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アニメ「響け!ユーフォニアム3」全話観終えて

(画像は公式HPの「壁紙&アイコンプレゼント」からダウンロード)
 「響け!ユーフォニアム3」ついに終わってしまいました。
 このシーズン3全体的に、観ていて涙が出てくるシーンが多かったですが、最終話は特にそうでした。
 映像から、「想い」が溢れてくるというか・・・
 主人公の黄前久美子(以下、「久美子」)の3年間の吹奏楽部での日々の集大成である、全国大会での演奏シーン。
 彼女の脳裏に浮かぶこれまでの日々(楽しかったことも、苦しかったことも・・・)が、とても胸を打ちました。
 久美子の高校生活3年に対して、アニメ「響け!ユーフォニアム」のシリーズとしての通算約9年(大変痛ましいあの事件を挟んで・・・)という年月の積み重ねによる「想い」。それが、「3」の最終話「つながるメロディ」の様々な場面から、あふれ出してくるかのようでした。
 
 この「3」では、転校生の黒江 真由がユーフォ奏者として部に加わるところからの波乱、予定調和どおりに行かないところ、盟友である高坂 麗奈との
すれ違いなどが丹念に描かれ、後半の話になればなるほど、25分という各話の放送時間がとても濃密で長く感じられたほどでした。
 
 そういう中での、若き友情の美しさ、楽器そのものと楽器演奏シーンの緻密さ、丁寧さ、人物たちのキラキラさが光っていました。

 思うに、日本のアニメの売りである、魔法や超能力、異世界、巨大ロボや激しい戦闘シーンが一切なく(むしろこの作品でそんなのは全く必要としないですが)、恋愛要素もほぼ0に近い。ひたすら、吹奏楽部にかける久美子たちの日常を丁寧に描くだけの作品なのに、ここ数年間で観たどのアニメ作品よりも見応えがあり、心を打ちました。

 そういえばこの作品では、いわゆるモブキャラというのがいません。セリフがないキャラクターにさえ、きちんと名前がつけられています。「3」の最終話では、北宇治高校吹奏楽部のメンバー全員の名前と顔が映し出されていました。麗奈や真由といったソリストだけでは、どれだけ彼女たちがすばらしい演奏をしたとしても、一つの音楽を奏でることはできない、一人一人が大切・・・そんなメッセージのように思えました。

 このような素晴らしい作品を世に送りだしてくれた、原作者の武田綾乃さん、そして京都アニメーションの皆様に感謝です!

 

 


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