回顧┃ヒヤシンスS

個別ラップから振り返るヒヤシンスS。
※個別ラップは全て手動計測のため、多少の誤差がある可能性があります。

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今年のヒヤシンスSはハイレベル戦で、フェブラリーSを制したカフェファラオの昨年の走破時計1:37.7に対し、今年のラペルーズは1:36.8。

序盤からプロバーティオがハナを取って流す展開で、それでいて上り性能を求められる質の高い1戦だった。

ラペルーズ(1着)
後半5F推定 12.3-12.1-11.8-11.4-11.8とまるで芝のようなラップで走破。最内をロスなく立ち回ったし、土日を通じてなぜかインが伸びる馬場であったこともあるが、このスピードの持続力は優秀。アメリカ遠征も視野に入れている当馬だが、テンのスピードこそ課題に挙げられるものの、タフな流れを追走してしかももう一段階ギアを上げて持続させる能力を考えると、アメリカ馬に混ざってどれぐらいやれるのかが楽しみ。中山で行われた1勝クラスのパフォーマンスも相当だったが、東京でもここまでやれるのであればほとんどお手上げ状態。

プロバーティオ(2着)
積極的に逃げを選択。残り150m地点までは先頭をキープし、2着に残した内容は相当評価できる。D1200でもハナを取るスピードがある馬なので、基本的にはスピードで押し切る競馬が良さそう。

レディバグ(3着)
上手く流れに乗って、最後は上りを出して差を詰めてきた。残り2Fの推定ラップ11.7だが、外から押し上げてきたタケルペガサスに一旦進路を阻まれる形となってポジションを下げさせられており、そこから再び加速させていた。直線がスムーズな競馬ならば2着には入っていたし、強い競馬をした。

タケルペガサス(4着)
単勝1人気に支持されたものの、出脚がつかなかったこともあって終始大外からポジションを押し上げる競馬。距離ロスの関係で、推定個別ラップでは後半3Fの地点が12.2となっているが、ロスなく立ち回れていたらもう少し数字にも加速が反映されていた。大外+早仕掛けにより最後は甘くなってしまったものの、道中は12.2~12.3で追走しており、ロスを考えると相当強い内容。これで人気が落ちるようであれば狙いたいが、次走も人気しそう。

ゲンパチフォルツァ(5着)
2番手先行から、最後は甘くなってしまったものの5着に残した。直線を向いてプロバーティオが加速し、レース全体のスピードが上がったタイミングでやや置いて行かれたものの、この馬自身も推定11.9としっかりと加速はできていた。距離短縮で見てみたい。


タイセイスラッガー(6着)
内枠+バイアスもあったが、後半5Fレースラップ12.4-12.5-12.0-11.8-12.2に対し個別ラップ推定12.5-12.2-12.0-11.7-12.5を踏んでいた。最後は緩くなってしまったが、しっかりとコーナーでも加速出来ている点は評価。キレるタイプではなくジリジリと長く脚を使えるタイプなので、ワンターンよりは4コーナーの競馬の方が得意そう。


バクシン(7着)
推定個別ラップ13.2-11.5-12.2-12.3-12.3-12.2-11.9-12.1。やや後手のポジションを取ったものの、その後は12.2~12.3のスピードを維持し、直線を向いてレースが早くなったタイミングにもしっかりと対応。最後まで一定のスピードで走れる維持力は評価できるし、距離短縮で人気を落とすようなら積極的に狙いたい。

ロードシュトローム(8着)
レースが加速していった5F~4Fの推定個別ラップ12.4-12.5-12.2-12.1が示しているように、ギアチェンジ性能の部分で劣った。しかし、ラスト1Fも12.3と大幅に緩むことなく走り抜いており、一度は交わされたゼンノアンジュよりも先着。この馬も4コーナーの競馬の方が合っている。

ゼンノアンジュ(9着)
レースの流れには対応したものの、最後は12.5と他の馬に比べると見劣りする数字。既に1勝クラスを勝ちあがっているため、世代戦の間は苦戦しそうではあるが、短縮で古馬混合の2勝クラスに入ればまだまだ戦える。

ホッコーカリュウ(10着)
発馬を決めて前のポジションを取ったものの、その後はポジションを下げる騎乗。距離延長を嫌ったのか、脚をためようとする意図はわかるものの、キレる脚は残っていなかった。といっても、残り3Fの地点で推定個別ラップ11.8と加速できており、着差ほどは弱くない内容。やはり距離が厳しかった印象で、短距離路線であれば見直せる。

ダイシンピスケス(11着)
コウジクン(12着)
両馬ともほとんど最後方追走から、レースの加速についていけずに終戦。


☆次走注目馬

・レディバグ
・タイセイスラッガー
・バクシン
・ホッコーカリュウ



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