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東京03 FROLIC A HOLIC -another Impression- ”Insanity”

これから書くのは、まぁ言ってみたらダークサイドに堕ちた私の感想です。
あらかじめいうとまともじゃないから基本読まんくて大丈夫です。
ちゃんとした感想はこちら読んでね ↓↓

ところで、私が今まで生きてきて最も好きな漫画って恐らく「ベルセルク」なんですけど、これを読んでる方のうち何人がご存知でしょうか。少ない気がしますが。

左の黒い人がガッツ、右の白い人がグリフィス

ダークファンタジーってジャンルなんですが、端的に言えばとりあえずしばらくご飯は食べられなくなりますかねぇ。ホラーとかスプラッタ的なグロさもあるけど、それだけじゃなくてですね。
人間の見たくない部分とか絶対知りたくない世界の闇とかって誰しもあるじゃないですか?そういうのをしっかり描いてくれちゃってるので、私なんて最早イラスト1つ見ただけで毎度えづくくらい号泣しちゃうエピソードと、吐き気がしちゃってトラウマ級に2度と読めないエピソード、あと山羊が大嫌いになったエピソードがあるんですけども。でも好きなんですよねぇ。
まぁ全然伝わってないと思いますが、めちゃくちゃ素晴らしい漫画です。

前置きが長くなりましたけど、そのベルセルクという漫画である意味クライマックスでもあり、すべての始まりでもある超重要なエピソードに「蝕」っていうのがあります。

ざっくりいうと、まぁ人間が使徒という神のような存在に転生できるイベントなんですが、この転生する為の条件がめちゃえぐくてですね、このようになっております。
1.  赤い卵みたいなベヘリットと呼ばれるものを持っている
2. 現世の力では贖い難い渇望・絶望に襲われる
3. 本人が血を流す
4. 「自らの半身とも呼べる最も大切なもの」を魔に贄(生贄)として捧げる

この贄ですが、とある人は王様でしたが自分が治める国の民全てを、グリフィス(白い人)は己が率いてきた家族ともいえる傭兵団「鷹の団」全員を捧げました。
ちなみに全てというのは肉体(命)も含まれますが、恐怖に、絶望に震える断末魔の最後の1声までその全てが贄として捧げられます。

つまり。
絶望の果てに己が救われるため(または己の欲望を実現させるため)に、他人の全てを捧げるわけです。

さぁ。
いつフロホリの話すんねん!とお思いの皆様、ここからようやく繋がります。

多大なる誤解を生む表現を恐れずにするとですね、私この「FROLIC A HOLIC なんと括っていいか、まだわからない」って蝕だよなぁって思ったんです。
もちろん、絶望なんかしてないし(むしろ希望に満ちてる)血も流すはずもなく、ましてや生贄なんて物騒なこと令和の世であり得るわけないんですが。

なんというか…この物語の祖、キーマンは”オークラさん”である訳ですよね。
オークラさんの頭の中にある、この世にまだ存在しない・未だこの世ならざるもの(ステージ)を産み出すためには各演者の全てが必要だけど、逆にいうと、各演者がいなければ望むことすら叶わない。
創造主たる彼が望み、彼が渇望するこのステージを実現するために、彼が己の力以外にコントの・演劇の・音楽の神々に捧げたのが、各演者そして彼らの持つ日本/世界トップレベルのスキルだったんじゃないかな と思ったわけです。

物語も思いっきり彼らのことを書いてやろう。普段はミュージシャンだけどコントも演技もしてもらおう。演技をしながらラップもしてもらおう。普段なら絶対しないような馬鹿なセリフをサンプリングして格好良いDJルーティンを作ってもらおう。裏方が本業だけどラジオDJとして演技と進行も任せよう。声優やアイドルにコメディエンヌとして演じてもらおう。リアル感が欲しいから彼女にそこを担ってもらおう。バラバラな世界の人達を座長たるその実力でもってまとめてもらおう。

絶対にできるはず
もっともっと、すごいことができるはず

当然、創造主の惚れ込んだ演者がただのコマになどなるわけもなく、彼の要求を上回る沢山のアイデアが加わることで、つまり卓越した能力を持った者同士が本気でぶつかり起こしたビッグバンからこのステージが誕生したに違いない!と思ったんですよね。え?世界爆誕、次元転生完了。もはや蝕じゃない?って。
もしくは、天地創造。神話の世界の話じゃんこれって、って。

ところで私、当日めちゃくちゃに楽しかったんですけど、言葉にはいまいちできなかったですが、なんて残酷な演目なんだ…とも実は思ったんです。
あんなに楽しかったのになんでそんなこと思うのか自分でも良くわからなかったんですが、松永さんの言葉をいくつか聞いていくうちに合点がいきました。

「Rは、今自分でも全然知らない筋肉を誰かに無理やりムキムキにされて、スーパーサイヤ人にされようとしている」
「お前が自分でも知らない能力って、まだまだあるんじゃないの?」

おそらく、松永さんがいうところの”誰かに無理やりムキムキに”って部分を、私は残酷と感じ取ったんだと思うんですよ。本人が自覚すらしてない魅力が眠る部屋のドアを、他人がぐいぐい力づくで全開にしちゃう感じを。

ただ、私もかつて1度だけ経験があるんですが、誰かに自分の能力引き摺り出されるのって、意味わかんないしめちゃくちゃ苦痛なんだけど、えも言われぬくらいのものすごい快感でもあるのよね。
だから、きっとRさんもそうだったんじゃないかなと思いました。
そして、世界中の誰よりも相方とその能力に惚れ込んでいる松永さんも、相方の新たな才能が花開く姿を目の当たりにしてワクワクしないわけがないし、今めちゃくちゃ刺激受けてるんじゃないかなと思うんですよね。

だから、きっと何かしら作品として発表する気がします。
それを勝手に楽しみに、手ぐすね引いて待っていたいなと今は思っています。

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