セリエA第19節
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シーズンも折り返し地点。セリエAはCovid-19の影響を筆頭に厳しい財政状況のクラブも多く移籍市場は比較的静かですが、監督交代に関しては着々と進み始めています。特にトリノは理想を求めて招聘したジャンパオロ監督から、The 現実主義と言ってもいいダヴィデ・ニコラ監督に交替しました。正直もう少し夢を見たかった部分はあるのですが、残留に対しての危機感がそれを上回った決断でしょう。となると、メイテの放出はかなり悪手だったのでは?と思うのは私だけでしょうか。
(まあでも、理想に殉じろと外野が言うのは身勝手かもしれませんね)
後ここでは細かく触れませんが、ローマは監督を変えずにシーズン走り切ってもらいたい。暫定とはいえ今まだ4位。今年のセリエAは「取りこぼさない」チームが笑う。今節スペツィアに負けると色々と雲行きが怪しくなるので、ここが大一番!の気概で臨んで欲しいところです。
さあ、前置きが長くなりましたが今節の予想に入ります!
Benevento vs Torino
Belotti anytime score 2.15(William Hill)
で、冒頭触れたトリノが19節のFirst gameなんですよね。予想する上で非常に困るわけですが、可能性を模索してみましょう。
監督交代後3日程度の準備期間では、ディテールの変更はそう大きくないでしょう。戦術的なアレンジは1週間明けての次節で少し見えてくると思います。
トリノを語る上で避けて通れないのはBTTSなのですが、ニコラ監督が会見で守備面の改善が必要な旨を述べていました。蓋を開けてみなければわかりませんが、ジャンパオロを切ってニコラに変えたのは明確に「残留」が目的です。スコアレスとは言わないまでも、これまでと異なりUnder展開も十分起こりえるのでover/under, BTTSいずれもベットしにくい。勝敗予想もオッズが均衡している通り厄介。さてどうしたものか。
あえてここはシンプルに考えましょう。トリノの得点源は言うまでもなくベロッティです。9得点は次点である3得点ルキッチを大きく上回ります。そんな彼もカップ戦含め7試合ノーゴール状態。こちらも監督会見で「いかにベロッティをサポートするか」という文脈で彼へのチャンスメイクを改善する内容が述べられていました。陣容を見てもヴェルディ、ザザといったサポート役が帰ってきています。戦術修正をせずに守備を固めるのと守備に人数を割くのはnearlyなところもあるので、攻撃、特にフィニッシュはこれまで以上にベロッティ頼みになる可能性は十分にあります。PKキッカーも務めていることもあり、今節に関してオッズ2.15ならベットしてもよいと思います。
あと注目はベネヴェント所属のイアゴ・ファルケですかね。前節復帰戦では途中交代から早速ゴールを決めました。バルサ下部組織からユベントス、トッテナム、ローマと名だたるクラブ*を渡り歩くも才能開花までは至らず、トリノに辿り着き現在はベネヴェントにローン移籍中(調べた限りだと契約条項で今節出られない、といった話は見当たらなかったです)。5ツールプレイヤーとは言えない彼ですが、そのテクニックはプロヴィンチャの中で膠着した展開を打破する上では今でも重宝されるはずです。出場機会があれば活躍に期待したいところですね。
*どのクラブも名門ですね。異論あります?
Roma vs Spezia
under4.5&Roma win 1.97(Marathon)
BTTS&under5.5 2.03(Marathon)
気の向くままに書いてたらベットと関係ない?部分で長文になってしまったので、ベットと試合プレビュー分けて記載します。
【ベット選択】
・over/under...under
→ローマのCBメンバーがリーグ戦仕様。ジェコ、ムヒタリアン、ペドロ不在で攻撃力Downも、前線からの守備という面では安定感は増す。スペツィアは引き続きエースのヌゾラ不在でコンディション不良メンバー多し。4点以内には収まるのでは?
