サメ映画とポジショナルプレー、あるいはストーミング(2)
はい、ジェイ(@RMJ_muga)です。
前回↑↑↑の続きです。
ポジショナルプレーとストーミングの違いについて、大ヒットサメ映画【シャークネード】と【MEGザ・モンスター】を例にして説明していきたいと思います。基本的には与太話ですので、あまり真に受けないでください。。。
下敷きにするのは林舞輝氏のこちらの記事。
ポジショナルプレーとストーミングは、それぞれ重視するものが違う。サッカーそのもので攻略すべき5つの要素
①自分 ②相手 ③ボール ④スペース ⑤時間
において、前者は「スペースの支配」に、後者は「時間の支配」に重きを置いていると林氏は最初に述べている。
スペースと時間
ポジショナルプレー側からすると
「なぜ攻め急いで攻撃機会を放棄するのか…?」
となり、ストーミング側からすれば
「なんでもっと早く攻めないのか?」
となるわけだ。
【ボールを安全に運ぶ】のがポジショナルプレーであり
【ボールを早く運ぶ】のがストーミングであると。
ゆえに、ポジショナルプレーでは適切な配置によって相手を崩す「位置的優位」と仕上げのための「質的優位」が、ストーミングでは手数、攻撃回数を増やすための「時間的優位」が重視されることになる。
これをサメ映画に当てはめてみると一層分かりやすくなる。
ストーミングはボールを素早く前線まで運ぶ。つまり、ネード(竜巻)によりサメを広範囲にお届けする【シャークネード】に合致する。竜巻に乗って大量のサメが降ってくるので、手数(攻撃回数)も半端ない。
一方で【MEGザ・モンスター】は、ステイサムという圧倒的な質を軸に巨額の予算を投入。安定した興行収入を得るべくPG-13指定(年齢制限ではない)ギリギリまで凄惨な描写を控え、中国スポンサーにも配慮した舞台設定。まさにポジショナルプレーと言える(?)。
秩序と無秩序
2つ目のポイントが秩序について。
過去のフットボリスタ表紙では「秩序vsカオス」という見出しが用いられたが、ストーミングについても無闇な蹴っ飛ばしではなく「計算されたカオス、無秩序」だという点には注意したい。
林氏によると「秩序を保ったまま相手の秩序を崩す」のがポジショナルプレーであり、ストーミングは「自分たちの無秩序により相手をさらに無秩序に巻き込む」ことを狙いとしている。
確かに、【MEGザ・モンスター】は最初から最後まで「ステイサムが巨大サメと戦って倒す」という厳然たる秩序に則り進行するが、【シャークネード】は「竜巻が発生、サメに注意してください!(←?)」という無秩序に始まり、「ヘリコプターから爆弾を投げて竜巻を消そう!」という無秩序のまま進行する。
思考について
だんだんと、わたしはサッカークラスタにサメ映画の説明をしているのか、サメ映画クラスタにサッカーの説明をしているのかわからなくなってきた。
ともかくも、最後は「思考」について。
こちらもアプローチが異なっており、ポジショナルプレーは原理原則の落とし込みにより「自らの思考の短縮」を図り、ストーミングは「相手の思考を奪う」ことを重視する。時間の考え方がやはり違う。
【MEGザ・モンスター】はステイサムを軸とした確かな配役と、娯楽大作としてわかりやすい脚本構成となっており、観客も悩むことなくストーリー展開を受け入れられる。
一方の【シャークネード】は冒頭からサメが降ってくるわけだが、全く説明する気がないまま進行するため、わけがわからないままあっという間に映画が終わる。
どちらもアプローチは違うが、視聴時間を長く感じさせない、時短という意味では共通しているのだ。そろそろ自分でも何を言っているのかわからなくなってきた。
おわりに
ということで、ポジショナルプレーとストーミングの相違点について解説してみたわけだが、あくまでこれは与太記事なので、詳しくは文中で紹介した記事や書籍をよく読むように。
あとは【シャークネード】シリーズも【MEGザ・モンスター】もたいへん優れた娯楽映画であり、グロ描写もかなり控えめなので「サメ映画はちょっと…」という人にもおススメだ。なかなか出歩くのが難しい昨今、ぜひ視聴してみて欲しい。ではでは。
【今日のおさらい】
次があったら。。。
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