周囲についていけない孤立感「ぼっちリハ」

今年の真ん中ぐらいに、久しぶりに苦しい気持ちになったリハーサルがあった。
俺が勝手に命名してる「ぼっちリハ」ってやつだ。

「ぼっちリハ」っていうのは、他のメンバーの言ってることが全く理解できなくて、委縮して自分から発言や提案もできず所在がなくなったリハーサルのことである。
他人とリハーサルしてても気持ちは「ぼっち」、だから「ぼっちリハ」。

別にこれは周りのメンバーが悪いってわけじゃなくて(でもたまに他者からのマウントを感じるときはある)、俺の感覚と周囲の感覚が合わないことに由来しているんだけど、このぼっちリハになるときは大抵周囲が俺より演奏が上手かったり、音楽的知識が豊富だったりする。

だからそれゆえ、ぼっちリハ状態になると自分の下手さやふがいなさを責める方向にいきがちになる。

40代になった今は、さほど自分を責めなくなったし、「このメンバーとはちょっと無理だな。別なところで頑張ろう」って思えるようになったけど、20代の頃はとにかくきつかった。

「どうして出来ないんだ俺は」とか「メンバーから馬鹿にされてるんじゃないか」とか「こんなんじゃプロになる資格すらない」って思ってた。そこで別な道を探るとか悩みを相談するとかできてれば良かったんだけど、俺は自分の弱さを隠して、その場に固執してた。このレベルの高いメンバーに揉まれてレベルアップすることが唯一の道みたいに思ってた。

「苦しい状況でも弱音を吐くな」
「プロなんだからどんなことも出来るべき」
「苦労は買ってでもしろ」

みたいなことは俺はあんまり信じてない。
それより俺は自分が心地いい場所とか環境でやったほうがいい。

その状況を「ぬるま湯」とか「レベルが低い」とか言われても別にかまわない。
結局自分が生き生きして演奏してた方が自分も楽しいし幸せだから。

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