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スモールキャビンの流儀

昨日の朝は2日遅れの御来光を拝むことができました。
その輝きに圧倒されたので、思わず二礼二拍手。

朝焼けのコヤキチもいい感じです。

朝食の後に、野鳥たちに餌やりをしました。
今日はコガラやシジュウカラも顔を見せてくれて、本当にこの森は野鳥の楽園です。
屋外のテーブルの上に置いた餌はみんな食べに来るのに、
手のひらに置いた餌はヤマガラしか食べにきません。
ゴジュウカラは近くまで来るのですが、どうも様子をみているようです。
野鳥にもいろいろと性格があるのですね。
人間の気配を消すとゴジュウカラも来てくれるかもと念じてみたのですが、
やはりヤマガラ以外は・・・・・。
またチャレンジしてみたいと思います。

建物の裏手には、こんな特大霜柱が立っていました。
靴で踏んでみると、シャキシャキっとした感触で、
ストレスの溜まっている方にはオススメです。

さて、スモールキャビンについてちょっとだけ。

コヤキチをオープンした理由はこれまでも書いていますが、
スモールキャビンとは何ぞやという定義みたいなことを少し書きます。

ここからいずれ『スモールキャビンの流儀』へと話は繋がっていくことでしょう。


スモールキャビンはまず『使えるヤツ』でなければならないと思っています。実用的であることが第一条件なのです。
それは使い勝手を犠牲にしないということでもあります。
例えば暮らすために必要な空間がオールインワンされていること。
キッチンやリビングはもちろん、トイレや寝室、それに浴室も完備しているのが最低条件なのです。ご来場の方はほぼ全員、コヤキチに浴室まであることに驚かれますが、これが、スモールキャビンのスタンダードです。
その上で、冷蔵庫や洗濯機を置くためのスペースや収納を確保することを、
コヤキチをデザインする際には念頭に置きました。

住設機器についても、スモールだからと言って、決してミニチュアサイズではないこと!
これもスモールキャビンの定義の一つです。
キッチンのサイズがワイド2400mm×奥行き650mmあるのも、そのため。
浴室が1200mm×1600mmサイズ(0.75坪タイプ)あるのも、そのためです。その根本には実用性がスタンダードという考えがあります。

ここが、タイニーハウスなどと大きく異なるポイントです。
例え建築コストが安かろうが、〝使えない〟というのは、スモールキャビンではNGです。

内部空間はどうでしょう。
コヤキチは建坪7坪。ところがたった7坪でも広々としています。
しかも住設機器がミニチュアサイズではNGというルールもあります。
ではどうして、たった7坪なのに広々としているのでしょう?
その答えは〝視線を遮らないデザイン〟にあります。
内部空間の端(浴室)から端(個室)まで土間とリビングを介して一直線に繋がっていること、天上高が約3800mmあること、リビングの丸テーブルから外部空間がバッと明るく広がっていることなどが、視線を常に開放的にしており、何物にも遮られない開放感に満たされているのです。

こんな〝使えるヤツ〟のスモールキャビン『コヤキチ』ですが、
最も忘れてはならないポイントがあります。
それはコヤキチが、デザインや仕様、建築コストや工期という全体的視点から見ても、実際にいろんな使い方ができる多様性小住宅になっているということです。

たとえデザインや広さが良くても、コストが理想的でなければ気軽にチョイスできません。また、コストが理想的でも、住宅性能が低くかったり、必要な空間がないようでは住宅として使うことはできません。

その結果、2拠点生活や賃貸住宅、リゾートなどで、快適な住環境を実現できないという可能性が高く、リアルで経済的な視点から見た場合、いろんな使い方へと展開していくイメージがわきにくいのです。

その意味で、コヤキチには高い付加価値があります。
デザイン、仕様、コスト、工期という総合的視点でバランスがとれていること。それではじめて〝いろんな使い方ができる多様性小住宅〟になります。

まだまだ突き詰めていくことは多いと考えますが、それはコヤキチで実験的な2拠点生活をおくりながら発見していきたいと思います。

〝使えるヤツ〟スモールキャビンは、これからますます多様化していく時代の、生き方を限定しない『新しいスタンダード住宅』に成長すると考えています。

今はまだエクストリームなスモールキャビンですが、いずれメインストリームになる!そんな思いです。

コヤキチではメスティンでご飯を炊いています。
炊き方のコツさえわかれば、自分なりの創意工夫も湧いてきて楽しいのです。冬の暖房は薪ストーブがメイン。「火の番」をしていると、いろんな空想が生まれます。

そんな2拠点生活をしていると、スモールキャビンの可能性がどんどん広がるように思えてなりません。その可能性をひとつ一つ検証していくと、『スモールキャビンの流儀』が整うはずです。


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