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フォルケホイスコーレ留学 次期校長に聞いた スウェーデンのフォルケとは? (組織のしくみ)

タイトル画像引用:Folkbildningsrådet

こんにちは、sweco です。
前回に引き続き、スウェーデンにおけるフォルケホイスコーレについて次期校長にインタビューした際の内容についてご紹介します。

管轄しているのはどこ?

全国155校(2021年1月現在)あるフォルケホイスコーレをまとめているのは、Folkbildningsrådet という非営利団体です。
政府への予算交渉、政府から割り当てられた予算の各学校への割り当て、割り当てられた予算が正しく運用されているかの評価、などを行っている団体です。

予算については Folkbildningsrådet が担当していますが、教育方針などはどこがどうやって決めているのでしょうか?

スウェーデンで学校教育を統括している省庁は、Skolverket という組織なのですが、フォルケホイスコーレは、この管轄下にはありません。
フォルケホイスコーレのオーナーはそれぞれ学校によって異なり、労働組合や教会、自治体などが多いそうです。
そして教育方針は各学校が独自に決めることができるそうです。
政府からお金は援助してもらいますが、教育方針については影響を受けないとのことです。

教育方針はどうやって決めるの?

各学校で自由に教育方針を決められるとは言っても、folkbildning の4つの目的がベースにあるそうです。
*詳しくは前回の記事「フォルケホイスコーレ留学 次期校長に聞いた スウェーデンのフォルケとは? (役割と目的)」を参照ください。

また、年に1回開催されるフォーラムで情報交換をしたり、各学校がホームページにその年の方針を掲出するので、それらを参考にして方針を検討していると仰っていました。


Löftadalens Folkhögskola の教育方針は?

次期校長に Löftadalens Folkhögskola の教育方針について聞いてみました。

「違いを取り入れること」

そのために、意識していること、大切にしていることは
・ダイアローグ
・立場や役職に関わらず、”イコール”な関係であること
と仰っていました。

Löftadalens Folkhögskola では、教師・スタッフ全員が参加するミーティングが多くあるそうです。教師だけでなく、清掃スタッフや調理スタッフまで、全員が参加して、学校行事や運営について議論するそうです。
立場や役職に関わらず、様々な視点で意見を出すからこそ、多様な人々が集まる学校をうまく運営していくことができるのかな、と思いました。

そして、今後取り組みたいことは、
・社会がデジタル化していく中で、学生たちがより社会で生きやすいように
デジタルに関わる学びを提供すること

・デジタル教育が行き届いていない人たち、例えば高齢者などを対象としたコースなどの開設をすること

と仰っていました。
時代に合わせて、柔軟に変化していく姿勢も素晴らしいですね!
今後、学校がどのように進化していくか楽しみです。

それではまた次回、Hej då!

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