中華エンコーダー(LinkPi ENCSH)を買ってみた

AliExpressでずっと気になっていた中華エンコーダー LinkPi ENCSHを購入してみました。送料込み¥40,000でお釣りがくる程度の金額でした。

LinkPiって?

 広州に本社を置く配信向けのエンコーダーやそれに付随する評価ボードを販売している会社のようです。
 エンコーダーの仕様を見ると分かりますがNewTekやHisiliconと取引があるようです。といいつつネット上にほぼ情報がありません…。
公式HP

ちなみにこちら、PTZCAM社が販売しているProEnc3 NDI($995)と同じものです。ProEnc3はNDIライセンスが予めバンドルされています。

仕様

チップセットなどの詳細な仕様はこちらから。
簡単な仕様を列挙します。

Input:3G-SDI / HDMI1.4
Output:SDI(LoopOut) / HDMI(Suport up to 4K30)
エンコードフォーマット:H.264 / H.265
最大ビットレート:40Mbps
NDI:別途認証ライセンスを購入すれば使用可能(評価版は30分まで)
複数配信可能(最大配信数不明、4本までは確認済み)
USBメモリへの映像収録:僕の環境ではDeviceNotFoundとなり検証できず、、

UI

IPアドレスでブラウザから設定画面に入ります。
 デフォルトはアドレス固定となっていますので、本体前面のLCDからアドレスを確認しPCのipv4アドレスを手動設定し設定に入ります。
 DHCPに変更も可能な為、ライブ配信用途ではよっぽどの状況でない限りは変更することになるかと思います。
 マニュアルが同梱されていないので配信を初めて行うような方向けではありませんが、ある程度の配信知識とネットワーク知識(アドレス設定できる程度)があれば問題なく使用できるかと思います。

スタート画面
PCからHDMIで1080p60で入力していますがなぜか2160p30と認識されていますね。。

エンコード設定画面
公式ではサブエンコーダーは720pまでと記載がありますが1080p配信可能でした。
ビットレートやプロファイル等の設定、使用するエンコーダーのアクティブ/非アクティブをここで決めます。

ストリーム設定画面
SDI/HDMI/その他のメイン/サブエンコーダーのストリーミングを制御します。前のエンコード設定画面でSDI/HDMIのメイン/サブエンコーダーをアクティブにしたためそれぞれのストリーム項目が表示されています。

マルチ配信画面(配信設定はMain Stream設定を引き継いでいる?)
MEDIAEDGE SC6D0N1 AIOなどと同様でRTMP/ストリームキーの記述で配信先を設定します。
こちらを使用する場合、入力は1つに限られます。
最大配信数は不明です…。4配信までは確認済みです。
恐らくCPUとメモリが許す限り配信できるものと思われます。

使ってみた感想

 普通に使えます。安物買いの銭失いを心配していましたが、想像以上に使い勝手が良かったです。ハードウェアエンコーダーはこれまでAJA HELO、Cerevo LiveShellX、MEDIAEDGE SC6D0N1 AIOの利用してきました。
 インターネット配信技術自体がそこまで高次のものでないのか、安く売られている中華エンコーダーでも十分使用できる印象でした。
 ポイントが高い点として、SDIとHDMIの出力がついているものは一般的に国内流通しているものではほぼ存在おらずそれを満たしていることです。
 入力信号が正常に認識されているかの確認が外部モニターで行えるのは配信業務を行う上で非常に有用だと感じました。

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