映画『ひらいて』に関する作間龍斗インタビューまとめ(抜粋意訳)

1.ご挨拶
 このページにたどり着いた皆さんはじめまして。のかと申します。このまとめは映画『ひらいて』に関するジャニーズ事務所・ジャニーズJr.・HiHi Jets作間龍斗くんの一部の雑誌のインタビュー抜粋です。実際の記事の記述とは異なる点がございます。公開日前日(日付が越えてしまったので当日です公開おめでとうございます)に急遽行った素人まとめのため、実際と異なる解釈であった場合につきましてはご容赦ください。インタビューで印象に残ったものを8つの項目に分けて羅列していきます。誤字・脱字等ございましたらこっそり教えていただけると幸いです。


2.内容

【作品について】
・難しいというのが第一印象。体験の無い話で、女性の心境や心の動きが分からなかった。だから文字から想像して自分の中で考える作業がいつもより難しく、自分の中にストーリーを取り込めるようになるまで繰り返し脚本を読みまくった。(FLIXより)
・ストレートな表現ばかりだから、意味は理解できるが、この作品を通して作者が何を言いたいのかが読み取れなかった。映画が完成した今でさえそこはまだ理解できていないが、その答えを人に聞くのも違うと思ったし、明確な答えは無いのかなと言う気がしたため、演じるときも正解を持たずにセリフの意味だけを理解して口にしていた。(SODAより)
・愛が発している学生特有の気の乱れみたいなものは自分もその中にいたため、分かる部分があった。愛の荒ぶれはすさまじい物があったが、非現実的では無い。あのような心情になることが学生時代にはあると思う。(spoon.より)
・周りの環境に適応しようとする中で、過剰な自意識みたいなものが学生時代は本当に多いと思う。良い友達を見つけたり、友達を疑ってみたり、人間関係が入れ替わってしまったり、あの6年ぐらいは人がめちゃめちゃ変わる時期だと思う。そういうものが映画の2時間に凝縮されている。(SODAより)
・美雪とたとえを強く結びつけるものについては、いまだ正解が出ていない。惹かれた部分は言葉にできる物では無いと思う。それぞれ抱えている物があって、そこに立ち向かっているふたりだから、何か通じ合う物があった。互いにわかり合っている、期間の長い関係は素敵だが、美雪の「意外と距離があったんだね」という言葉にもあるようにお互いのことを思いすぎて距離感があったのは確かにと思った。(SODAより)
・自分がたとえの立場だったら、美雪が抱えている物を支えきれないかもしれない。たとえは強いなと思った。(modelpressインタビューより)

【「たとえ」という役柄について】
・たとえに近い部分が沢山あるので素の自分で挑めたという点では訳に入りやすかった。ただ、台詞は勿論、たとえの感情の起伏を表現するのは難しかった。作間自身、感情を表の出す方では無いため、愛に対する態度や言葉は悩んだ。(月刊TV fanより)
・たとえについては、作間龍斗の外見だけを見た印象かもと思った。感情の面で言えば自分との共通点も結構あったため自分と重ね合わせながら、たとえのキャラクターを自分の中で構築した。(めるもインタビューより)
・原作の冒頭で「凝縮された悲しみが目の奥で結晶化されて」という愛から観た描写があるため、そのイメージを念頭に置いた。バックグラウンドに父との家庭の事情がある重さも感じるようにしていた。(日本映画naviより)
・役柄について監督からとは、細かく設定を決めるというよりも、どういうイメージでたとえを演じていくかという話をした。ただ、話すテンポについては細かく話していただいた。相手が話したことを一度自分の中で考えてから発言するかんじで、独特の間が欲しいと。作間自身は仕事柄しゃべる頻度が多く、その点言葉数が少ないたとえとは違っていたため、喋るシーンが難しかった。普段喋らない人はそんなに流暢に喋らないだろうし、そういうひとの話す感覚が掴みづらかった。(FLIXより)
・監督からは作間くんらしくやってくれれば良いと言われた。人間関係が狭くて侵入者が来たら拒むところとか、相手の問いに対して答えを考えてから発言するところとか、共通点も多かったため、キャラクターに関してはすぐに取り込めた。だから、最低限の設定や目の暗さは意識しつつも、作間のままでやることを大事にしていた。(ananより)
・たとえは、自分の安全圏を常に守っているような男の子。家庭環境に難はありつつ、その中でも最低限自分の過ごしやすい環境を作っている人間なのかなと思った。愛は何をしでかすか分からない恐怖があり、美雪の存在がバレていると知ったときも総統焦ったと思う。そもそも強い好意を向けられるのが怖い、自分が何かの対象になることを嫌うため、先生に音読をしろと当てられたときも「爪の色が変わるくらい拳を握っていた」という描写があるように人が苦手なんだろう。(TVガイドより)
・たとえは冷たそうに見えて、実は感情の起伏がある人。表に出さないだけで人間らしく気持ちが揺れ動いている。実際美雪には愛情を持っているし、迫り来る愛には全くの無関心ではいられないところにも彼なりの優しさがある気がする。(Cinema★Cinemaより)
・本当に人が嫌いって訳では無く、自分の周りにある環境や状況には興味があるし、考えていると思う。愛に対しても生理的に受け付けないのではなく、迫ってくることへの戸惑いがある中での態度になっているところが常にあった。最終的に夜の教室のシーンではここまでくるともはや可哀想だなと言う感情になった。その上で結構辛辣な言葉を言っているため、あまりに苦しすぎる、辛すぎると思った。(+act.より)

