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「少年よ、大志を抱け」の続きが素敵だという話





・オレンジデイズ


先日、大学4年生とご一緒する機会があった。私はMCでおふたりのお話を聞くという現場。学業やサークル活動やアルバイトに励みいろいろなところに旅行へも行ったという濃い学生生活。卒業まで全力で楽しんでほしいと心から思った。とても新鮮な気持ちになれたし自分が学生だったときとの違いも感じながら素敵な時間を過ごした。そして自身の4年間を振り返ったならほとんど体育館の記憶で苦笑した。それはそれでとても幸せだったのだけれど。



・ただひとつ後悔している


私たち世代は高校生あたりから携帯電話でメールのやり取りを始め大学生になりスマートフォンを手にした人がほとんどだと思う。SNS各種が活発化しさまざまな形で発信または情報を得るツールと日々を過ごした。アップした写真へのコメントやDMでのやり取りが日常に組み込まれた。私はもともと文章を書くことが好きで長めの文章を載せることもあったのだがしばし周囲の人たちに「ポエマー」と揶揄された。社会人になりとあるきっかけで学生の頃からのアカウントは削除してしまったのでどういう文章だったのか今では知る手段はないが、そう言われるのが億劫でアップすることをやめてしまった。常に『我が生涯に一片の悔いなし』と思って生きている私だがこのことだけは後悔している。



・自分の大事を守ること


今なら「はい、ポエマーです」と返事の一つくらいできそうだが当時そこまでの勇気はなかった。あのときにしか書けなかった文章があったのにな、と思う。手帳やノートに書き記したものとは違う「人の目に触れるであろう」ことが意識された文章が。きっと悪意はなかったのだと思う。でも私は揶揄されるのがしんどくて、悲しくて、それらをやめてしまった。

今でこそ『個人』が活きる時代だが私が学生の頃はまだ、そこまで『個』が光っていい風潮ではなかったように思う。でも大事なのは自分の好きなものを大切にすべきだということ。これはSNSにアップするとか人からどう思われるかとかいう話とは少し次元が変わってくるのかもしれないけれど根底で大事にすべきところはここなのだと思う。それに人はみんな誰や彼やのことをそこまで気にしていないし、まず自分がそこまで気にする必要はないと気付くべきだ。



・はじめよう今から


冒頭のふたりのように大学生活4年間で全て(学業やアルバイトや旅行や)を網羅して過ごすことは本当にすごい。私は大学生活のほとんどを体育会の部活に費やしたが元々は源氏物語の勉強がしたくて日本文学を専攻した。ちなみに卒業論文は源氏物語が長恨歌に受けた影響などと交え玄宗皇帝と楊貴妃の悲恋物語に触れた。ふたりと話してもう一度学びたいと思った今、今からまたやります。そしてこの文章を書いているように自分の感じたことなども含めて発信していこうと思う。またポエマーだと言われたら今度は元気に明るく大きな声で「はいそうです!」と返事をしよう。



・「少年よ、大志を抱け」


大学生との現場を終えたあと、それはそれは暑いなか表参道を歩いた。日傘を通り越し日差しが肌に突き刺さるようだったが気分は爽快でなんだか嬉しく懐かしかった。そこで自然と胸に湧き上がってきた言葉が「少年よ、大志を抱け」残りの学生生活を楽しんでほしいなぁと思いながらやけにその言葉が気になった。調べてみたところ様々な憶測と共にこの言葉に関する記載が沢山あったが、どうやら続きがあるのだという。しかし、“Boys, be ambitious!”のクラーク博士が発したとは言い難いというのでどこまで信じていいのか正直分からない。北海道大学附属図書館の文献によれば、朝日新聞「天声人語」欄によるものと思われるとのこと。これ以上の深掘りはやめておくが純粋に素敵だと思ったので引用させていただくことにする。

 “Boys, be ambitious! Be ambitious not for money or for selfish aggrandizement, not for that evanescent thing which men call fame. Be ambitious for the attainment of all that a man ought to be.”
「青年よ大志をもて。それは金銭や我欲のためにではなく,また人呼んで名声 という空しいもののためであってはならない。人間として当然そなえていなければならぬあらゆることを成しとげるために大志をもて」

北海道大学附属図書館 W.S.クラーク博士関係文献






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