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ヒエラルキーアプローチ

カーボンクレジットをテーマにしたWWFの企業向けのウェビナーで「緩和のヒエラルキー」の解説があった。

資料:https://www.wwf.or.jp/activities/data/20221003Konishi.pdf

企業が「脱炭素、やってます」と主張する場合には、
1)科学に沿った削減経路の目標を設定する
2)自らのエネルギー消費を削減する
3)脱炭素・低炭素エネルギーへの代替
ここまでやったうえで、どうしようもない部分を
4)補償する(オフセット含む)
に進む。
この順序(ヒエラルキー)が重要で、1~3をすっとばして4という選択は認められない、という話。非常に明確。

IEMAの元ネタはこちら:https://www.iema.net/document-download/51806

経産省の資料にもある。

ヒエラルキーアプローチとは、クレジットによるオフセットを活用する際には、まずは自らのエネルギー消費量の削減やエネルギー転換による排出量削減が最優先であり、それらを進めた上でなお残る排出量について排出量削減を補完する目的でクレジットを活用すべきであるという考え方。ISOにおける規格検討等でも参照される考え方。

https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/carbon_credit/pdf/001_05_00.pdf

CCSのような技術も、ヒエラルキーの中に「最終手段」と明確に位置付けて、その優先順位を認識する必要があることを思う。日本政府のCCSの取り扱いはあまりに間違っている。

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