Red Hat Learning Subscription (RHLS): ①RHLSの魅力をエンジニア目線で語れ!


はじめに

私は、インストラクターになってから約5年間の間、毎日欠かすことなくRHLSを使っています。試験勉強のため休日にRHLSのポータルを開くことも多いです。この記事では、ひとりのエンジニアとしてRHLSという製品の魅力について書きたいと思います。

Red Hat Learning Subscription (RHLS) とは

Red Hat Learning Subscription (RHLS)は、レッドハットが提供するセルフラーニングのサブスクリプションです。日本で提供しているのはBasicとStandardの2種類になります。両者の違いは以下のページで確認できます。以下、RHLS Standardをベースに説明していきます。

RHLSの特長

RHLSには以下の特長があります。

  • レッドハットのすべてのトレーニングマテリアルを含む (60種類以上)

  • クラウド上での演習環境を年間400時間使うことができる

  • 5種類の認定試験を受験できる(各種類で1回の再受験が可能)

RHLSは、Red Hat Training Portal (rol.redhat.com)からアクセスします。テキストも演習環境もWeb上でアクセスするのでPCに特別なソフトウェアをインストールせずに使うことができます。

レッドハットは、インストラクター付きの対面のトレーニングを提供しています。RHLSが提供するトレーニングのテキストや演習環境は対面トレーニングで使っているものと全く一緒です。つまり、すべての教材はRHLSに詰まっています。

RHLSの魅力

テキストは宝の山

レッドハット製品を使って業務をおこなうエンジニアにとって重要なのは、その製品でどうやったらやりたいことを実現できるか、ということではないでしょうか。製品ドキュメントを読んでも、細かすぎて良くわからないと感じることは多いと思います。それはその製品ドキュメントがリファレンスマニュアルだからです。製品の機能の詳細は説明しても、その製品を使うユースケースは説明していないことが多いです。

私は、RHLSのトレーニングテキストは宝の山だと思っています。トレーニングテキストは、レッドハット製品を使った実際の業務で使うタスクと、そのタスクを実行するための具体的な手順がまとめられているからです。RHLSにはRed Hat Enterprise Linux、Ansible Automation、OpenShift、OpenStack、クラウド開発など広範な範囲のテキストが含まれています。次のWebページから検索できるすべてのトレーニングはRHLSでも利用可能です。

RHLSではトレーニングテキストを表示するのに、HTML、PDF、EPubの3形式で提供しています。EPub形式のテキストには、マークしたり、コメントを付けたりでき、自分専用の本棚 (Red Hat Training Bookshelf)に置いて管理することができますのでセルフラーニングに向いていると思います。詳細は以下の記事を参照してください。

いつでも演習環境が使える

サーバーやクラウド系のITの技術書を読んでいて、どうも内容がよく理解できないことがありませんか? 机上の勉強にはどうしても限界があります。実際に動かしてみて初めてコンセプトが理解できるということも多いです。クラスターの構築、マイクロサービスの開発など、自分の手を動かして、失敗を繰り返して、体得できることも多いのではないでしょうか。でも、環境が手元にないと試してみることができません。仮に使える環境があったとしても、多くの制約があって、自分の好きな時間に好き勝手に使えないという場合が多いと思います。

RHLSの演習環境はエンジニアにとって大きな魅力です。RHLSの演習環境はクラウドの上に存在します。ポータル上で[作成]ボタンを押すことで、24時間いつでも、自分の好きなときに仮想マシンをプロビジョニングすることができます。仮想マシンを起動するとRHELのグラフィカルデスクトップ画面が開きます(これをWorkstationと呼びます)。以下の動画を見てもらえば、実際にどんな感じで演習環境が使えるか理解していただけると思います。

これらの仮想マシンは、トレーニングコースごとに別々のものが用意されています。たとえば、OpenShiftのトレーニングの演習環境であれば、ボタンひとつでOpenShiftのクラスターが起動します。Ansible Automation Platformなど他の製品でも同様です。勉強したい対象の製品をすぐに使えるというのはとても便利です。

RHLSでの管理者向けのコースの演習環境では(なんと!)rootのパスワードも与えられるので、いろいろ試してみることができます。「この設定ファイルの値を変更したらどのような振る舞いになるのだろう」「ログには何か出力されるのだろう」。気になることは実機で試してみましょう。root権限の操作で間違って環境を壊してしまっても仮想環境なので作り直せばいいのです。

認定試験で実力を確認できる

セルフラーニングを継続するのはモチベーションが必要です。仕事に疲れたときは、勉強をするのではなく、身体を休めたい・遊びたいというのが普通だと思います。それに、独学の場合、テキストから楽しいところ、好きなところを拾い読みをして、自分の苦手な部分は後回しにすることが多いと思います。こうした学習の結果として、自分にどのような実力がついたのかも、よくわかりません。

その点、レッドハット認定試験というは、セルフラーニングの良い目標になると思います。人は目標がなければなかなか勉強できません。先に受験日を設定して、そこから逆算して勉強計画を立てる。そうすることで、勉強にも力が入りますし、受験を通して自分の実力を確認できます。試験勉強なので、好きなところだけ勉強するというやり方は通じませんから、独学であっても体系的な勉強ができます。

RHLSでは認定試験を5種類受験することができます。しかも、試験が不合格だった場合に、おなじ種類の試験を再受験できます。つまりトータル最大10回もの認定試験を受験できるのです。RHLSを使っているのに認定試験を受験しないのは、せっかくの機会を利用できていないので、もったいないです。トレーニングのコードと試験のコードは基本的に1対1の関係があります(EX200は例外です)。RH294というトレーニングを学習した後は、EX294という認定試験を受けることができます。

RHLSだからできること

RHLSは、自分のペース、自分のやり方で学習できるツールです。時間や場所が縛られないためさまざまな使い方ができます。

  • 通勤電車の中でテキストを読んで、帰宅後に演習を実施

  • 毎朝早起きをして業務の前に1時間勉強する

  • 週末に集中して試験勉強をする

RHLSだからといって一人で勉強する必要はありません。会社でまとめてRHLSを購入している場合、所属チームやグループで一緒に学習というのもよいと思います。

  • プロジェクト開始前の2週間にメンバーが集中して製品の使い方を学習

  • 勉強した内容をチームメンバーにデモしてみる

  • 同僚と一緒に「もくもく会」を企画

レッドハット製品の導入を検討している方は、製品自身を調べたいことがあるでしょう。RHLSのテキストや演習環境を使って製品機能を確認することができます。

  • 特定のキーワードを使って、全トレーニングテキストを串刺し検索し、関連する製品を調べる

  • アーキテクチャの検討時に、演習環境でレッドハット製品を触りながら、製品機能を確認する

おわりに

スーパーエンジニアになりたい。そんなふうに漠然と考えていても、具体的な目標がないと継続的に学習をするのは難しいでしょう。知識が必要なのはもちろんですが、エンジニアとして経験を積むための実機上での体験も不可欠です。認定資格獲得という高い目標を定めて、そのために日々努力するエンジニアにとって、RHLSはとても魅力的な製品だと思います。








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