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投資のキホン3原則、心構え3原則。

ロボアドによる投資(家計が行う投資)が、注目されているようです。CMでも「任せて安心」なる厄介なフレーズが気になる最近です。

アルゴリズム

  1. 年齢

  2. 年収

  3. 金融資産

  4. 積立額

  5. 目的

  6. 1か月で20%以上下落したら

 ドコとは言いませんが、、、これら6つの質問から6~7つのETF(上場投資信託)でポートフォリオを構成するそうです。

 言ってみればファンドオブファンズを、ロボアドが自動構成するということのようです。手数料が高いような気がしますが、海外のETFを構成要素する以上、仕方ないのかも知れません。

 また、そこそこの預かり資産があるようなので安心といえば安心です。一応、老婆心ながら。投資信託(とくにファンドオブファンズ)というのは、

人の褌で相撲を取り、成果は自分の手柄だと言ってお裾分けするものの、
損失発生時には出資者の責任になる。

仕組みです。投資家自ら考えることは殆どなく、不自然に儲かる仕組みと思っています(あくまで持論です)。考えすぎだと言われそうですが、「不労所得」云々以上に「無念無想な投資」にはガッカリします。

タイアップが魅力か

 具体的な名称は控えますが、タイアップの多さは魅力でしょう。運用額が多いほど、期間が長いほど、あちこちで実施される「キャンペーン」が魅力的ともいえそうです。お世話になっている企業等が多いなら、そういったメリットを享受するのも良いでしょう。ポイント集めと言ったところでしょうか。

タイアップに期待するなら、それでも良い

”さくら”が気になる

 あちこちで、「良い」「失敗しても借金する可能性はない」やら「預けお金がゼロになることはない」など、持ち上げるサイトが乱立するのが気になります。

「失敗しても借金する可能性はない」などという本末転倒な解説が見られます。投信選びで借金するなんて話、そもそも聞いたことがありません。

「預けたお金がゼロになることはない」とは言いますが、ゼロに近づく運用は失敗です。また、預けたお金という表現は不正確で、託したお金です。※証券会社側からすると「預り金」となるだけ。

  • 預けたお金→預金保険制度(普通預金、定期預金など)

  • 託したお金→投資者保護基金(投資信託、外国証券、非上場株式)

 これは、運用が失敗したという話ではなく、証券会社等が破綻した場合の話なので、これまた論点がずれています。

よくよく読むと、理解不能なフレーズも

個人による投資のキホン

 株式投資であれ、投資信託であれ、投資(個人による家計からの投資)の際はキホン3原則を守ってもらいたいものです。

投資のキホン3原則

 ロボアドを否定するつもりはありません。頭を使わない投資作業は、おすすめしないだけの話です。

「任せて安心だと”わかっている”」「任せて安心が”好きである”」「任せて”儲けたい”」になっている個人投資家が多いことが、嘆かわしいのです。

ちなみに

 冒頭の6つの質問のうち、積立投資で最も重要なのは、6番目の質問に対する対応です。投資では、じっくり時間をかけること、価格が下落したときこそチャンスです。

価格が下落したときこそ、投資のチャンス

個人による投資の心構え

 知ってるから大丈夫!と思っている人こそ、うっかりに注意です。

投資判断は冷静に、正確に。

「儲けが多いほど良い」などの曖昧な目標設定ではなく、自分にとって必要な儲けがどの程度なのか、明確な目標値が必要です。

投資とは本来、金融市場からの資金調達が必要な状態

 これまで、”個人による家計からの投資”と言ってきました。それは、本来投資とは”金融市場からの資金調達が必要な状態”だからです。

資金調達が必要な状態こそ、投資

 景気の良し悪しは個人消費で決まります。わたしたち個人レベルで消費が闊達になれば、企業の生産活動が活発になるので、必然的に資金調達が必要になります。その結果、資金調達が必要になったり、従業員への給与の支払いも増えるわけです。給与の支払いは従業員への投資ともいえるでしょう。設備投資や、人材育成などは言うまでもありません。

 株式市場での四半期開示をやめたり、金融所得課税の増税など、金融市場を委縮させようとしている間は、金融市場が潤うとは思えません。結果、企業による内部留保が増えるのも容易に想像できます。新規上場には公開価格などと称した介入をするなど、いかがなものでしょうか。

 企業が内部留保を減らしてまでも、積極的な投資をしたい状態をどのように実現するのかが、本来の政府の役割のはずですが・・・。個人レベルで、家計からの投資が求められるのは、そのあとの話。


ここまで読んでいただいてありがとうございました。

しっかり”頭”を使ったうえで、家計と相談したうえで、投資判断をしてくださいね。そして、任せきりにならないようにお願いします。


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