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写心家の心得

ポートレート撮影において、一番大切にしていることは、相手の心を写すことを決して忘れないことです。

もちろん、光や構図は抑えておくべき基本的なポイントですが、被写体の表情に心が映っていなければ、撮られたご本人も、その写心を見る第三者も感動させることは出来ないと思っています。

心を映し出すための作法

これは『コミュニケーション』の一言に尽きると考えています。

被写体が今どんな気持ちで、どういう言葉を投げ掛ければ、どんな表情をするのか、1枚1枚のシャッターを切りながら、話題を変えて反応を見ると、数枚撮った時点で、その人その人の個性が見えてくるようなります。

その個性さえ見えてくれば、その人にあった光の条件や構図を探し、ベストポジションに入ったタイミングで、撮りたい表情を作るための話題を作り、シャッターを切ります。

あとは瞬きのタイミングさえ気をつけていれば、自分の場合、成功率※はほぼ100%に近づけることが出来ます。
※屋外撮影での突風などのアクシデントを除く。

コミュニケーションを実現するためのネタの引き出し

これまで1,000人以上の被写体を撮影してきましたが、何度も使い回せるネタもあれば、常に新しい情報を加えて、鮮度を保っておかないと直ぐに通用しなくなってしまうネタもありました。

例えば、その人が初めて聞くような裏話的な内容も興味を引きやすいですし、世間の皆が当たり前のように知っている話でも、自分なりの個性で客観的に見た印象を正直に話してみるのも、相手に取ってみるととても新鮮に感じてくれることもあります。

また話す内容が同じでも、被写体にとって反応が毎回違うので、臨機応変に言い回しを変えたり、話すスピードやトーンを変えてみることもあります。

自分の中での写心家の定義は「カメラを持って撮影する人」かつ「エンターテイナー」であることだと考えています。

答えは自分で創るもの

今回の心得に関する投稿も、また最近投稿している内容も、すべて自分の価値観に基づくもので、正解とか間違いなど無いと思っています。

自分が生まれた頃であれば、情報も今と比べればかなり閉鎖的で、誰かの発言が正しかったでしょうし、幸せとかの価値観も、端から見て幸せそうな人の発言通りに実践出来れば、同じように幸せになれていたのだと思います。

最近は、どんな境遇であれ、自分で答えを創ることで、幸せになることも出来るし、不幸になることも自由に選べるようになったと感じています。

『つまらなければ、おかしくすればいい』
そんな歌詞も昔ありましたが、作曲でも写真の世界でも、こんなに自由に試行錯誤できる趣味は一生付き合っていきたいですね。

Chase the Chance
引用元:Wikipedia
「Chase the Chance」(チェイス・ザ・チャンス)は、日本の元女性歌手、安室奈美恵の単独名義では4枚目のシングル。小室哲哉プロデュースによる楽曲である。


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