20220927 Poker TDAルール2022年版変更点

ごあいさつ

どうもです
今回はポーカーTDAルール2019→2022版における変更点の和訳をお送りします
変更点は太字です
みなさまが競技規則集を読んで理解するための手助けに少しでもなれたらいいなと思い、本記事を公開しております
理解をより深めたい方は、原文をお読みになることを強く推奨します

ライセンス、免責および注意事項

  • TDA rules used by permission of the Poker TDA, Copyright 2022, http://www.pokertda.com, All rights reserved.

  • Poker TDA 2022 Rules Version 1.0の著作権は米国Poker Tournament Directors Association(以下、Poker TDA)が保有しています。

  • Poker TDAの許諾により、本文書を公開しております。

  • 翻訳に関する二次的著作権は当方およびPoker TDAが留保します。

  • 本文書の内容の正確性は保証されません。

  • 本文書の一部または全部について、私的利用および著作権法に定める例外を除き転載や複製はできません。

  • 本文書および汎ゆる形態の複製物について有償、営利、商用での利用はできません。

第2条 プレイヤーの責務

プレイヤーは以下の責任を負う。

  • 登録情報および座席指定の確認

  • 実質アクション発生以前での配られたカード枚数の確認完了

  • 手札の保護

  • 意思表示の明瞭化

  • アクション順序の遵守

  • 適切な用語および動作による手番内行動

  • 行動権の保護

  • 可視的なカード保持および正常なスタック作成

  • 有効手札保持中の着席

  • ショーダウンにおける適切な手札開示

  • 錯誤発見時の口頭指摘

  • 適時的なプレイ

  • 正当なクロック要求

  • 迅速なテーブル移動

  • 1プレイヤー1ハンドの遵守

  • 規則の理解および遵守

  • 適切な礼儀作法の励行

  • 差別的または攻撃的な所作に遭遇あるいは目撃した際の主催への通報

  • 全てのプレイヤーが快適となる秩序への貢献

第5条 電子機器および通信

プレイヤーは着席中に電話をしてはならない。着信音、音楽、画像、映像等は他者の迷惑にならないよう配慮すべきである。ベッティングアプリやチャートは有効な手札の保持中に使用してはならない。これらおよびその他の機器、道具、写真、動画、または通信によるゲーム進行の遅延や迷惑ないし競技上の優位性を生じさせてはならず、主催および地域のゲーミング規制法により制限される。本条の違反行為は第71条に定める罰則の対象となる。

第10条 新規プレイヤーおよびブレイクテーブルから来たプレイヤー

A. 新規にトーナメントへ参加するプレイヤーおよびテーブルブレイクにより移動したプレイヤーはスモールブラインド、ビッグブラインドおよびボタンを含め汎ゆる空席に着席することが可能であり、スモールブラインドとボタンの間を除き次のハンドが配られる。

B. テーブルブレイク時の座席指定は2段階無作為手順により決定される。補遺を参照

第11条 テーブルバランスとプレイ中断

D. プレイヤーの敗退によりテーブル内のプレイヤー人数が最多のテーブルより3名以上少なくなったテーブルでは、ビッグブラインドが空席に到達した際にプレイを中断する(補遺を参照)。6Maxやターボなど他の形式においては、TDの裁量によりプレイを中断する。TDはプレイ中断を実施しないことができ、その際に開始されたハンドはミスディールとならない。イベント進行に伴い、TDの裁量によりテーブルバランスはより厳密に行われるべきである

第19条 ショーダウンにおけるボードプレイ

各プレイヤーはボードプレイによりポットを獲得する際、すべての手札を開示しなければならない(第13条Aを参照)。

第20条 端数チップの授与

はじめに、端数チップは使用中の最小デノミネーションまで分割する。

A. フロップゲームにおいてハイもしくはローに2名以上の勝者がいる場合、端数チップはボタンから左回りにて最初のプレイヤーに授与する。

B. スタッドゲームにおいてハイもしくはローに2名以上の勝者がいる場合、端数チップの授与者は勝利ハンド5枚のうち最高ランクのスートにより決定する。

C. ハイロースプリットの場合、端数チップはハイの勝者に授与する。

D. 削除。補遺も同様に削除。[訳注: 2名以上のプレイヤーがハイ、ロー両方で引き分けとなった場合の手続きが記述されていた。]

第35条 ミスディールおよび不正デッキ

A. ミスディールは下記を含むが、これに限らない。

  1. 初期ディールにおいて2枚以上のボックスドカードが含まれた場合

  2. 1枚目のカードを配る座席を誤った場合

  3. プレイヤーが参加していない座席にカードを配った場合

  4. プレイヤーが参加している座席にカードを配らなかった場合

  5. いずれかのプレイヤーに誤った枚数のカードを配った場合(第37条に定める場合を除く)

  6. 実質アクションの発生前に未使用カードが発見された場合(ジョーカー、ショートデッキゲームにおける2,3,4,5等)

  7. フロップゲームにおいて、最初の2枚のうち1枚もしくはいずれか2枚のカードをディーラー過失によりエクスポーズした場合

ドローゲームにおいてはハウスルールが適用される(ローボール等)。

C. ミスディール[訳注: 単数形→複数形の変更。]の場合、再ディールは同一の再プレイとなる。ボタンは動かさず、新規プレイヤーは着席せず、リミットは同一とする。罰則適用中および本来のディール中に(第30条による)離席していたプレイヤーに対してもカードを配り、その後キルする。罰則適用中のプレイヤーに対しては、本来のディールおよび再ディールを合わせて1ハンドとして計数する(2ハンドではない)。

