81%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC

氷にしても、何も現状で既にゴッカンは氷漬けなのですから、何を今更です。
稲妻はまあ、機械も壊れますが、前回シュゴッダムの城下町も半壊していましたから、自らの国どころか他国を滅ぼしかけていました。
次回はジェラミーとヒメノペアのようですから、あまったギラがヤンマとのペアになり、滅ぼす力の電気と対になる力と言えば…
ゴムゴムの実の能力者!

…次々回を待ちましょう。

ラクレス「君たちは戦士である以前に王だ。
帰れるかもわからぬ戦いに挑むなら、
相応の準備が必要だろう。」
ヤンマ「後継者、か。」

王様戦隊キングオージャー 第45話

そんな話をしていると、イシャバーナの王の間にも関わらず、ビームが何条か飛んできました。
大丈夫かこの国のセキュリティ。

現れたのはミノンガン。セリフがめんどくさくなって殺す宣言をします。
普通に王たちを圧倒するミノンガン。

ヤンマ「あいつは時間を操る。
ぶった切ったらまた別の時間軸の宇蟲王が出てきてもおかしくねえ。」
ギラ「ダグデドが増えちゃう。」

王様戦隊キングオージャー 第45話

なぜヤンマがその仕組みを知っていたのかはわかりませんが(ご都合主義だと思いますが)、ダグデドは「復活した」のではなく、パラレルワールドから別の個体を連れてきた(たぶんcopyじゃなくてmove)とのこと。
本作におけるパラレルワールドがどのような存在かはわかりませんが、とりあえずダグデドを1体倒せば、ひとつの世界からダグデドがいなくなるのであれば、ひたすらダグデドを殺しまくれば、そのぶん平和になるパラレルワールドが増えそうです。
なんなら、よその世界で倒されたダグデドのスペアとして作品世界のダグデドが連れて行かれたら万事解決なのでは。

ミノンガンのビーム受けた赤青黄は、肉体はそのままに精神が幼児化してしまいました。

ジェラミー「前は体を子どもに戻されたが、今度は心を子どもに戻されたってことかい。」

王様戦隊キングオージャー 第45話

解説助かる。でもそういうのはセリフじゃなくて内容で見せるものだと思うよ。
そして幼児化した3人はアクセサリを口にくわえ、オギャり始めました。
誰得なんだ…。いやきっとこれ誰かに刺さってるんだろな…。知らんけど…。

リタの矢でミノンガンを吹き飛ばし、王様たちはいったん退却します。

兄様が、シュゴッダムの王になる

イシャバーナの玉座の間に戻ると、あんなにいちゃこらしていたスズメがラクレスを殺そうとしていました。(精神が過去に戻されたせいで。)
モルフォーニャがラリっていて役に立たず、ギラがかんしゃくを起こすと、ゴッドクワガタが城に向かって突っ込んできました、
ラクレスがスズメを押さえ込み、ギラのかんしゃくが収まるとゴッドクワガタは帰って行きましたが、わりとこれチキュー崩壊の危機だったと思いますね…。

ラクレス「(ギラが)不機嫌になると暴走しかねない。気を抜くな。」

王様戦隊キングオージャー 第45話

ミノンガンによって戻された精神年齢が何歳なのかわかりませんが、ギラにゴッドクワガタのシュゴッドソウルを与えて以降だとするならば、当時からギラが不機嫌になるたびにシュゴッダム城あるいは養護施設にゴッドクワガタがぶっ飛んできていたということになるはずです。
シュゴッダムは、実はもう滅びていて、この物語はすべてハーカバーカの初代国王ライニオールの夢だったとかいうオチはないですかね。

スズメ「あの男(ラクレス)に、この身はおろか、心を許した覚えはありません。」

王様戦隊キングオージャー 第45話

カグラギ「スズメの記憶は、少なくとも10年以上前に戻っています。」
リタ「モルフォーニャもだ。当時のスズメの状況は?」
カグラギ「ラクレスの婚約者候補となり、トウフのため、
隙あらば命を狙うと息巻いておりました。」

