程よさの追求、
マネークリップのちょっとした拘りの話。
前置きになりますが、皆様のおかげでtiktokもフォロワー様5000人を突破し、Instagramも1000人の方に見ていただけるようになりました、creemaアプリでの販売も順調にまだまだ僅かな数ではありますがほとんどの都道府県へ作品が散らばり嬉しい限りで感謝いたします。
さて、僕の作品がほんの少しだけ知ってもらえるキッカケになったアイテム、マネークリップ。
😊スマイルや、ニコちゃん等とも呼ばれる世界共通の、笑顔、という人の数だけ表情がある唯一無二の題材。
沢山のキャラクターがいてものすごい数の表情の商品がありますよね、
工房を立ち上げた時から、なるべく、見かけないモノ、尖ったデザイン、普通とは離れた何かが突き抜けた作品を作る事を夢みて日々脳内ぐるぐるしてます。
そんな中まさかこんなにありふれた題材にふれるとは当初は考えもしませんでした、
切り出しがとにかく難しく、目の悪い僕にとっては論外な作業でした、(>< 💧゜
なにしろただでさえ難しい細かい手切り作業を更に曲面に施す、替刃が何本あっても足らんくらい折れるんですよまたこれが、、
まぁ、作業的な話はいつかまた、、
それで小物作りを始めた頃何かオリジナリティーがあり、且つ1回限りのアイテムで終わらない物を作品にしたいなって思っていて、
(当初はまだ工房の方向性も決まってなくて毎回違うモノを作ろう、とか、同じデザインは繰り返しやらない、とか、無謀な目標立てたりしてました)
それならばと、ある程度バリエーションが作れて自分のトレードマークになるような特徴を持たせようかと思い、
と、誰がみても僕のデザインとわかるよう全部のキャラにヨダレを垂らさせる、特徴的な口角の上がり方にしようと思い基本デザインができました (ベロ出しとかの例外もいる)
⚫︎ 目の形のバリエーション、間隔、太さ、
⚫︎ 口の形、幅、左右の口角のデザイン
⚫︎ ヨダレの垂れ方、量、位置
これらの組み合わせによって尽きる事なくオンリーワンができると考えました、が、そもそも
手動で手切りする以上どんなに狙ったって絶対違いはでるし、すぐに安定したクオリティーで何個も作れるほど甘くはなかった😅
けど、毎回やっていくうちにどんどん精度が上がっていき、こうしたい、と思った表情が狙えるようになっていきました。
型紙などは作らず一個一個フリーハンドでその都度顔を描くのもひとつの拘り。
切り出す前にその回に作るロットの数だけまず絵を描いてしまいます。
あと、写真でみたらわかる通り、ある程度経年を感じさせるアンティーク感の出し方も一つの拘り
リューターや各種ブラシ、研磨剤、色々持ってますし試しましたが、行き着いたのは、
という事です。ピカピカにはできる、いわゆる鏡面に近いような金ピカ。でもね、真鍮の良さって、絶対そこじゃないんですよ、(個人の価値観ですが、)
今どういう仕上がりをしているかと言うと、
出来上がった作品をまず、あら研ぎしてバリをなくしホコリをとばし脱脂をして薬液に漬け込む、
真っ黒に近いくらいまで染めてからどこにでも手に入るスチールタワシ、ステンレスブラシで無造作にゴシゴシ、ハイ終わり。
(決して手を抜くんじゃなくていい感じの色合いになるまでひたすらゴシゴシ)あわよくばいい感じに凹みにスミがのこせる、
これでいわゆるヘアーライン、細い線の小傷の束、のような模様になるわけです、丁度それが自然に長年使い続けた風合いに1番近い、ということです。
経年劣化ではなく味、として捉える感覚はサビなんかにも言えると思います、
鉄製品でも、
⚫︎敢えて塗膜を薄く仕上げる、
⚫︎そもそも何もしない、
⚫︎エイジングで創り出す。
これってどれも感覚の世界でさじ加減ひとつの
まさに生命を吹き込む、ってやつですね。
とくに、自力で生み出すエイジング作業はまさに程々の求められる頂点、キング、オブ、程々です
なんせちゃんと仕上げた作品をわざわざ汚したり傷つけるんですから、ここでひとつポイントに感じているのは、リアルすぎても汚くなったりする、 って事です、エイジングはエイジングなりにわざとやっている、とわかる詰めの甘さも時に必要って事です。
拘るところはとことん拘る、程よさそのものを拘るって言う意味不明な感じです(笑)
そんな感じで今日も程々を求めて程々に頑張ります😙
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