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Travis Japan Live Tour 2021 IMAGE NATION〜全国ツアーしちゃってもいいですかっ!?」の感想

「こんな時だから」

「“こんな時だから”もう少し頑張ろう」とか「“こんな時だから”今回は控えておこう」とか。ポジティブにもネガティブにも捉えられるこの言葉。ここ1年半、物事をよく考えて何か大きな選択する時、枕詞のように引っ付いてくるようになった。今まで全然使わなかったのに。

Travis Japan Live tour 2021 IMAGE NATION
~全国ツアーしちゃってもいいですかっ!?~

ありがたいことに配信とコンサート会場で計2回、公演を観ることができた。

会場に足を運んでTravis Japanに会えるのは約1年5ヶ月ぶり。
公演初日からネタバレを回避したり服選びに悩んだりしていたのに、前日は『明日やっと会えるんだなぁ…』って実感も高揚感もなく、でも1時間おきに目が覚めて全然眠れなかった。
会えないことの方が当たり前になっていて『嬉しい』とか『楽しみ』といった感情をどこかに置きっぱなしのまま、ただただ緊張していたんだと思う。出演する側じゃないのに(笑)

今の現状ではSNSのフォロワーさんを誘うことができないので、夫と参加した。
2019年に舞台「虎者」を一緒に観劇したことがあって、それ以降 Travis Japanを応援しているけれど、実はコンサートの参加を巡って久々に口論になった。「こんな時に?」の念押しと「こんな時だから!」の返答の繰り返しで。話し合いの結果「自宅と会場間は往復のみ、会場と最寄りのコンビニ以外には立ち寄らない」という条件で譲歩してもらった。
口論するのは主義ではないし、相手が普段穏やかな人なら尚更。でも県を跨ぐ移動はしないと決めて当選した公演だったから、次会えるのがいつか分からないから、今回だけは「こんな時だから控えておこう」を選びたくなかった。我が儘だけど。

手にしたチケットの座席は2階。
少し距離はあるものの、遮るものは何もないし防振双眼鏡があるから大丈夫。
くらいの感覚だった。いざ開演すると予想に反して

贅沢!!!
何これ、めっちゃ贅沢!!!!

だった。
(私の語彙力どこ行った?)

YouTubeの定点ダンス動画をずっと観ているような感覚。

ステージ全体がよく見えて、1回観るだけじゃ全然足りない!
メンバー7人を1人1人を観て、全体で観て、計8回。
たとえ8公演参加して同じ席で観たとしてもきっと足りない。

そのくらい、最高だった。

私がTravis JapanのYoutubeチャンネルの中でも大好きなのが定点ダンス動画。画面が切り替わるパフォーマンス動画ももちろんカッコ良いけれど、ダンスの上手さとシンクロの凄さが一目で分かるのはグループ全体を観られる定点ダンス動画だと思う。イチオシ!

Summer Paradise 2020 のソロ公演で元太くんが歌った「Last Dance」。
まさかこのツアーで聴けるとは思っていなくて、聴けただけでもすごく嬉しかったのに。
アカペラで元太くんの声が、ステージから前に前に響いていく。音の振動を感じた時に『会場へ足を運んで空間を共有できることって、それだけで贅沢なんだ』って思った。配信の時とは少しだけ違う、PC機器を通すと感じ取れない、音の波。会場にしかない特別なもの。楽器の音に掻き消されない元太くんの歌声を、もう少し聴いていたかった。

昨年のしめパラとしずパラでそれぞれ披露された「星に願いを」は時を経てIMAGE NATIONで完成された形となって一層切なさが伝わってきたし、Water Dropで暗闇に浮かぶ蛍光グリーンは美しくて惹き込まれたし、如恵留くんとちゃかちゃんのRolling Daysは赤と白の色の対比の美しさ以上に看守と囚人の表情が凄くてこの1曲だけはミュージカル作品を観ているようだった。(目力・表情・歌声どれも凄かった…)

どの楽曲も素晴らしかったけれど、上記の楽曲は離れた場所から全体で観た時にとても感動した。

それと、ペンライトの光。
公演中に声が出せない今、私たちが彼らのパフォーマンスを称賛するのに使えるのは拍手とペンライトのみだ。流れで色を統一する曲を除いては自由。ファンが想い想いに灯すペンライトはカラフルでランダムに統一感なく光る。

赤・緑・ピンク・黄色・白・青・オレンジ、そして紫。

8色から1つを選んで灯すこの光は、自担を表す色でもあるけれど、“好き”を伝える色なんだなぁ、ということにあらためて気づいたら、ペンライトを振れることが嬉しくて。
光の1つ1つに『貴方を応援しています』という気持ちが込められているのだと思うと、会場はたくさんの“好き”で満ちている。座席数分の1の光だけど、ステージから見る光景の一部として届いていたらいいなぁ… 

私がいちばん感動したのは「夢のHollywood」。
通常ならステッキを持ってタップダンスをしながら「みんなも一緒に!」とちゃかちゃんに煽られる、あの間奏以降がターンに変わった夢ハリ。
白い衣装での揃った連続ターンはとても華麗で驚くほどによく映える。