【作品作りにあたって】
・最初に、監督やプロデューサーさんと何度かお話する機会を頂いて、自身の恋愛観や幼少期がどんな子だったか、今の人間関係ではどういうふうに人と接するのかというたわいも無い話など自分の情報を全部お渡しした。それを基にセリフを言いやすいように変えたり、やりやすいように調整してくださった。現場では、ジャニーズであることが作品にとってマイナスにならないか不安だった。ジャニーズであるという所で観るのを躊躇う方がいらっしゃると思うが、それを払拭したかった。作品を壊さないように、西村たとえとして作品に溶け込みたいという思いがずっとあった。もちろん、先輩方が積み上げてきた実績のおかげで自分は活動できている。それを壊しちゃいけないし、その評価を上げて乗り越える必要があると思う。俳優さん達と同じ土俵に立たせていただくためにも、相当の努力をしなければならない。自覚を持って自分がやらなければならないことを探しつつ、勉強していきたい。(日本映画naviより)
・「病は気から」というように、気持ちの持ちようで身体まで変わる。たとえを演じますという気持ちになった時点で変化が現れ始めたんだともう。原作や台本を読むうちに、自分が本能的にたとえに近づいていった部分はある気がする。(日本映画naviより)

【撮影の見学について】
たとえは本来知らないことだが、愛がどんな気持ちでたとえに接近してきているかは実際の動きを見ないと分からない部分があったため、現場の皆さんにお願いした。それを見ておくことでたとえとしてのテンションや返答も変わってくるから見ておいて損は無いと思った。特に印象的なのは物語の序盤で愛が夜の学校に忍び込み手紙を盗むシーンだった。危険なことをするくらい熱い思いがあって、目の前にある物を崩しに掛かってきてるんだなと愛の心情が分かった。それ以降の彼女の行動はそこを見ておいたからこその感情が湧いてきてたと思う。(日本映画naviより)

【苦労したシーンについて】
・たとえが愛に「貧しい笑顔だね」と言うところは、冷徹に言い放つのが正解だっただろうが、できないなと思った。あそこまで荒ぶっている子を突き放せなかった。結果、同情や哀れみを込めて言うことにしたが、自分がこうなると思わなかった。カメラの前で会話を交わしながら本当に出したいタイミング、出したいテンションで話していく中、だからこそ現場ではじめて思ってもみなかった感情が芽生えることもあった。(Cinema★Cinemaより)
・心情の変化が忙しくて大事なシーンだからこそ、深読みとかはせず言葉のままぶつけにいった。普段あれだけの怒りを人前で表に出すことは無いが、言えない範囲のことでは共感するところが結構あった。怒りの感情を抱くことはあるため、ため込んだそういう気持ちをようやく全部出せると思ったが、怒り方が分からなかった。(SODAより)
・愛には態度で示してもやめないところがあり、相当冷たくしているはずなのにズカズカと踏み込んでくるから、言葉で伝えなければいけないとたとえは拒絶の言葉を言う。作間からしたら相当きつい言葉で、単なる拒絶では無く可哀想だという感情で同化と監督に相談したため、そこには作間の感情も入っている。いくら冷徹な人でも、あそこまでされたら少しは同情するし、優しさも出ると思う。たとえは人が苦手だが、人に対しての関心がゼロな訳では無い。愛に対して新しい物を見つけたという感覚はあると思う。ああいう愛情の持ち方を否定するわけでは無い。(日本映画naviより)

