山を登ったら下りよう.そしてまた登ろう.

みなさんこんにちは.エア登山家のふぉーみんです.
僕は今,格闘ゲーム(通称格ゲー)にはまっています.特にギルティギア ストライヴ(GGST)というゲームにドはまりです.
今回は,そんな格ゲーの上達について,エア登山家の立場から山登りにたとえて語ってみたいと思います.エアで.

格ゲーの強さという山

今の格ゲーには,始めたばかりの初心者から格ゲーの強さを活かして生計を立てているプロプレイヤーまで,様々な強さの人がいます.初心者ほど人数が多く,プロはほんの一握りです.こういう人口の分布は,よくピラミッド型で表現されたりしますね.でも,実際はピラミッドどころではありません.

このスクリーンショットは,僕の友人が見せてくれた,今一番メジャーといってよいであろう格ゲー,ストリートファイターVで獲得したプレステのトロフィーです.グレードはシルバー.これはランクで言うと下から数えたほうが速いくらいで,なんだか初心者扱いされてしまうレベルなのですが,ここでは「レア度」にご注目.なんと,シルバーに到達した人は超レア・ストVプレイヤー全体の1.9%しかいません!ということはもちろん,残りの98.1%の人はビギナーとかブロンズとかそういうランクってことです.

(ちなみにこの方はゲームライターで,スト6ベータテストの体験記事なんかも書いておられます.興味のある方はこちらをどうぞ.)
https://s.inside-games.jp/article/2022/10/14/141134.html

ストリートファイターV,シルバーランク到達者はなんと全体のわずか
1.9%!

これはもうピラミッドなんてものではありません.大地に突き刺さった針です.でも,そんな針みたいなランクを夢見て練習を重ねる初心者はたくさんいます.
上級者を目指すあなた.あなたは上位2%に入る可能性を秘めてます.えらい.
友達とわいわいやりたい君.君こそ格ゲー界のどメジャーです.すごい.

今どきの格ゲー練習

今の家庭用格ゲーにはたいてい,オンラインでの対人戦とは別に,ダミー相手に技のコマンド練習などを集中的にできる「トレーニングモード」(トレモ)が付いています.このトレモで鍛えて対人戦に向かおう!という仕組みになっています.かばんに荷物を詰めたらいざ山へ登ろう!という感じですね(やっと山が出てきた…)でも,対人戦はなかなか大変.トレモで練習したことの半分も出せず.気がつけば負け続き…なんてこともしょっちゅうあります.半分も出ないならトレモの意味あるの?と思うかもしれませんが,大丈夫.このトレモと上達の関係についてこれから書いていきます.

今より上に登るには?

まず山を登ってみる

あなたはある山に登っています.とりあえずの荷物と知識で,山頂ではないけれど目的の高さまで来ました(対人戦のランク).ほっと一息.さて,この後さらに上を目指すにはどうすればいいでしょう?どうやらそのためには,新しい装備が必要な気がします(キャラクターの操作スキルなど).この新しい装備を手に入れるためには…その場では手に入りませんね.一度山を下りて,装備を手に入れて(トレモ),かばんに詰めて,再出発なんです.

荷物が増えたら,余計疲れる

では,装備を整えてもう一度山に登りましょう.でもおそらく,いきなり高さを更新することはできないでしょう.それどころか,前より低いところで疲れ果てて止まってしまうかも… それは,装備の使い方に慣れていないだけではありません.そもそも,荷物が増えたので,体力も余計に使うんです.これは格ゲーでは「意識のリソースが増えた」とか言われます.やることが増えて,考えることが増えた分,今までできたことも精度が落ちる状態です.

体力作りとか,疲れない歩き方とか

そこで,まずは同じ高さまで戻ってくることをめざして,色々と工夫することになります.このための助けになるのがトレモなんです.体力をつけたり(リソースの容量を増やす),より疲れない荷物の詰め方や歩き方を覚えたり(一つ一つの行動に費やすリソースを小さくする)といった目的がトレモにはあるのです.もちろん,実地練習ということで山に登るのもありです.これができてくると,前の高さまで登るにもルートや方法が変わって,体力も使わないで済むようになります.そして,いよいよもっと高いところへの挑戦ができるという,ちょっと気が長いけど着実なステップを踏んでいくのが良い…と僕は思っています.