あまりにも美しくて言葉が出てこなかった。
夢ハリが終わった直後に『揃いに揃ったダンスってこんなにも人の心を感動させるんだな』『海外の人たちに観てもらいたいな』という思いがグワーっと急速で湧き上がってきて、ありったけの力で拍手してペンライトを振った。

その時に思い出したのが、松倉くんがRIDE ON TIMEで答えていた「個性は邪魔になる時があるけど、どこかで持っていたい。それが無くなったら俺は俺じゃなくなる」という言葉。一言一句覚えてはいなかったけれどそういうニュアンスの言葉だった。冒頭に補足でうみくんが(揃っているのが前提で)「個性とかいらないくらい」と言っていた回だった気がする。
個性を表現することを大事にする人が、グループとしてダンスを揃えにいく時、どんなことを思うのだろうか?って。

でも。
私が、ステージから離れた2階席を贅沢だと、最高だと感じたのは、

Travis Japan に圧倒的なスキルがあるから。
シンクロダンスという武器を持っているから。

だと思った。

ダンスで魅せることができる。
近くで見ても揃っているけれど、遠くで見ても揃っている。
時々、近くで見ると違って見えるのに、全体で見るとなぜか揃って見える、というのも含めて。

これはTravis Japanの為せる業なのだと思う。
(他グループとの比較とかそういう話ではなくて)

基本的に自担にロックオンで鑑賞するタイプなのだけれども、今回は全体で観ている時間が長かった。自分の鑑賞スタイルをあっさりと変えられるほどに魅了された。

一糸乱れないほど合わせることに焦点を当てたシンクロダンスも、個性を表現するソロやユニットでのパフォーマンスも、どちらも素敵だよって伝えたくなった。

<余談>
コンサートは初めて参加する夫に「Happy Groovy」では紫に「夢のHollywood」 では白にペンライトを変えることをうっかり伝え忘れていて(今でも継承されてるかは分からないけれど)。隣を見たら見事にその通りに変えていたから終演後に訊いてみたら「基本は如恵留くんだけど、7人とも応援したいと思った時に紫に変えていた」と言っていた。そういう色の選び方もあるのか…って斬新だった。虎者を観劇した時に「男性は俺だけで針の筵みたい」と言っていたけれど、今回は開演前に防振で客席を眺めて男性を見つけては仲間が増えたと喜んでいた。念願の初Lock Lockも楽しめたみたいで、私が思っている以上に順応性が高い人なのかもしれない…(驚)

それと。
7月16日の最終公演でのLIVE配信は、遠くから観た公演を近くで観られる機会。
1曲目の各国の会談のような内向き円形に並んだ机から始まる「VOLCANO」は内側から至近距離で撮られていて、何だこれ凄い!って驚いていたところにしめちゃんのドアップが映し出されてPC前で大きな声が出たし、如恵留くんとちゃかちゃんの「Rolling Days」は引いた映像も観たかったなと思いつつも2人の気迫ある表情に惹き込まれたし、MC中に配信を観ている人だけに用意された、画面下からトラジャ7人が出てくる特典映像も素敵だった。それと「White Love」のしめちゃんがあまりにもキラキラしていて、王道のアイドルって凄い…と思った。

新曲「The Show」の“見飽きただろう 仮想現実”という歌詞を聴いて、それはLIVE配信のことを指すのかな、と思いつつ考えたこと。 

ここ数年で変わっていく“同じ時間”を共有するための方法。
たとえ遠い席になっても会場へ足を運ぶLIVEと、画面越しにアップで観られるLIVE配信。
どちらにも良さがあって、そのベクトルは違うから、比較はできても優劣はつけ難いと思った。
2020年以降の今の現状では特に。

コンサートや舞台に当選するかはさておき、様々な事情で申し込む機会があっても諦めざるをえなかったりもするから、LIVE配信の機会があるだけでもありがたいなと感じる。

実際に2019年横浜アリーナでのぷれぜんと公演で、有休さえ取れなかった私はLIVE配信を観る機会を得て嬉しかった経験があるし、後にそれが映像化された時もすごく嬉しかったから。

現実(会場で楽しむLIVE)も仮想現実(画面で楽しむLIVE配信)も、どちらも必要だなって思う。できることならこの公演の映像化も希望したい。

“こんな時だから”、会うことが容易ではない時だから。 
って、そう思う。

Travis Japan初の全国ツアー IMAGE NATION。
予定していた公演が全て振替になったことに感謝しています。
憶測に過ぎないけれど、場合によっては全公演中止や一部公演中止、配信に切り替える選択肢もあったのではないかと。変更を重ねて長期にわたることになって、メンバーもスタッフの方々も、私たちファンが想像する以上に大変だったのではないかと思います。
とても素敵な公演でした。本当に、本当にありがとうございました。
(ありがとう以上の言葉があったらいいのにな…って思う。)

久々にTravis Japanに会うことができて、すごく嬉しかった。
「こんな時だから」って、一度の機会を大事にできて良かった。
遠くから観ても近くから観ても、最高だった!!!
またしばらくの間、頑張ることができると思う。

ここまで書いて「こんな時だから」を何回使ったか。
数えてないから分からないけれど、今後はポジティブな枕詞として使いたい。

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