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◆健康公社で医師の説明を聞く①

翌日、夫は朝から普段通り仕事へ出かけました。私は、やっぱり落ち着かず、夫が人間ドックから持ち帰った、生検後の注意事項(まれに胃痛がある場合、受診してください、などと書かれた紙)などを読んでいました。

するとそこには、意外なことが書かれていました。胃カメラの生検、というので、てっきり胃だと思っていたのですが、生検をしたのは十二指腸だと。夫から聞いた気もするのですが…。

十二指腸も、潰瘍ができることはよく聞くので、もしかしたら、ただの潰瘍かも…と一瞬思いました。でも、わざわざ会って話をするということは…それ以外の病気が見つかった、という可能性が高い。

…そんなふうに、またぐるぐると頭の中が混乱しました。まだ診断がでるまでにこんな状態で、大丈夫なんだろうか、私…と自分でちょっとあきれてしまいました。

でも、なんだか私が想像している悪い道筋が、うっすらと見えているような気がするのです。前にも書いた通り、義父が膵臓がんで亡くなっています。十二指腸といえば、膵臓のすぐ近く。それくらいは私も知っていました。

夫は、一人で大丈夫、と言っていたけれど、もう、そんなことはかまっていられない気になって、迷いましたが、健康公社に電話して、家族(私)も一緒に話を聞いてもよいかどうか、尋ねました。

電話をとりついだ事務員さんから、返事が返ってくるまで、かなり長い時間(1~2分だったかもしれませんが…)待ち、返ってきた返事は「かまいませんよ」とのことでした。

「ぜひ一緒に来てください」と言われなかっただけ、ましだと感じました。とりあえず、ほっとして(何に?)夫の帰りを待ちました。午後3時半からの面談の予定のため、2時半ごろ帰ってきた夫は、「やっぱりちょっと仕事が手につかなかった…」と笑って言いました。

「一緒についていくよ!」と言うと、じゃあ、車で待ってて、と言いましたが、私が電話したことを言うと、あきれたように「わかったわかった」と言って、二人で家を後にしました。

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