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ファジアーノ岡山 vs いわきFC戦 (23シーズン第7節)

岡山の予習として、前節(第6節)の千葉 vs 岡山をDAZN観戦した。
ふと気が付くと、いわきFCから千葉に移籍をした日高ばかりを目で追っていた。千葉ではプレースキックも蹴るんだなー、黄色のユニフォームも似合っちゃってるなー、髪を染めたんだなー黒髪のいわきFC時代の賀来賢人みは薄まったなーと。日高は、相変わらずキレキレでした。

前節までは中央がダイヤモンド型の4-4-2システムでスタートした岡山。中央が固く、サイドが数的不利に陥りがち。岡山は、前節までの7失点のうち、セットプレー、またはクロスから5失点をしている。いわきFCは、サイドからのクロスで得点を狙いたい一戦。

試合結果

ファジアーノ岡山 1 - 1 いわきFC
 ファジアーノ岡山: 櫻川 (90+4分)
 いわきFC: 宮本 (10分)

最終盤、岡山の強烈なパワープレーに何とか耐えていたが、アディショナルタイムにPKで失点。シュートを4本だけにおされられた中で、そしてアウェイスタジアムの大歓声の中、勝ち点1を持ち帰れたことはネガティブではない(選手、監督・コーチは悔しさしかないだろうけれど)。

3人目の動きでゴール奪取

前節に足を痛めた江川に代えて嵯峨を左SBへ、そして石田が右SBでスタメン入り。怪我から復帰のいわきFCのナンバー10、有馬がメンバー入り。おかえり、有馬!
岡山は、前節までの4-4-2ではなく、3-4-2-1でスタート。

スターティングラインナップ (第7節)

岡山の後方からのビルドアップは、DF3枚+ボランチ2枚の5枚で前進を試みる。いわきFCは、CF2枚+MF1枚(永井、または加瀬)の3枚を岡山のDF 3枚にあてて、カバーシャドウでボランチへのパスコースを消す。
岡山のボランチの輪笠と田部井が、いわきFCには捕まえずらい中間ポジションを取り、ハンドサインでボールを入れるよう要求をしていたが、本節では、あまりボランチにはボールが入らなかった。ボールを出す側が、いわきFCのプレスの脅威を感じていたのかもしれないが、いわきFCにとっては、岡山のボランチにボールが入って、ターンで前を向かれていたらどうだろう。岡山の両WGが高い位置を取り、ミドルサードからディフェンシブサードで5対4の数的不利を作られて、撤退守備を強いられていたかもしれない。

いわきFCは、10分に先制に成功する。
自陣左サイド深くでボール奪取に成功し、速攻へトランジションする。ハーフウェイラインで有田がフリック(うまい!)して、永井がドリブルで持ち上がる(行け!)。永井がDFとの駆け引きで自分の間合いに持ち込む間に、宮本がスプリントでポケットへ侵入(お!)。有田がDFの前にポジションをとってボールを呼び込みポストプレー(お!!)、宮本が教科書のような「3人目の動き」で、ヨルディ・バイスを置き去りにして、先制ゴールを奪取した(よっしゃー!!!)。
宮本の身振りからは、3人目の動きとしてではなく、永井から自分がボールを受けようとして走りこんだようだった。いわきFCの機動力とCF陣のポストプレーの正確さがあれば、3人目の動きでチャンスが作れることを、実戦のゴール奪取という形で、成功体験を得られることができた。

今季これまでのベストパフォーマンス

GKの高木和のパフォーマンスが素晴らしかった。パンチング、キャッチの判断。ゴール前から飛び出す判断とタイミング、そしてパンチングで弾く方向。
42分、岡山の櫻川のシュートがポストに嫌われたシーンは、もちろん高木和のファインプレーだ。間合いの詰め方、ポジション取り、そして、股下も含めたコースの消し方、これぞプロというプレーだった。
攻撃陣がゴールを決めて勝ち点を0から1、1から3にもっていくように、ゴールを守っても同様に、勝ち点を0から1、1から3にもなる。本節は、高木和の高パフォーマンスで勝ち点1を死守できたと思う。
尚、アディショナルタイムのハイボール処理でファンブルしかけたこと、アディショナルタイムにもう1回攻撃できるかもしれない最後のフリーキックでサイドラインを割ってしまったあたりは、アドレナリンが全快過ぎたのだろう。次戦には修正してくれるはず。

選手交代

前節の町田戦の敗戦後に、「交代枠も含めて僕が何とかしてあげられるところがあった。僕のミスです」と自分に矢印を向けた村主監督。
今節は、今シーズン初めて、5人の交代枠をすべて使い切った。
交代枠を使い切ることが目的ではなく、勝つための最善を考えての交代であったと理解しているが、今後の過密日程に対しても好影響となることを期待したい。
次節の大分戦の後は、J2リーグでは始めてのミッドウィークの試合を金沢で行う。けが人も抱えており、総力戦になるだろう。ニューヒーローの誕生に期待したい。

あとがき

本節の試合後のインタビューでも、村主監督は矢印を自分たちに向けている。2点目を取れていれば勝てる、2点目をとらなければならないと。サッカーは何が起こるかわからないことを、本節、身をもって体験しました。

村主監督は「ぐりさん」と呼ばれているのですね。

ウォームアップ前の声掛けで「ぐりさん」の言葉を引用して選手の心に働きかけている渡邉コーチ。その渡邉コーチが、試合開始前のロッカールームで選手の心に火をつけて送り出している。渡邉コーチが小名浜出身だということを存じ上げませんでした。渡邉コーチ推しです。

次節はホームで大分戦。大分は、本節の岡山と同じく3-4-2-1のフォーメーションで戦っているようだ。監督は、下平監督。ぼくにはJ1柏の監督のイメージが強いが、柏の監督を退任後、横浜FCをJ2からJ1へ導いている。22年に大分の監督に就任し、前年の18位から5位に躍進させた名将。

そして、岩瀬コーチの発信力が凄い。第7節の磐田戦の大分の2点目は、このトレーニングの55秒からのシーンと同じ崩しです。そして、今節のいわきFCの宮本のゴールも同じように3人目の動きで岡山のDFの無効化に成功したもの。

いわきFCは、今シーズン、あと1歩で勝ち点3や、勝ち点1を逃している。サポータの声援で、そのあと1歩を後押しをして、大分戦では、選手とともに笑顔でスタジアムを後にしましょう。

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