最近の記事

ゴーカイレッド

 息子が、フェルトで戦隊モノの人形を作っていた。  細部までこだわって作り込んでいるが、何故か手足はアンパンマン。  そしてヒーローには似つかわしくない、にんまり笑顔と  今にも歩き出しそうな左右非対称の長さの足。  息子が作った唯一無二のヒーローは、にんまり微笑みながら、こちらを見ている。 「今日も、一日お疲れさん!」

    • 中秋の名月と満月プリン🍮

       今宵は、中秋の名月らしい。  月見団子もいいが、買いに行くのも作るのも面倒くさい。  そうだ。満月の様なプリンを作ろう。  フライパンで作るビッグなプリン。  やってみると、まあまあの出来だ。  後は冷やして、月が出るのを待とう。    プリンをば       食すしあわせ    望月の       かけたることの          なしと思えば               子葉  適当なプリンのレシピ 1  鍋に牛乳600ccと好みの量の砂糖を入れ、混ぜ

      • 交差点の渡り方?

        こだわりの強い息子は、交差点の渡り方をタイムを測って比べている。 そして得意満面に、ホワイトボードに図解してくれる。 凡人の私には何のことやらさっぱりなのだが、息子にとっては重要事項らしい。

        • 夏の思い出

          夜市で食べたカキ氷。 ブルーハワイにメロンにイチゴ。 甘くて冷たくて、ベロがカラフルになったね。 #夏の1コマ

          早起きが楽しみな夏休み

          毎朝、違う色の花を咲かせるアサガオ。 フェンスの向こうから、顔を覗かせていた。 「おはよー!」 「おはよー!」 #夏の1コマ

          早起きが楽しみな夏休み

          自分で育てた野菜の味は格別

          残暑が厳しいけれど、畑の野菜は元気いっぱい。 ナス、ピーマン、オクラ、カボチャ、とうもろこし、ブルーベリー、ぶどう、ネギ。 今日も、沢山採れた。 しっかり食べて頑張ろう。

          自分で育てた野菜の味は格別

          『凸凹息子の父になる』35 虹の彼方から

           春休みも終わりに近づいた日のことだった。もうすぐ、翔太は二年生になる。 「今年も、安東先生が担任になって欲しいなぁ」  そう思った矢先だった。  突然、電話が鳴り妻が出る。 「もしもし、星です。えっ?は、はい」  何となく声のトーンが、重いのが気になる。と思ったら、次の瞬間、妻が叫んだ。 「ええっ? そんな、どうして?」  何か、ただならないことが起きたのだろうか?電話が終わると、彼女は座り込んでしまった。 「どうした?何があった?」 「先生が…、あのね、

          『凸凹息子の父になる』35 虹の彼方から

          『凸凹息子の父になる』34 桜の樹の下の約束

           早いもので翔太は、もうすぐニ年生になる。  春休み中のこと、『親父倶楽部』の面々は小学校に集まっていた。  去年の一年生がプレゼントされたのと同じ連凧を、新一年生のために作ろうということで集まった。他愛もない話をしながら作業をするのは楽しかったが、どちらかと言うと私は、その後の打ち上げで花見をするのを楽しみにしていた。  工作をするのは子どもの時以来だったが、みんなで作業をすると、お互いの得手、不得手が分かって面白い。  強面の怖そうな父兄が意外にも繊細な作業をしたり、

          『凸凹息子の父になる』34 桜の樹の下の約束

          『凸凹息子の父になる』33 親父の部活

           小学校では、毎年2月に全校マラソン大会がある。  マラソンコースは小学校の校庭から旧校舎のグランドを巡り、そこから坂道を駆け下りて国道沿いを走る。途中からターンして小学校に戻り、正門をくぐって心臓破りの坂を駆け上がり、学年ごとに校庭を周回するというものだ。  マラソン大会の前日、このコースの整備のために学校の職員だけでは手が足りないので、『親父倶楽部』のメンバーが招集された。  と言うより、私たちは何かと理由をつけては集まりたかったのだ。よその学校のことは知らないが、この

          『凸凹息子の父になる』33 親父の部活

          『凸凹息子の父になる』32 チベット探検家になる?

           年末になった。その日は朝からぐずついた天気で、風も強くみぞれ混じりの雨が降っていた。  九州といえども北部は緯度が四国と同じくらいで、冬は寒い。  翔太は、何やら旅支度をしている。昨日観たアニメの影響で、冒険旅行の準備らしい。リュックサックに、100円均一の店で買った双眼鏡や懐中電灯、ビニールの敷物、水筒、自作の地図、方位磁石などを詰め込んでいる。気分は、すっかり探検家だ。 「どこへ行くんだ?」  と聞いてみると 「チベットに行く」  ということだ。  息子はチ

          『凸凹息子の父になる』32 チベット探検家になる?