【試写を見て】
・“もっとこうしたら良かった”と思うところもあるし、公開されるまでの間に色々な作品に携わり今の自分ならもっと生かせることがあったんじゃ無いかと思うが、その時にしかできないこともあるし達成感がある。(月刊TV fanより)
・自分が映っていることの違和感を持ったり思い出がフラッシュバックしたりして内容を把握しきれなかった。俳優さんのお芝居を観て文学の魅力に気づき、同じ台本でも解釈は人それぞれで映画は色々な人の感性が混じり合ってできる物だと感じた。(TVガイドより)

【性格について】
・家族は例外として、完全に心を開いた友達は数人か、もしくはいない。すぐに第一段階の心の扉は開くが、ガードをかけることも必要。メンバーには人生を預けている部分があるため完全に開いている。(月刊TV fanより)
・人に対して厚い壁があり、初めての人が怖いが仕事をしていると避けられないので、苦手な相手を探るという行為ではなく自分がどんな人間かを開示する。共演者やジャニーズJr.、学校のクラスなど仲良くする必要の無い人には一番心が開けない。過剰に警戒してしまうところは良くないところだと思う。(TVガイドより)
・愛に“そうやって突き放すよね”と言われたとき、自分にもそういう節があったため作間としてもグラッときた。自分自身、自分から積極的に人と関わりを持とうとしないタイプなのでセリフが刺さって唯一演じていてナイーブになった。(spoon.より)
・自分が役の人格に囚われすぎると嫌になる。下手すると気分が悪くなっちゃうので作間を保つ部分が無いとダメみたい。最初の難しさを乗り越えたあと、自然にたとえになれたのは周りがそういう環境を作ってくれたから。感じた物をナチュラルに顔と言葉に出すようにしていたことが良い方向に繋がったと思う。(日本映画naviより)

【演技について】
・三角関係について、撮影中は三角の一辺だけを見ていなく、たとえ自身も知らないため演じるときは2人のことを“迫り来るやばい女の子”愛と、“大切にしている彼女”美雪としてしか見ていなくて、いびつな関係性はあまり意識していなかった。(TVガイドより)
・今回は何も分からないところからスタートしたため、もっとちゃんと演技を学んで基礎を身につけたい。高めたい人間なので(笑)、地道にしっかり実力を付けてこれからも難しい役に挑戦できたら。(ananより)
・自分一人でブツブツ言っているだけでは会話として成立していないと思い、セリフの自主練習はそんなにせず、相手の俳優さんから飛んできた言葉を受けてそのリアクションとして返すことを大事にしていた。キャラクターを作り込むまでの技術が無いから、本当にリアルに反応する方がいいだろう、それができるなら多少セリフが違っても、詰まっても良いかなと思っていた。(日本映画naviより)
・ジャニーズだから、そういう意味で言うと俳優として出る時でもアイドルである自分らしさみたいな要素があるのが正解かもしれない。でも、自分はアイドルとしての自分と俳優としての自分は分離させても良いんじゃないかと思う。芝居をやるなら俳優の方に失礼にならないように、芝居を極めたい。アイドルとしての自分は消したい。(FLIXより)
・自分自身、そこまで自己主張するタイプでは無い。そんな自分が人格を一つ宿す行為が凄く楽しい。別の人になるって演技ならではで、自分の無の色を塗り替えていくことにやりがいを感じている。また、たとえを演じたことで今まで知らなかった自分が出てくることも確かにあった。父親につかみかかるシーンでは感情にまかせると指ってこんなに握りしめられるんだと発見だった。愛に怒りをぶつけるときも徐々に怒りの感情が湧いてきて、自分も怒れるんだと、自然とそうなったのが興味深かった。第一線で活躍されている方は、掛ける水の位置さえもコントロールしており、そういうところすら技術で極められると知った。今の自分は気持ちが先決で見せ方まで狙って表現することはできない。感じたままセリフを口にし、頑張って伝えるのが限界。でも、せっかく始めたからにはいつか自分にしか出せない物を見つけたい。(Cinema★Cinemaより)
・やるからにはしっかり自分の中で「芝居とは何なのか」ということを解釈して極めていきたい。(modelpressインタビューより)

3.最後に
 ここまでお読み下さった皆さんありがとうございました。解釈が少しでも深まったり、映画の見方が広がったと感じてもらえたら嬉しいです。とは言っても自分のメモ書きのような物なので自分が一番見返すと思います。ではまたどこかでお会いしましょう。

2021.10.22

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