リバウンドメンタリティー

本田圭佑氏と村井満氏(Jリーグチェアマン)の対談の中のリバウンドメンタリティー(=失敗から立ち上がり成功をつかみ取る能力)が成功に最も必要なファクターである、という考えが面白かったので私の考えを書きたいと思う。

村井氏はJリーグの選手強化のため、一線で活躍し続けるプロ選手の違いは何かということに関してプロ選手300人を超える調査を行った。その結果、一線で活躍する選手は傾聴力と主張力が非常に高かったという。

村井氏はこの傾聴力と主張力がリバウンドメンタリティー(=失敗から立ち上がり成功をつかみ取る能力)を構成し、活躍につながっているとの仮説を立てた。サッカーは失敗のスポーツである。メッシですら、ゴールを決めるよりも外すことの方が多い。一流のストライカーが集まった試合ですらノーゴールに終わることもある。そんな失敗の多いスポーツであるサッカーで、失敗した時に他人に助言を求め、自分で試し、またさらにアドバイスを求める姿勢が成功につながるというのだ。

この考えは理にかなっているように思えるし、サッカーだけでなくビジネス等、あらゆる場面に通用する普遍的な原理原則であるように思う。なぜなら、ビジネスでもそうだが、新しいことに挑み成功するまでの過程において失敗はつきものであるからだ。それは各々の体験や、周りの人たち、有名な成功者たちを見ていても間違いないだろう。生まれてから失敗が一切なく成功した人などこの世にはいないだろう。いたとしてもほとんど多くの人は当てはまらないだろう。つまり成功するためには、失敗から多くを学び成功に近づいていくことが必要だろう、ということである。

ただ一つ村井氏が提言するリバウンドメンタリティーに対して、1つ賛同出来ない点がある。それはリバウンドメンタリティー(=失敗から立ち上がり成功をつかみ取る能力)が傾聴力と主張から成り立っている点である。なぜなら、失敗から立ち上がり、成功までたどり着けない人の一番大きな原因は、傾聴力がないことでも主張が出来ないことでもなく、失敗や挫折に心が折れ努力をやめてしまうことにあるのではないだろうか。つまり、私は傾聴力と主張力を発揮する前の立ち上がる段階が重要であり、それがそれはリバウンドメンタリティー(=失敗から立ち上がり成功をつかみ取る能力)であると考えている。

リバウンドメンタリティーは粘り強く取り組む習慣と成功に対する情熱から構成され、傾聴力と主張力ターボのような役割をする、というのが私の考えである。普段から粘り強く取り組む習慣のある人間は、それがない人よりも容易に失敗から立ち上がり、粘り強く取り組むだろう。また情熱はガソリンや起爆剤みたいなもので、普段から粘り強い人は自分の好きなものに対してはより意欲的に取り組むだろうし、努力が苦手という人でも自分の好きなものには努力を惜しまないということもあるだろう。

ここで重要なのはどうやってこの粘り強く取り組む習慣と成功に対する情熱を育て上げればというところだが、長くなってしまったのでそこはまたの機会に考え意見をのべさせていただこうと思う。

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