王様戦隊キングオージャー 第45話

スズメちゃんが人質として連れてこられて、だまって幽閉されているとは全く思っていませんでしたが、本気で暗殺を狙っていたとは、思っていた以上にアグレッシブでした笑

ジェラミー「おいおい、モルフォーニャがこいつ(手枷)だけ残して消えちまったよ。」
リタ「手癖の悪さも戻ってる。」
カグラギ「何者なんです。」
リタ「罪人の子どもだ。獄中で生まれ、両親を逃がすため鍵開けを覚えた。
脱獄の常習犯だった。」
リタ「彼女自身は悪くない。ずっと法学校で一緒に学んできた。」

王様戦隊キングオージャー 第45話

あまり語られることの無かった(見落としていたらスミマセン)モルフォーニャの過去が明かされました。
もっふんのくだりでリタの部屋に侵入していたスキルの由来も判明しました笑

両親ともに罪人というのも大変ですが、(上記でリタも言っている通り)「罪人の子=罪人」ではありませんから、モルフォーニャ自身は罪人では無いはずです。
一般的に「脱獄」というのは「自分が」収監されている場所から逃げ出す行為を指しますから、「両親を逃がす行為=脱獄」という表現は気持ち悪いです。

暖かい国で食っちゃ寝が一番の夢なんですよ

筆者は牢獄生まれではありませんが、完全に同意。

カグラギ「ゴッドハチに忍び込んでまで来てくださったその気概、
むしろアッパレ!」

王様戦隊キングオージャー 第45話

以前から地味に気になっていたのですが、チキューは乗用の交通機関が存在しないのでしょうか。
もちろんシュゴッドが謎ワープで国から国へ移動できる描写は過去に何度もあったので、速度的にはシュゴッドが一番だと思いますが、シュゴッドに忍び込むといっても、いつもの操縦席くらいしか人間が入れるスペースは無さそうですし、そんなのどう考えてもすぐバレます。
(実際にバレてますし。)
各国で物資の取引はあるはずですから、乗用は無くても貨物の輸送手段はあると思いますので、そちらに忍び込んだ方がリスクは少ないような気がするんですけどね。
まあ待ってられなかったんでしょう、きっと。

リタ「モルフォーニャをトウフ国民として受け入れてほしい。」
カグラギ「それは、彼女を跡継ぎ候補から外すということで?」
リタ「いざ本当に、後を継ぐと考えたら、苦しい役目を押しつけるおぞましさに、耐えられなかった。」

王様戦隊キングオージャー 第45話

というわけでモルフォーニャとスズメの話が始まります。

モルフォーニャ「バイバイ、ゴッカーン!」
カグラギ「本当に、跡継ぎの座を捨てたいのですか。」
モルフォーニャ「はい?」

王様戦隊キングオージャー 第45話

スズメ「小さな、子供じみた夢があるんです。
本当に愛する人の、お嫁さんになりたかった。
でも、私はトウフの女。
トウフに身を捧げた兄様が、トウフの跡継ぎとして私を選ぶなら、
それを受けるのが一番の幸せです。」

王様戦隊キングオージャー 第45話

モルフォーニャ「本当は、裁判長に、なれるもんならなりたいですよ。
それなりにがんばっては来ました。罪人の子だからって関係ない。
ここまでやれるんだって、証明したい。」
モルフォーニャ「でもけっきょく、リタは私を跡継ぎとして認めなかった。
怠け者のグータラは、完璧超人にはかなわないんですよぉ。」

王様戦隊キングオージャー 第45話

二人を対比させながら、ゴッカンとトウフ、それぞれの後継者候補の胸の内が語られます。
少し不安そうに、それでもずっと秘めていた思いを聞いてもらえる機会に少しだけ期待して、語る二人の表情がほんと好き。(推し目線)
完璧超人にかなわないと語るモルフォーニャの、少し寂しそうな、悔しそうな表情もすごく良い。

それにしても、モルフォーニャはリタが部屋でもっふんに癒やしを求めている弱い姿を知っているはずなのに、いまさら「完璧超人」呼ばわりするとか、錬金術で記憶を消されたのでしょうか。

