乳腺炎になったときの触り方

【乳腺炎になったら】

「乳腺炎になったら古い母乳を搾り出してしまうのが一番!」
「赤ちゃんに飲んでしまって貰うのが一番!」
なんて言われて、困ってしまったお母さん、多いのではないでしょうか……
「搾り出すって言っても出ない」
「赤ちゃんが嫌がって飲まない」
そしてご自身でぐいぐい押してみたり……痛みや発熱の中で試行錯誤してなかなか解決できずにいる方のお役に少しでも立てれば幸いです。


・ 乳腺炎時の乳房の触り方

痛みやしこりの場所を確認してみましょう。
強く押す必要はありません。
(今後全ての動作で強さが必要なことはありません。無理な力を加えることは不要です。)
この時点で既に乳房全体がパンパンという方もいるでしょう。
一部に硬いしこりがある方もいるでしょう。
いずれにしても、乳首をつねりあげるような乱暴なことはしないでくださいね。

では、乳管の詰まりを取ってあげましょう。

事前に十分に水分を取ってください。
水、麦茶などが望ましく、紅茶や緑茶は水分に含めないでください。

乳房の根元を左右または上下から挟みます。
乳腺がもっこりしているのでわかりやすいかと思いますが、乳房そのものを挟むというより、底のほうから持ち上げてあげる感じです。
揺らします。痛みがなければ、バインバインバインぐらいの勢いでやってあげてください。
これを色んな角度から一周やりましょう。
乳輪のふちに指を置きます。
人差し指と親指でV字に囲んでもいいですし、他の指も含めて囲んでもいいです。
赤ちゃんが乳房を吸うとき、歯茎や舌で上手に乳輪の周りをしごいている感じはわかりますでしょうか。
あのスピードで、赤ちゃんがしごく以上の強さにはならないように、指を動かします。
何度か行い射乳反射が起きれば、先ほどのバインバインと乳輪への刺激を交互に行ないます。
バインバインをする中で、硬いしこりが残り続けるところがあったら、そこを押します。
ただし点での圧ではなく、面での圧にしてください。
指を揃えて押してもいいですし、掌を使っても大丈夫です。
おすすめなのは指を揃えて第二関節から先を曲げ、その背中で押す方法です。
特に脇側であればこの方法は押しやすいと思います。
もし乳首の先に白や黄色い粒が見えたら、乳首をつまんで指を捻るように動かしてみてください。
再三ですが、強く痛くはしないこと!
ぽろっと取れることもあります。
取れなければ乳房のバインバインと乳輪刺激を続けてください。
母乳の勢いで取れることもあります。

乳腺炎は温めてはいけないと言われますが、ぬるいシャワーをあてながら行なう(浴室なので後始末がらくちん)、蒸しタオルを乳房の周りにあてながら行なう(直接載せるわけではなく囲む感じ、こちらもそのタオルで出た母乳を受け止めて拭いてしまえばらくちん)を一時行なうのはアリです。
(もし違和感や強い痛みが伴えば中止してくださいね。)

一度で出してしまおうとせず、時間をあけて何度か行なってみてください。


参考動画を撮ってみました。

よろしければご覧ください。

https://twitter.com/fa_hachincoslot/status/919597051867947009



・ 他の対処法

痛みがある、熱がある箇所には、貼るタイプの冷却材がおすすめです。
冷え方が緩やかで、強い刺激になることがありません。(氷などはじゃっかん冷た過ぎるようです。)

発熱していて医師から解熱剤を処方されている、または病院へ連絡して飲んでもよいと言われているなどの場合(一ヶ月検診までの間の分で解熱鎮痛剤を事前に処方されているなどの方もいるかと思います。)
体温計で熱を計るのは、腋ではなく肘にしてみてください。
腋だと炎症箇所に近く、実際の体温より熱く計測されてしまうことがあります。
解熱剤を使用するよう指示されている体温があるかと思いますので、あまり高く誤差が生じると服用後に不調が起きる可能性もあります。

うつ乳(乳が詰まっている、うまく流れなくなっている状態。乳腺炎の前から出ていることがほとんどです。)の改善には風邪薬と思われがちな葛根湯も有効です。
かかりつけの医師薬剤師に相談してみてください。

赤ちゃんの授乳姿勢を変えてみてください。
しこりのある側へ下唇がくるように乳首にセットします。(下唇側の吸引が一番強力です。)
ちょっとアホに思うかも知れませんが、赤ちゃんを寝かせて、その回りを自分が寝てポジションを取っても、四つん這いで上からせめてもいけます。
お母さんの体がリラックスしているほうが出がよいです。


触り方について抽象的な書き方になってしまいました……あとで参考動画を上げられたらやります。


おまけ

・ 乳腺炎になりやすい時期

乳腺炎はお母さんの母乳分泌の具合と赤ちゃんの飲み具合、飲み方が合わなくて起きる場合が多いです。
そのため、新生児期(まだ赤ちゃんが上手に飲めない)や3,4ヶ月頃(満腹中枢が働くようになり自分から飲みやめるようになる。首も動くので、周りに気が散って飲めなくなる)、5,6ヶ月頃(離乳食が始まり、おっぱいへの関心が薄まる)と、あれ、こう書いてみるといつでも起きやすいじゃないかと言いたくなるレベルにいつでも誰にでも起きる可能性があります。

お母さんの食べ物が変わることで、母乳の成分が極端な変動を起こすことはありません。
(よく和食がすすめられますが、だってそれじゃ和食じゃない外国人はどうなるんだって話)
自分のせいなのでは、と悩む必要はありません。
それより早く痛みや熱がひいて、快適に育児ができたらいいですよね。

まあ、お母さんの経験則として「これを食べたら出がいい」とか「これを食べたらおっぱいが美味しくなるのか飲みがいい」とかはあるかも知れません。
神経質にならない程度にそういうことを考えて楽しむのはアリだと思います。
(「今日私が煮物を食べたかったのは赤ちゃんも食べたかったからなんだな♪ふふん」ぐらいの感じで)

あ、でも水分は取ってくださいね。
母乳は血液なので体液が減ればなんとなく出が悪くなりますし、水分が足りないと便秘になります。
それから膀胱炎の危険も増えます。


本当は直接駆けつけて、なんとかしてあげたい。

育児中のお母さんがんばれ。

そして時には休むのです。疲れるとおっぱい生産している場合じゃなくなるからね。



はち

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