ブロマガ転載:シリーズ現代RPGを読み解く:第二回 採取システム/休止のおしらせ(2013年6月10日投稿)

本記事は、2021年10月にサービスが終了したニコニコブロマガにて投稿していた記事を再録したものです。
2013年なので、高校生なりの創作に対する考察ということで。

 はい、第二回です。

 今回は、多くのRPGで標準搭載になりつつある、「フィールドでの採取行動」システムについて考えてみたいと思います。
 前回と打って変わって、いきなりコアな話題ですが、しばしお付き合いくださいませ。

 これまた標準化しつつあるクラフトや調合などの「アイテム作成」システムもありまして、素材アイテムを手に入れられる採取というシステムはもはやオープンワールドRPGには必須とでも言うべきもの……だと思われています(と筆者は思っています)。

 しかし、筆者はあまりこのシステムが好きになれません。探索ポイントまで足を運び、微妙に長めの採取アクションを○ボタン連打で催促し、果てには要らないものしか手に入らない……
 元々筆者は飽き性で、ゲームに対しては割と尖った考えを持っていると思いますが、それにしてもどの作品も惰性で組み込み過ぎじゃないかと言いたいです。標準搭載で必須だと言いましたが、果たして本当にそうなのでしょうか。

 ここで、ガストさん制作の「アトリエシリーズ」を手に取ってみましょう。特に、現在最新作の「アーシャのアトリエ~黄昏の大地の錬金術士~」を取り上げます(次回作の情報もでていますが、まだ発売前なので)。
 この作品はメインに錬金術をおくだけあって、アイテム作成システムが他の作品より圧倒的に面白く作られています(プレイしたことはないですが)。ちなみにアイテム作成システムに関しても、おまけ程度に搭載されているものは要らないと思っているのですが、さすが錬金ゲームだけあって、このシリーズのシステムは良さげです。
 そして、肝心の採取なのですが、なんと、この作品では「一括採取」が採用されているのです!
 つまり、一回採取ポイントをチェックすれば、たくさんのアイテムが一気に手に入るのです。
 これには筆者もたまげました。というか、なぜ今までその発想がなかった(改造での拡張機能などでは知っていましたが)のか、不思議です。
 いやもちろん、今までに他作品でそういった機能のある作品はあったことでしょう。しかし、これはすごいと思ったのです。

 ストレスフリーはゲームの要の一つです。いかに面白い部分だけを抜き出し、そのゲームの方向性・コンセプトに合致する部分だけを抜き出して、ほかの要素をきれいにまとめられるか。これがとても重要だと思います。

 採取を一括で行うという点においては、ゲーム性とすり合わせなければならないいくつかのポイントがあります。 まず、採取にかかる時間の問題です。先ほどはただの時間がかかるだけの作業と言いましたが、しかし例えば常に時間に追われているようなシステムであれば、それは一概に一括にすればいいと言うことにはなりません。
 モンハンや世界樹の迷宮では、時間の制限や経過、敵の有無、そして所持アイテムの限界量の問題があります。すべて取りきらずに帰るという選択が必要な場合もあるわけです。
 アトリエも時間の概念は存在しますし、敵のシンボルもあればカゴの限界量もあります。けれど、あのゲームは錬金がメインであり、すなわち採取も不可欠のものとなるので、そこでゲーム性の選択としてストレスフリーを取ったのです。

 まあ要するに、採取というシステム一つでも、ただ他のゲームにあるから入れるというわけではなく、自らの作品が目指す方向性、コンセプトを念頭に、あくまで一から吟味していくことが重要だ、と言うことでした。
 そしてこの話題は、第三回「システムの標準搭載化」へとつながっていく……予定です。

 今回の考察のきっかけになった、「アーシャのアトリエ~黄昏の大地の錬金術士~/株式会社ガスト」に感謝を込めて、URLを(どんな感謝だ)。

アーシャのアトリエ~黄昏の大地の錬金術士~公式サイト


 筆者はまだプレイ出来ていない(今買ったらタヒぬ)ですが、ぜひいつかこの作品のためにPS3も買ってプレイしてみたいと思います!
 「エスカ&ロジーのアトリエ~黄昏の空の錬金術士~」もサイトオープンしてますね。
 では、またの機会に。


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 そして残念なことに。
 受験を間近に控えているので、活動を一旦休止させて頂きます。

 では、またの機会に!

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