カグラギ「モルフォーニャ殿、あなたはリタ殿をわかっておられない。」
リタ「お前(スズメ)はカグラギをわかってない。」

王様戦隊キングオージャー 第45話

それぞれの思いを語る後継者候補に、王が語りかけます。

そんな語りを遮るように、イシャバーナでの戦闘で吹き飛ばされたミノンガンが、ゴッカンに現れます。
迎え撃つはパピヨン。合流するはカグラギ。

戦闘中に差し挟まれる回想シーン。

カグラギ「後継者候補から外したのは、あなた(モルフォーニャ)を守るためです。」
リタ「カグラギは、国に尽くすために己にさえも嘘をつく。本心を隠すあまり、大切なものを見誤るときがある。」
カグラギ「私とリタ殿は」
リタ「カグラギと私は」
カグラギ&リタ「同じなのです。/同じだ。」

王様戦隊キングオージャー 第45話

ミノンガンを転がしたパピヨンとハチは変身を解除し、リタの氷の封印の秘術を発動します。
この術は、単体で使用すると術者も同時に凍結するという欠点があったのですが、トウフの王の証が持つ炎の力を使用することで、術者側のみ凍結を中和し、対象(敵)だけを凍らせることに成功しました。
ミノンガンが健在の場合、ダグデドに勝利することはできないため、ミノンガンはこれで退場…だと思いたいのですが、太陽に落とされたとか原子レベルに分解消滅したとかではないため油断はできません…。

ミノンガンを倒したことで、幼児化していた赤青黄は元に戻りました。

カグラギ「どうやら、王の証の力を組み合わせることによって、
互いの欠点を補えるようですね。」

王様戦隊キングオージャー 第45話

本話で

ジェラミー「全部、自らの国を滅ぼす力だ。」
ラクレス「だから先祖たちは力を封じた。」

王様戦隊キングオージャー 第45話

と語られていたのはいったい何だったのか。
先祖は組み合わせる用途なんて全く想定していなかったのではないか。
たまたま氷と炎を組み合わせたところうまくいったわけですが、そもそも「滅ぼす力」を複数組み合わせたらうまくいくというのがよくわかりません。
次回、第46話ではヒメノとジェラミーの組み合わせで静謐のグローディと対峙するそうですから、そちらの展開に期待しようと思います。

それぞれの後継者たち

リタはモルフォーニャに後継者として期待している旨を告げ、カグラギはスズメに、ラクレスの元へ行けと告げます。

モルフォーニャはリタと共にゴッカンの城へ向かい、スズメはカグラギと別れ、逆方向へ歩み去ります。
それぞれの行方を象徴するシーンでした。

次回 第46話「命の美しさを知れ」予告

美と医療の国に与えられたのは、醜悪で命を奪う力。

バグナラク国に与えられた力は…命を奪う力を補う蘇生術、なんて、何のひねりもありませんね。
いやもう全く予想できないので、素直に放送を待ちたいと思います。

最終回付近を妄想する

今回第45話では、各国の王様がいなくなったときのために後継者を探していました。
トウフはけっきょくスズメをラクレスの妻として送り出してしまったため、どうなったのかよくわかりませんが、まあ黒子のクロダさんに勝手にお願いするとしましょう。
他国もまあ適当にいるようないないような後継者をでっち上げます。
シュゴッダムはラクレスとスズメに任せれば安泰でしょう。
これで王様たちはチキューからいなくなっても大丈夫です。

5王+1はダグデドとの最終決戦にあたり、異世界に飛ばされて帰れなくなります。
ダグデドはミノンガン経由で異世界を行き来できる設定は忘れましょう。
飛ばされた異世界にダグデドはいません。細かいことは気にしないでください。
王たちは異世界で、人間型生命体が存在する惑星に不時着し、そこで何か適当な敵を倒して英雄となり、王となります。
2000年後、彼らの子孫が、王鎧武装!と声を上げたところで本作は終了します。
これまでに天丼展開が多用されてきたのは、全てこの伏線だったのです。

あと最終回までにバグナライブは消化してほしいですね…。


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