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フリーBGM用語集

みなさん、こんにちは。フリーBGM協会です。
日頃、フリーBGMを探している時やライセンスを読んでいる時に、「よく見る言葉だけれど、なんとなくしかわからない……」ということはないでしょうか?ここでは、そんな改めて知っておきたい、フリーBGMに関連した言葉を集め解説しました。フリーBGMを安全に使うためにも、正しい理解を深めるようにしましょう!

※主に、多くのフリーBGM作曲家の方のライセンスに登場する言葉や、当協会HPなどで掲載している言葉に特化して取り上げています。一般的な用語の使い方とは少し異なることもあるかもしれませんので、ご注意下さい。


あ行

委託(委任)

著作権は楽曲の著作権者が所有している状態のまま、著作権の管理や運用を代理で他の管理団体に任せること。例えば、著作権管理団体であるNexToneは著作権者と委託契約を結んでいます。

か行

加工

フリーBGMを素材として使うに当たり、音源に施す編集のこと。例えば、フェードイン、フェードアウト、ループ、カット、音量・音質調整などです。

管理楽曲

一般的なアーティスト曲や業務用BGMの管理形態のこと。著作権はJASRACやNexToneなどの著作権管理団体が管理しており、楽曲は一般に有料で販売・配布されています。これらの楽曲を利用する時には、著作権管理団体へ著作権使用料を支払う必要があります。

禁止事項

フリーBGMを使うにあたり、「やってはいけないこと」を規定したもの。フリーBGMを再配布(後述の再配布を参照)することや、作業用BGMなどの音楽を主体としたコンテンツへの流用などは、多くのフリーBGM作曲家の方が禁止しています。

クリエイティブ・コモンズ

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CCライセンス)を提供している国際的非営利組織とそのプロジェクトの総称。作品を公開する著作者が「この条件を守れば、わたしの作品を自由に使っても良い」という意思表示をするためのツールとして活用されています。クリエイティブ・コモンズ・ライセンスを使用する場合、「著作権なし」「クレジット表示必須、非営利のみ」など、 複数の条件を組み合わせて設定することができます。

クレジット

著作物である作品の出所を明示する言葉のこと。フリーBGMのライセンスの中に、クレジットについて記載がある場合、楽曲の作曲家、作詞家の名前などがこれにあたります。また、ライセンスにはクレジット表記の要否や、表記方法も併記されていることが多いです。

コンテンツID

YouTubeの機能の一つで、事前に楽曲の権利者が登録したメロディや音源などの著作物を、YouTube上で識別できるシステムのこと。楽曲の権利者は、専用の管理画面からYouTubeに楽曲をアップロードする時、権利情報や音源のほか、楽曲に関わる様々な情報を登録します。コンテンツIDは、その情報を元に、動画投稿者から投稿された動画の中で同じ楽曲が使用されているかどうかチェックします。そして権利者が登録した楽曲と、動画に使用された楽曲が一致した場合は申し立て(後述の申し立てを参照)が通知されます。

さ行

再配布

二次配布ともいい、著作者以外の人が楽曲をそのまま第三者へ渡すこと。フリーBGMでも多くの場合、楽曲の再配布は禁止されています。

作曲家

音楽作品(=楽曲)を創作(=作曲)する人のこと。また、それを職業とする人のこと。

自己管理

著作権管理団体などに著作権管理を委託・信託せず、著作権所有者自身でライセンスの内容を決め、それに基づいて利用許諾をする形態のこと。フリーBGMに多い管理形態で、著作権所有者ごとにライセンスの内容が異なる点が特徴です。

JASRAC 

1939年に発足した、日本最大の音楽著作権管理団体。作曲家や作詞家、音楽出版社から著作権の信託を受け、著作権の管理・運用を行い、また使用料の徴収や分配も行っています。

商用利用

金銭的な利益を求め、営利目的で著作物などの作品や製品を利用すること。 また、利益につながる活動に利用すること全般を指します。具体的な例は以下の通りです。

  • フリーBGMを会社の玄関ホールで流す → 商用利用

  • フリーBGMを個人の収益化済みYouTubeで利用する → 商用利用

  • フリーBGMを有償配布する同人ゲームで利用する → 商用利用

このように、一般的な会社としての利用や金銭的な利益が発生する時の利用は、商用利用に該当します。ただし、フリーBGMの商用利用の規定は作曲家の方により異なりますので、判断に迷った場合は作曲家の方に確認するようにしましょう。

信託

楽曲の著作権の所有者を著作権管理団体などに移し、管理・運用をしてもらうこと。JASRACは原則信託契約であり、作曲家や作詞家、音楽出版社などの権利者と契約を結んでいます。

