靴の印象が激的に変わる‶アンティーク加工″
アンティークとは、「古い」「古風な」などの意味。
工芸品や美術品など、製造されてから100年以上の時を経過したものを指すことが多いです。
良い靴も100年は無理ですが、“一生もの”として長く愛用するためにクリームなどで手入れをしながら、底やヒールがすり減れば交換し、屈曲された皺は“味”になり、経年変化を楽しむアンティークシューズに育てることができます。
今回はそんなアンティーク感を「染める」ことで擬似的に表現する手法のご紹介です。
靴の染め方は基本、つま先と踵は濃く、底回りや羽根部分のライン取りもポイントにし、グラデーションを意識しながら濃淡をつけていきます。
一般的には以下のような3つの方法があります。
このような方法を用いたアンティーク加工として、すでに多数の商品が出ていますが、シャドウ仕上げを抜粋してご紹介します。
用意したのは少し明るめのブラウンの靴。
染料液がしっかりと定着するよう、クリーナーを使って丁寧に表面の汚れなどを落とし、きれいにします。
次に、底回りにマスキングテープを貼ります。
染料液を吹き付けていくので色が付着しないように、なおかつ甲皮にかぶさるように貼るとその部分だけ色が乗らず剥げたように見えてしまうので、注意あしながら丁寧に作業します。
いよいよ吹き付けです。
まずは部分的に。パンチングされたメダリオンとライン、そしてつま先、踵を濃くぬります。
この工程を先に行うことで後にアクセントになり、そしてアンティークとしての雰囲気が出ます。
次に全体を吹き付けていきます。
全面に一定量を塗るのではなく、薄く塗るところ・濃く塗るところを決め、そしてスプレーガンを前後に動かしながらグラデーションに、あたかも時を隔てて生まれた濃淡かのように塗ります。※技量不足はお許しください……。
最後にマスキングテープを剥がし、軽くクリームを使って拭き上げます。紐を通し直して完成!
いかがでしょうか、少し手を加えるだけでカラーも印象もガラリと変わりました。
今も昔も足元は注目されるもの。こういった靴があれば、さまざまな場面や場所で活躍しそうですね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?