20240814 それより僕と踊りませんか
初対面の人が二人いて、おずおずとお互いのことを話すとき、それはたいてい好きなもののことになる。
これまでなんどもこういうシチュエーションになったが(みんなもなったでしょう?)、たいてい言葉に窮し、あいまいにほほ笑み、そうですねえ、映画とか…漫画とか………という具体性のない「入れ物」で答えてしまう。
(「入れ物」とは、釣りとかパチンコとかそういう小ジャンルで答えられないということです。)
好きなもんなんてあまりなくて、嫌いなものなら100ぺん100通りの言葉でウキウキと喋れるのだが、そういうことをするとどうやら初対面の人に嫌われるらしいのでしない。嘘。ちょっと嫌われてみたい気持ちもある。
そもそもこれはおれが悪いのではなく、映画とか漫画とか音楽とかそういうものに詳しすぎる友達が複数人いるのが悪い。島根県松江市では、AKIRAを観たことがあるだけでシネフィル扱いだった。
おれだってほんとうは具体性の話がしたい。
しかしそれはもっとも苦手とするジャンルで、なぜなら具体性には名前がつきまとい、まず基本的な技能として記憶力が要求されるからだ。
水族館巡りが好きな人がいて、「そうですね、これまでよかった水族館は……三重の……なんとかという展示法で……」という調子だったらかっこうがつかないでしょう。
ということで、好きなものは具体で論じられるものから逆算してみるといい。そうやって電卓をたたいてみると、唯一具体的にすらすらと多種多様な名詞が口から出てくるのはリーグオブレジェンド(LOL)という海外のゲームくらいしかなく、いかに自分の手札が少ないのかに気付かされる。
とか。
やっぱり好きなものは水族館とかにすればよかったとつくづく思う。
↑みたいな話、初対面で聞きたいですか?聞きたくないでしょう。もし聞きたいという人いたら連絡ください。絶対に後悔します。
好きなものはなんですか、語り得ないものですか カバンの中も 机の中も…
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