・BTTS...Yes
→リーグ最小失点のナポリにも1-2で勝利したようにアウェイ戦績の良いスペツィア。ここまでアウェイ9試合中7試合で得点あり。1点ずつは入りそう。
・勝敗予想...Roma 優勢
→まず、カップ戦とリーグ戦は別物。これは他チームでも実証済。スペツィアに対してチームとしてプレッシング強化があれば勝てる要素は十分。招集メンバー発表後のオッズ変動もありEV的にもPositive。むしろ当初のままならスペツィアoverとかも良かった。
【Preview】
ここ3戦の結果で一気に雰囲気が重たく、監督の首も涼しくなってきたローマが、カップ戦の雪辱を晴らすべくスペツィアとの連戦に臨みます。まあ、とは言ってもスモーリングもイバニェスも温存した時点で苦戦は想像していたし、リーグ戦/EL/カップ戦の三足の草鞋を履きこなす戦力はローマにはありません。頭を切り替えて、残り2つのコンペティションに全力を尽くして欲しいですね。
ダービーでは手痛い経験をしたイバニェスですが、彼の攻撃センスはローマにとって非常に重要な要素です。CBでありながらProgressive passの本数はチーム4位、Dribble attemptもチーム7位、そして前線にドリブルで運んだ距離はチーム1位! ローマの攻撃を前に進める上でのKey personです。
(珍しいか、と言うとそうではないです。同じく3CBのユベントスではダニーロ、アタランタではトロイが近しいスタッツを残しています)
これに加えて、中堅以下ではジェコのポストプレーが機能するのはこれまでの試合で証明されていますし、元々コンディション不良者の多いスペツィアはカップ戦からの連戦に耐え切れないと見るのが素直です。
と、草稿段階では書いていたのですがローマも今節ジェコ、ムヒタリアン、ペドロ、マンチーニ(累積)の不在が確定しました。ジェコ以上に、チームトップの得点&アシスト数を誇るムヒタリアンが痛い。加えてローマの選手層では後半以降に停滞した際の戦術オプションにも大きく影響があります。マジョラルがクロトーネ戦で見せたような活躍をしてくれることに期待したいです。
後これは希望的観測なのですが、メンバーに制限がかかり「個」に頼れなくなったタイミングだからこそ、最近の保持傾向から序盤のショートカウンター志向に戻る良いきっかけになる気がしています。マンチーニ→クリスタンテであればDFラインからの砲台がイバニェスからもう一つ増えます。クンブラはまだ信用できない...
それと、既に一皮むけた感のあるヴィジャールにはここでもリーダーシップを発揮してほしいですね。(若手でありながら終盤いつも両手を挙げてチームを鼓舞する姿は素晴らしい)
最後に
セリエAで楽に勝てる相手なんて1チームもありません。1位ミラン, 2位インテルは19位パルマに、絶対王者ユベントスは最下位クロトーネ相手でも勝ち点3を手にすることができませんでした。
昇格組とはいえ13位に位置するスペツィアの難敵さは幸いにも直近カップ戦で痛いほど分かっているはずです。ローマはCL争いにおいてはチャレンジャー。最大限の準備を持って臨んでほしいと思います。
Milan vs Atalanta
Over1.5&Atalanta DC 1.82(Marathon)
BTTS&DCも悩んだけど、BTTS→over1.5でもオッズ十分なのでこちらに。
ミランの離脱者の影響の大きさは前回note通り。テオエルナンデスやレオンの復帰はあれど引き続き厳しいですね。守備統率を担うロマニョーリ不在も対アタランタを考えると結構な痛手。
アタランタは前節ウディネーゼ戦で一部の主力をスタメンから外し(苦戦して結局出してるけど)、この試合に向けて調整してきています。試合全体の鍵を握るのはケシェですかね。中盤どちらが制圧するかがポイントかと思います。
本音は引分本線なのですが、0-0はないと見てこちらにベットします。
Udinese vs Inter
over1.5&Inter win 1.95(Marathon)
あまり触れることはなくて、インテルってルカク機能するか否かで勝率大きく変わるけど、アタランタ戦から中2日かつ昨年ルカクに言いようにやられたウディネーゼが健闘する可能性は低いと見てます。順当にインテル勝利ベースで良いと思われます。
AH-1.5ってリスク高いけど、2-1も許容するover1.5&winって便利ですよね(フラグ)
あと豆知識だけど、今をときめくブルーノフェルナンデスはウディネーゼでの在籍期間が一番長く、2014年にインテルに勝利したときのスタメン&得点者です。
Fiorentina vs Crotone
BTTS&under4.5 2.43(Marathon)