山に登って(対戦)そしたら下りる(振り返り)

トレモの役割は「リソース容量を増やしたり節約したりする」という事を語りました.それは山登りの前にやることだとして,実際に登るのは対戦,では下るのはめんどくさいだけ?そんなことはありません.
ここはたとえというか,実際の山登りを想像してみてください(エア登山家が言うな).登っている最中は山道とか上の方しか見る余裕がないかもしれませんが,下るときには景色を見渡すことができます!そして,ああ登ってよかったな,またこの景色見たいな.今度は長く居たいからご飯も持ってこようかな,とか考えるでしょう.多分ね.これが,対戦の振り返りです.これも実は大事.次回の装備について考えたり,またこの体験をしたいと思うことは.トレモを行う励みになるし,トレモで何をするか明確にする役割があります.

ちょっと格ゲーの具体的な話

さて,ここまで山登りのコツっぽい話を(想像で)してきましたが,ここからは格ゲーの話に戻して,僕の考える「上達するトレモと実戦のコツ」を書きます.

今日のトレモは,今日の実戦でやりたいことを

対戦の時間が取れそうな日.ゲームを始めたら,対戦に行きたい気持ちを抑えて少しだけトレモに行きます.準備運動だと思いましょう.そこでは,「今日はこれを身に付けられたらいいな」という事を練習していきます.
前にできなかった事,強い人の配信で見たあの技など…慣れの具合にもよりますが,3個とか4個くらいがいいでしょう.そうしたら,それを練習しつつ,手元にそれをメモとして(紙でもスマホでもOK)置いておきます.
準備はできましたか?ではいざ対戦へ!

対戦したら振り返り.勝ち負けで評価を変えないこと

対戦をしたら,次の相手と戦う前に30秒だけください.一度手を止めて,メモを見ましょう.そして,メモに書いてあることができたかどうか振り返ります.大事なのは,「それをして勝ったかどうか」ではなく,単純に「それをしたかどうか」をチェックする事です!大きな反省は最後にして,ひとまずは意識したことをちゃんと試合で出せたかどうかをチェックしましょう.意識のリソースをうまくコントロールできるようにするのがこのチェックの目的です.

いつかは捨てるかもしれない事も,今はやる

もしかしたら,トレモやチェックでやることは「完璧でないといけない!」と力んでしまっていませんか?たしかに,強くなるために必要なことをしっかり練習していくことはとても大事です.でも,そのための道のりはまっすぐの道路ではありません.何度も山を登り下りしていると,今までにない違うルートを見つけたり,実は必要ない道具に気づいたりするでしょう.それを恐れないことです.上のランクでは間違っているとしても,今の自分には必要なこと,たくさんあるはずです.それは強くなるにつれて直すべきものになるかもしれませんが,いまは必要なんです.そして,それを取り入れて身に付ける,その過程こそが上達に必要なスキルです!

締めの言葉

ということで,今回は「意識のリソース」に着目して,上達のためのトレモ活用法&実戦の振り返りについて僕が考えていることを書きました.
最後に,この文章はシュンタックスさん(https://twitter.com/shuntax_ggst) が運営するDiscord「GGSTガチのマジの初心者だけサーバー」で開催中の「ちょもす文学賞」に応募するために書いたものです.このサーバーでは,文字通りマジの初心者がほんとにいっぱいいます(今日GGST買ったので入りました,という人も見かけました)さらに,このサーバーにはそんな初心者に寄り添っていろいろと質問に答えてくれる先生役の人もいます.トレモでチェック表を作りたい,でも全く思いつかない…なんていう人は,シュンタックスさんに声をかけて,このDiscordサーバーに参加しましょう!強い人に聞いて聞いて聞いてしまうのが,最後の上達のコツです!それでは良き格ゲーライフがあたを待っていますように!


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