          『凸凹息子の父になる』31 メガネと信号機

           近頃、翔太は学校が楽しいらしい。めっきり表情が明るくなった。  朝も自分から準備をして、みんなと一緒に歩いて登校する。  これも、学校中の先生や生徒たちのお陰だ。  帰宅すると息子は、毎日のように牛乳パックでメガネを作っていた。丸いメガネや四角いメガネに、赤や青や緑やら色とりどりの色紙を貼って仕上げる。器用なものだ。  それをまた、一つ一つ丁寧に封筒に入れ、それぞれに小学校の先生方の名前を書いていた。なんでも学校中の先生に、手作りメガネをプレゼントするらしい。それほど翔太

          『凸凹息子の父になる』31 メガネと信号機

          『凸凹息子の父になる』30 大事な大事な巻物

           翔太は、小さい頃から信号機が大好きだった。  そこで、いろんな種類の信号や道路標識のマークの絵本を買ってやった。すると、それを真似て描き写すようになる。  面白いことに翔太にとっては文字も模様の一部に見えているらしく、でたらめの書き順で『止まれ』や『歩行者専用』などと書き込んでいた。  そのうちカレンダーの裏紙をセロテープで縦に繋ぎ、家の中の端から端まで長く広げる。  彼は、その長い紙を道路に見立て、中央分離帯や横断歩道、道路標識や信号機を描き込んでいく。  その観察力

          『凸凹息子の父になる』30 大事な大事な巻物

          『凸凹息子の父になる』29 白い巨塔

           その日の午後、ベッドから降りて歩くように言われた。  外科のナースは、非常に厳しい。 「星さん、手術が終わって24時間経つと、もう病人扱いはしませんよ。筋肉が衰えないように自分の足でしっかり歩いてね」  そして、旧病棟までレントゲンを撮りに行くように言われた。  体中、あちこち痛かった。腕には点滴、腹部からは溜まったリンパ液を排出すためのチューブが伸びている。  自分の腹から赤く染まった液体が流れ出ている様子は、割とグロテスクな見た目だ。     旧病棟は大勢の外

          『凸凹息子の父になる』29 白い巨塔

          『凸凹息子の父になる』28 まな板のコイ?マグロ?

           翌月、ようやく手術日が決まった。  検査入院の時は四人部屋だったが、今回は個室しか空いていない。しかしこれ以上、手術を先延ばしにすることは出来ないので入院することにした。  個室にはトイレとシャワーも完備され、ちょっとしたホテルの様だ。幸い入院保険に入っていたので、部屋代は賄えそうだ。  外科病棟の空気は、先月入院した一般病棟とは、まるで違う。大勢のドクターやナースが走り回り、非常に忙しそうだった。  患者の搬送もせわしなく、廊下の角にはストレッチャーでこすった跡がいくつ

          『凸凹息子の父になる』28 まな板のコイ?マグロ?

          『凸凹息子の父になる』27 えっ?まさか?

           あわただしい日々を過ごすうちに、長かった夏休みもやっと終わった。  妻が痩せてきたのが気になる。夏場ということもあるが、食欲がないらしい。 「なんかね、胃の調子が良くないの」   普段は元気そうだが5キロも体重が落ちたと聞くと、さすがに心配になった。まだまだ若いと思っていても、30過ぎれば体にも気をつけなければいけないのかもしれない。  そこで、二人揃って9月の初めに胃カメラの検査を受けることにした。  検査の前日の午後の九時以降は、絶飲食になる。その日は次女の誕

          『凸凹息子の父になる』27 えっ?まさか?

          『凸凹息子の父になる』26 星を観る会に行ったら

           夏休みの終わり、父兄の発案で『星を観る会』が小学校で催されることになった。  その日、役員をしている妻は、準備のために先に家を出る。その後私が、早めの夕飯を済ませた子供たちを連れて行く。  夜、暗くなってから学校に行くのは、それだけで特別感があり、ワクワクするものだ。  体育館には在校生の親子やその兄弟、地域住民など200人ほどが集まり、先生たちも集まっていた。  校長の挨拶が済むと照明が落とされ、ENYAの「Book of Days」が流れた。そして、夏の星座について

          『凸凹息子の父になる』26 星を観る会に行ったら