前節2得点1アシスト。クロトーネのエース、シミーの復調気配もあり泥舟フィオレンティーナとのこの一戦の勝敗予想は非常にややこしいです。フィオレンティーナは前節前半で勝負を捨ててリベリーらを早めに下げたのでコンディションは良いかもしれませんが、双方1週間空いてるしそこまで差別化ポイントでもない。両チーム守備緩めで相手に自由与えがち、でも互いに得点力低い(平均1得点程度)と考えると、BTTS&underが面白そう。中々のオッズついてますしね。
Juventus vs Bologna
Under4.5&Juventus win 1.79(Marathon)
冒頭のトリノ戦に続いて展開予想がややこしいカードです。ユベントス自身、得点数6位、失点少なさ3位なのでunderに見たいところではあるのですが、ボローニャの守備をどれだけ評価できるか。ただ、今節ボローニャの予想ラインナップでは4バックかつ冨安がCB予定となっていて、彼がCBに入った試合では無失点試合が続いています。今までのnoteでも散々ボローニャの2nd GK以降の不安定さに言及してきましたが、正GKスコルプスキは安定感では流石に一段上でした。全体平均ではボローニャはゴール数が多めですが、直近の状況を顧みればUnder展開と見るのが妥当と考えこちらにベットします。
Genoa vs Cagliari
BTTS 1.757(Pinnacle)
デストロの好調を筆頭に得点力に改善の兆しが見えるジェノア。特にホームでは10/26インテル戦を除く全ての試合で得点を決めています。カリアリも結果にはまだ反映されていませんがナインゴランやダンカンといった中盤制圧に長けた補強で良化が見込めますし、直近5試合のxGも約1.3とあるように得点も期待できます。意外とunderとも言い切れないな、と展開予想していて思ったのでシンプルにBTTSで。
ローマファンとしてはジェノアのストロートマン、カリアリのナインゴランの活躍を心から願っている次第です。
Verona vs Napoli
Under4.5&Napoli win 2.12(Marathon)
リーグ最小失点の組み合わせの一戦です。特にVeronaはover2.5割合もリーグ最小の39%。リーグトップクラスの安定感のGKシルヴェストリに支えられた彼らのホームゲームではunder展開を想定したい。ナポリはメルテンスに続きついにオシメンも復帰!1試合あたりのxGチームトップの彼の復帰で序盤の盤石ナポリが帰ってくることが期待されます。フィオレンティーナ相手には爆発しましたが、それはフィオレンティーナの守備の拙さによるものであり、今節は1-2, 0-2でのナポリ勝利を予想します。
Lazio vs Sassuolo
BTTS&Lazio DC 1.97(Marathon)
ダービーで完勝してお祭り騒ぎのラツィオですが、まだ9位。あまり調子に乗らないで欲しいですね(血涙)
とローマファンとしてのコメントから始めましたが、実際はラツィオの負けはないと見ています。ラツィオは保持志向のチームを得意としていて、それは前節ローマ戦、ナポリ戦での完勝によって示されています。サッスオーロもバリバリの保持志向チームかつ前述の2チームよりフォームが劣るとあればラツィオ優位と見てよいでしょう。
とは言っても、勝ちが堅いかと言われるとその限りではないと考えます。ラツィオはCBのフェリペが離脱、サッスオーロ所属のセリエAトップドリブラーの1人ジェレミーボガの対処に苦労する可能性が高い。また、ラツィオはミッドウィークにカップ戦を戦っており、DFライン/中盤は連戦となるメンバーが多いです。ボガ、ロカテッリが復帰するサッスオーロが一矢報いる可能性も十分あるでしょう。実際、昨年もホーム戦でベラルディ不在のサッスオーロに敗れてますしね。
ダービーの快勝に目が向きますが、ラツィオ自体守備が盤石なチームとは言えません。BTTS&DCが一番面白いとみてこちらにベットします。
Parma vs Sampdoria
BTTS&over2.5 2.20(Pinnacle)
パルマはようやくカラモアも復帰してようやくチーム内xG Top3が揃いました(順にクツカ、ジェルビーニョ、カラモア)。またミランから右SBコンティを獲得し、相対的に戦力強化されています。得点数リーグワースト、併せて降格圏からの脱却を目指す1戦となるでしょう。彼らはカップ戦をミッドウィークに戦っていますが、主力級はクツカのみの出場でほぼコンディションに影響はないと見てよいでしょう。
サンプドリアの特徴と言えばリーグトップBTTS率&over2.5率(共に83%)。クアリアレッラが試合に出られるようになってからは得点力に関しては大きく問題は見受けられません。となると、パルマも攻撃面で陣容が揃った中での対サンプドリア戦にてBTTS&over2.5でこれだけのオッズがつくとベットしてみたくなります。両者非保持に見えますが、パルマは(質はさておき)保持に回ることもできるため、そこまで膠着しないようにも思えます。貧打解消に期待してこちらにベットします。
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