回顧┃デイジー賞

個別ラップから振り返るデイジー賞。
※個別ラップは全て手動計測のため、多少の誤差がある可能性があります。

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今年のデイジー賞は例年と違い、スローからの瞬発力勝負となった。この要因として挙げられるのは、結果的にダノンシュネラが逃げる展開になったということに集約される。

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ダノンシュネラの過去3走を見ると、新馬戦はスローからの瞬発戦で1着になったが、その後の野路菊Sと白菊賞では大きく中緩みの入らない展開で脚が止まってしまい、崩れている。

このことから、ダノンシュネラとしてはスローに持ち込みたいという思惑を持ってレースに臨むのは理解できるし、ハナを取ることが予想されたエイシンチラーが大外枠だったという好運も重なり、結果的にダノンシュネラに跨るルメールがスローに落とす逃げを打った。

ここで抑えておきたいのは、ルメールの馬キャラへの理解力と体内時計の正確さである。

今回、ダノンシュネラにはテン乗りであったが、しっかりとこの馬の特性を把握して乗っており、自分が騎乗する馬のことをしっかりと分析していることが窺える。

また、レース後には「スローペースなのに、頑張ってくれなかった」とコメントしており、はっきりとスローで逃げを打っているという自覚を持っていることが分かる。


ルース(1着)

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中山T1600で行われたサフラン賞では後半3F推定11.5-11.8-11.7という脚を使えていた通り、中山適性は問題なし。特別キレる脚があるタイプではなく、長く脚が使えるタイプなので、スローペースの中で先行する形が上手く展開にハマった。持続力はあるものの、府中だとキレ負けしそう。


シゲルオテンバ(2着)

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前走の菜の花賞では後半5F推定12.2-11.9-11.7-11.1-11.0と中山らしくないキレを見せた。これまでのレースとは違い、上手く先行してレースを運べたのがよかった。今回は緩んだが、後半5Fが流れやすい中山T1800はこの馬にとって適条件に思われるので、もう一度同じ条件で見たい。


エイシンチラー(3着)

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今回一番強い競馬をしたのがこの馬。先行したかったものの、そこまで出脚がよくなかったことと枠順が仇となって控える形。本来、この馬が逃げて流れる展開を作り出したかったものの、控える競馬で後半4F推定11.9-11.5-10.9-11.4、直線を向いて10.9まで加速したところにもしっかりと対応。しかも、常に大外を回していた内容を考えると、評価できる。今回の競馬で幅が広がったのは収穫で、先行して受ける競馬でも十分戦える。ただ、幅が広がった分、作戦が鞍上に委ねられるのが却って不安要素になるというジレンマも。キャリア3戦はいずれも中山だが、1勝クラスならば府中でもこなせる。


タイセイルージュ(4着)
スローな展開が合わなかった。結果的に先行していた分、4着になったものの、キレる脚はないのでもう少し流れた方が合う。中山T1800は適条件。


ダノンシュネラ(5着)
スローに落としたものの、後半3F推定11.7-10.9-12.0と最後は脚が止まっている。野路菊Sや白菊賞のように流れてしまっても厳しいので、現状のパフォーマンスを考えるとこの先はやや苦労しそう。


アトミックフレア(6着)
途中で馬を制御しようとしてかかっている場面もあったが、結果的に最内枠でそこそこのポジションを取れたことがそのまま着順につながった。しかし、この馬は急坂中山向きではなく府中向き。どうせ遠征するなら府中で使ってほしい。

アルコディオーサ(7着)
ミルウ(8着)
戦前から中山T1800向きではないと思って軽視していたが、瞬発戦で中山でもしっかりと脚を使えていた。後半3F推定でアルコディオーサが11.5-10.9-11.6、ミルウは11.3-10.9-11.5というもので、両馬ともにコーナーで大外を回してのパフォーマンスだと考えると、素直に後半3Fの数字は評価してもいい。中山ではなく府中で出て来たら、人気を落としていれば狙いたい。


カナリキケン(9着)
時計のかかる馬場の方が合いそう。


トーセンマリア(10着)
道中しっかりと追走できていたのは収穫。



☆次走注目馬
・エイシンチラー
・アルコディオーサ
・ミルウ

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