た行

著作権

「著作物」を創作した者(=著作者)に与えられる、自分が創作した著作物を無断でコピーされたり、インターネットで利用されない権利のこと。他者が自身の著作物を利用したいと申し出た時に、条件を設けて利用を許可したり、拒否することができます。

著作権管理団体

著作権者から著作物を預かって管理を行なったり、使用料を徴収・分配したりする専門の団体のこと。日本では、JASRACやNexToneが代表的な著作権管理団体です。

著作隣接権

著作物の創作者ではないが、著作物を世の中に広めるために重要な役割を果たしている実演家(※1)やレコード製作者、放送事業者、および有線放送(有線ラジオ)事業者に認められた権利のこと。例えばレコード会社には、製作したレコードを複製することができる複製権などを、放送事業者・有線放送事業者には、楽曲をインターネット等のサーバーにアップロードして公衆に送信できる状態にする送信可能化権などの権利が認められています。

※1)実演家…著作物を演じる・演奏する・歌う、またはそれに類する行為を行う人のこと。俳優、舞踊家、演奏家、歌手のほか、オーケストラの指揮者や、演劇等の演出家なども実演家に該当します。

ディストリビューター

音楽ストリーミング等の配信をする際、著作者によって登録された楽曲を、Apple MusicやSpotifyなどの音楽プラットフォームへ配信するサービス(配信代行)を提供する事業者のこと。日本の代表的な音楽ディストリビューターには、TuneCore JapanやBIG UP!などがあります。

な行

NexTone

日本の音楽著作権管理団体の一つ。著作権管理と利用料の徴収・分配事業のほか、Apple MusicやSpotifyなどの音楽プラットフォームへの楽曲の配信(ディストリビューションサービス)や、YouTube配信のマネジメントも行っています。

は行

配信

ネットワークを経由して音楽を視聴者に送信し、視聴させること。日本ではApple Music、Spotify、LINE Musicなどの音楽プラットフォームで楽曲が配信されています。

パブリックドメイン

著作権保護期間が切れているなど、著作権の保護がない音楽作品のこと。これらの楽曲は、無償かつ許諾なしに利用することができます。クラシック楽曲などに多い形態です。

非管理楽曲

著作権管理団体であるJASRACやNexTneが管理していない楽曲のこと。

BPM

Beats Per Minuteの略称で、楽曲のテンポ、拍子のこと。

フィンガープリント

人間の指紋のように、音楽の特徴点を抽出しデータ化したもの。現在は、主にテレビやラジオなどの放送で使われた音源や、配信コンテンツで利用された音源を特定することに活用されています。
国内でフィンガープリント技術を提供している会社としては、NTTデータ、ORFIUM、BMATなどが代表的です。

フリーBGM

主にオンライン上で無料で配布され、その音楽を他の作品のBGMとして利用する限り、作品制作者が対価を払う必要のない音楽素材。フリーBGMに関する権利は、利用者向けライセンスとして一元的に管理と利用許諾が行われています。

ま行

無料許諾

著作権者が楽曲の利用者に対して、無料で楽曲を利用することを許可すること。フリーBGMの許諾はこの形態です。

申し立て

YouTubeコンテンツIDの動作の一つ。コンテンツIDを通して検出された、著作権者の楽曲を利用した動画に対して、自身が著作権者であると動画投稿者に主張した結果起こるもの。動画投稿者には、YouTube Studio上やメールで通知が届きます。

や行

ら行

ライセンス

自己管理された楽曲に付随するもので、自身が作曲したフリーBGMに関わる権利情報や利用条件、禁止事項などのルールをまとめたもの。利用者は条項を遵守することで楽曲の利用許諾を得たことになります。
ライセンスの詳細な読み方は、以下のnoteをご参照ください。

利用許諾

著作者がその著作権を所有したまま、他人に自身の著作物の利用を認めること。一般的に、著作物は、著作権法によって他人が自身の著作物を無断で無制限に利用できないように保護されています。しかし、著作者が利用を許諾することで、他人が自身の著作物を利用することができるようになります。

利用(使用)条件

著作権者や作曲家が、楽曲の利用者向けに設けた利用上のルールを成文化したもの。フリーBGMでは、ライセンスの中に記載され商用利用の可否やクレジット表記の要否、動画・メディアでの利用の可否などについて明示されていることが多いです。

利用料

商品やサービスを利用する時に、対価として発生する料金のこと。

ロイヤリティフリー

BGMに多い音楽著作権の管理形態で、初回または、月額の固定使用料を支払うことで利用できます。そのため、利用するごとに使用料(ロイヤリティ)を支払う必要はありません。

わ行

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