D. 第36条に定める実質アクションが発生した場合、不正デッキである場合を除きミスディールは宣言されず、ゲームを続行する。未使用のカードが実質アクション発生後に発見された場合、そのカードは単なる紙片として扱う(不正デッキである場合を除く)。[訳注: そのカードは存在しなかったものとして扱う。例えば、テキサスホールデムにおいてリバーにジョーカーが出現した場合、ジョーカーを取り除きバーンカードを切らずにスタブの上から1枚のカードをリバーカードとして公開する。]

E. 同一スートかつ同一ランクのカードがデッキ内に2枚以上発見された場合、不正デッキとなる。その他の不正デッキ条件は地域のゲーミング規制法および主催の規則に依拠する。不正デッキが確認された場合、実質アクションの有無にかかわらずプレイは停止され、すべてのベットは返却される。ハンド終了後の不正デッキに関する異議申し立ての権利は第22条に定める。

第39条 非正規フロップおよび尚早配付カード

A. 4枚フロップ…フロップが3枚でなく4枚配られた場合、公開の有無やカード順序の特定可否にかかわらずフロアが召喚される。ディーラーは4枚のカードを裏向きにして混ぜ、その後フロアは無作為に1枚を選択し次のバーンカードとする。残りの3枚はフロップとする。推奨手順14を参照。

B. バーンカードなしで3枚フロップが配られた場合、公開の有無やカード順序の特定可否にかかわらず、アクションが無かった場合、フロップ3枚を裏向きにして混ぜ、無作為に1枚を選択しバーンカードとする。残りの2枚およびスタブの上から1枚のカードをフロップとする。チェックを含む何らかのアクションが発生していた場合、フロップ3枚は変更せずプレイを続行する。この場合、ターンのバーンカードは1枚のみとなる。

D. ハンド中のリシャッフル…ゲーム完全性を保護するため、ハンドのプレイ中にリシャッフルが必要となった場合、カードは裏向きで暴露されないようシャッフルされなければならない。例えば、尚早配付カード(第39条および推奨手順5)、乱雑スタブ(推奨手順4)、ドローおよびスタッドでの追加カード(推奨手順10-H)およびその他である。

第45条 複数チップによるベット

B. いずれかのチップがコールにあたり不要である場合、すなわち最小チップ1枚を除外した場合にコール額以上である場合は下記により判断する。

  1. プレイヤーにチップが残っている場合、第43条に定める50%基準を適用する

  2. プレイヤーにチップが残っていない場合、50%閾値の超過有無にかかわらずオールインとなる。補遺参照。

第71条 警告、罰則および失格

A. 罰則の適用は口頭での警告、単一または複数ハンドのプレイ禁止[訳注: いわゆる"デッドハンド"]、単一または複数ラウンドのプレイ禁止、失格により行われ、これらに限らない。[以下略]

推奨手順5 尚早配付カード

B. 尚早配付ターンカード…ターンのバーンカードは変更しない。尚早配付ターンカードをデッキスタブに戻し、スタブ全体のリシャッフルを行う。その後、バーンカードを切らずにシャッフル後のスタブの上から1枚をターンカードとして公開する。

C. 尚早配付リバーカード…リバーのバーンカードは変更しない。尚早配付リバーカードをデッキスタブに戻し、スタブ全体のリシャッフルを行う。その後、バーンカードを切らずにシャッフル後のスタブの上から1枚をリバーカードとして公開する。

D. スタッドにおける尚早配付カード…尚早配付カードはスタブに戻し、リシャッフルを行う(推奨手順17を参照)。その後、次のストリートをバーンカードを切らずに配る。

推奨手順11 アンティ不減額

ファイナルテーブルを含め、イベント進行によるアンティ減額は非推奨。
[訳注: 1人アンティ制においてアンティを優先的に支払う推奨規定は削除。]

推奨手順15 トーナメントスタッフ間の適切な連絡

A. テーブルを離れるディーラーはテーブルに着くディーラーに対し、ブラインドの位置、プレイヤーへの警告や罰則、妨害行為等テーブルに関する適切な情報を連携する。

B. ディーラーは、第2条(プレイヤーの責務)および第70条(礼儀作法)に関する現実の、あるいは潜在的な汎ゆる違反についてフロアへ通報するべきである。特定のプレイヤーやスタッフを対象とする、もしくは全般的な差別的または攻撃的な所作に対して特別な注意をする。

推奨手順16 テーブルブレイク時の不在プレイヤー

テーブルブレイク時にプレイヤーが不在の場合、当該プレイヤーのチップはスタッフにより移動する。

推奨手順17 ドローゲームのベット

シングルドローゲームにおけるリンプは許可される。

推奨手順18 ミックスゲームの種目順序

錯誤防止のため、HORSE等のミックスゲームイベントにおいてスタッドとスタッドハイローを連続してプレイしないべきである。

推奨手順19 遅延行為の防止

遅延行為の防止の意図を主催が明確に告知することで、適時的なプレイを期待することへのプレイヤーの理解を促進できる。創造的な手法による遅延行為への対策が推奨される。テーブルドローの代替としてのランダムテーブルブレイク、レベルごとのハンド数固定、オービットフォーオービットやソフトハンドフォーハンド、ショットクロックの導入などがTDAメンバーハウスにより実施されている。

補遺 第11条D項 テーブルバランスおよびプレイ中断

例: ノーリミットテキサスホールデム 9Max テーブルAにプレイヤー5名おり、テーブルBはプレイヤー8名で最多である。テーブルAにおいてはBBが空席に到達した際にプレイを中断する。

補遺 第20条 端数チップの授与

D. 2022年版にて削除。


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