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Jewel Shopsの3大カードとは?(Vintage)

2024年5月現在は、ヴィンテージの逆説デッキといえば、[[Mishra's Workshop]]や[[切望の宝石]]を積んだジュエルショップである。フェッチランドやデュアルランドを積んだ多色の逆説デッキはあまり見かけなくなっている。

2023年6月に[[一つの指輪]]が登場してからは、ジュエルショップはそれを4積みするのが一般的となった。

一つの指輪

ジュエルショップのデッキリスト

ジュエルショップは、上のようなリストが一般的である。ブルーカウント16枚程度の中で[[意志の力]]を4枚積んでいる。青マナ1点を使う強力な数枚と、多数の色マナを使わないアーティファクトのデッキである。
多色の逆説デッキでは[[狼狽の嵐]]を構えながら[[逆説的な結果]]を打てると強いが、ジュエルショップは1Tの間に青マナ2個以上手に入れるのは困難なため、[[狼狽の嵐]]は入らない。そのため、打消しがきつい相手には、サイドボードの[[防御の光網]]で対抗する。

しかし、今回話したいのは、ジュエルショップの三大カードである。これはあくまでも私の所見である。私としては、三大カードに[[切望の宝石]]は入らない。

No. 1 ウルザの物語



[[切望の宝石]]が生まれたのは 2018年8月10日
[[ウルザの物語]]が生まれたのは 2021年6月11日

[[切望の宝石]]入りのヴィンテージ最古のデッキ(MTGtop8)

ジュエルショップでNo.1は[[ウルザの物語]]であることは間違いない。上図のように、2021年1月28日の1デッキを除き、[[ウルザの物語]]が生まれた後にジュエルショップはヴィンテージで活躍し出している。
基本的に、ジュエルショップは爆発的なドローを続け、ボルトキー無限ターンかマイコカーンに入ることを目指すのだが、勝利するためには結局はクリーチャーで殴る必要がある。そう考えると、実際にジュエルショップで勝利手段となるのは、4枚の[[ウルザの物語]]と1枚制限の[[大いなる創造者、カーン]]の5枚のみなのである。
デッキの構造上、[[逆説的な結果]]や[[切望の宝石]]を早くブン回すために、マナ源アーティファクトを多めに入れている。[[切望の宝石]]を除いても、デッキの半分の30枚がマナ源である。
そんなジュエルショップにとって、マナ源になり、殴り要因にもなり、サーチもできて、しかも4枚積める[[ウルザの物語]]ほど都合がいいカードは他に無い。4枚の[[ウルザの物語]]のお陰で、他にクリーチャーを足して殴り要因を準備する必要が無い。そのため、[[ウルザの物語]]のお陰で、[[切望の宝石]]がヴィンテージで頻繁に使われるようになったのである。

以上から、ジュエルショップで最も強いのは[[ウルザの物語]]で間違いないと思っている。もしも[[ウルザの物語]]が制限にされた場合、間違いなくジュエルショップは大幅に弱体化、下手したら姿を消すことになるだろう。

No.2 意志の力


[[意志の力]]はジュエルショップに不可欠な打消し。ジュエルショップは、[[ラヴィニア]]、[[無のロッド]]系など、出されたらほぼアウトな天敵が少なくないため、それらに漫勉なく対応できる[[意志の力]]が不可欠なのである。
私は以前に、[[意志の力]]は使わず[[防御の光網]]を置いて暴走する"カーンフォージ"のような以下のデッキを、2023年に考案したこともあった。

Paradox Ring Shops (Vintage)

しかし、[[意志の力]]が無いため、[[無のロッド]]などを対処できずに苦しくなることがほとんどであった。特に[[一つの指輪]]が登場してからは、オースデッキまで[[無のロッド]]を入れるようになった。そんな[[無のロッド]]が溢れかえった環境では、打ち消しが無ければ一貫の終わりなのである。
2019年の[[カーン]]制限前にカーンフォージが活躍できたのは、皆が[[カーン]]を優先的に積んでいて[[無のロッド]]の使用率が低かったからだと考えられる。戦場に出せれば[[カーン]]の方が圧倒的に強いが、コストが重いため[[無のロッド]]よりも出るのが1ターン以上遅くなることが多い。その1ターンの差でカーンフォージは勝ちやすかったと思っている。
[[無のロッド]]の使用率が高い今では、[[意志の力]]無しにはジュエルショップは話にならない。そのため、ジュエルショップの二番目は[[意志の力]]であると思っている。

No. 3 一つの指輪


[[一つの指輪]]はジュエルショップの待望の一枚である。6マナの[[切望の宝石]]は1T目に出すのが難しいが、[[一つの指輪]]は1T目に出しやすい。ジュエルショップで使用するドローソースのマナカーブを見事に埋めてくれる優良カードである。
更に、プロテクション全ての付与効果が非常に強い。[[一つの指輪]]が生まれる前に、以下のような[[虚空の力線]]のヘルムコンボ入りのジュエルショップを作ったこともあった。

Jewel&Helm Shops (Vintage)

ところが、[[一つの指輪]]の登場により、[[虚空の力線]]が無くてもメイン戦から[[Bazaar]]デッキに勝ちやすいデッキとなったのである。[[Bazaar]]系のデッキはクリーチャーによる攻撃がメインのため、1Tプロテクション全てを得るだけで、追加ターンをもらったも同然となる。その上、[[一つの指輪]]を出したターンとその次のターンで合計3枚ドローすることができる。要は、[[Ancestral Recall]]と[[Time Walk]]を同時に打ったも同然なアドバンテージとなるのである。おかげで、[[Bazaar]]デッキ相手にも結構メイン戦で勝利できている。
相手が他のデッキであっても、このドロー効率は強すぎる。アップキープのライフロスが続くが、食らうのがドローした次のターンなのでそこまで気にならない。カウンターが溜まったら、レジェンドルールを利用して[[Φ変形者]]や2枚目の[[一つの指輪]]を出して墓地に送ればいい。
[[精神壊しの罠]]に引っかかりにくい点も見逃せない。[[切望の宝石]]の場合は、1T目に一度に6マナを出すために[[Black Lotus]]と[[Workshop]]を同時に初手に引かない限りはマナ減アーティファクトを2個以上必要とするため、[[精神壊しの罠]]が当たってしまうが、[[一つの指輪]]はMOX系1枚と[[Workshop]]から出せるため、当たりにくいのである。
以上のように、ちょうどいいマナ域であり、かつドロー効率とプロテクション全てが強力な[[一つの指輪]]がNo.3だと思っている。

この三大カードに支えられているため、ジュエルショップは戦績を残し続けられているのである。


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