不正レビューの手口(1)

TwitterでAmazonの不正レビューについてTweetされている内容を見ると、昔の不正レビューの手口を未だに語っている人が多い。

・怪しい日本語

・Amazonで購入が表示されない

まずこの2つを挙げる人が非常に多い。しかしこんな手法で書かれた不正レビューなど殆どない。以前私が見た例では、ある商品は数百レビューがついていたが、全てのレビューに「Amazonで購入」がなかった。つまり全てがAmazonで購入していない人のレビューだったわけだが、それはある日全て削除されていた。おそらく通報によって削除されたのだろう。

こういう「Amazon側にとって削除しやすい」レビューを量産しても意味がないため、今はもう少し手の込んだやり方で不正レビューは日々量産されている。

不正なレビューを入れ込んでいるセラー(以下不正セラー)にとっては一番簡単にレビューをかさ増しできるが、見破られるのも簡単な手法としてASIN(Amazon固有の商品IDのようなもの。URLのdp/の後に表示される10桁の英数字)の使い回しがあげられる。

簡単な例。最初にタオルを販売する。ある程度の評価がたまる(これは不正だったかもしれないし、正当な評価かもしれない)。販売数が落ちてくると、商品の内容を次に売りたい商品に書き換える。例えばDVDプレイヤー。タオルの評価を引き継いでいるため、一見高い評価のDVDプレイヤーに見える。内容をよく読めばDVDプレイヤーなのに肌触りや吸水性についてレビューされているはずだが、それに気が付かない人も多いはずだ。それを何度も繰り返していけば、最新の売りたい商品は最初から数十、もしくは数百のレビューを抱えた製品として販売が開始される。

これはAmazon以外でもよく使われる古典的な手法であり、通報された際に「解釈の違い」で逃げられる要素はない。そのためアカウントにペナルティが課せられることもあるし、今まで蓄積してきた全ての評価が削除されることもある。

この方法の見分け方は簡単。

(例としてあげた商品には全く問題がなく、迷惑をかけるといけないので必要な情報以外は読めなくした)

商品説明の中にある「登録情報」にかかれている「Amazon.co.jp での取り扱い開始日」よりも前に書かれたレビューがあれば、そのASINは使いまわし、レビューは正確なものではない。

こういった感じで、不正セラーがどういう方法で顧客を欺いているのか、少しずつ書いていく予定だ。


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