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Sport Pilotという選択肢

アマチュアパイロットとして空を楽しみたい!という方々

プロパイロットとしてキャリアとして空を楽しみたい!けど今のコロナの情勢では少し不安という方々

いずれの方々にオススメしたい資格がSport Pilotです。

パイロット資格の種類にはアマチュア趣味で飛べる資格とプロとして飛べる資格があります。プロを目指す方でも最初は趣味で飛ばせる資格取得の後に、上級資格を追加していくという流れが一般的です。自動車だと第一種免許という最初の資格の後に第二種というプロの資格が追加されることと同じです。

そのアマチュア資格には日米で差があるということをご存知ですか?

日本では自家用操縦士の一種類ですが、アメリカにはSport Pilot、Recreational Pilot、Private Pilot(日本でいう自家用操縦士)の三種類あります。アメリカも日本のように元々はPrivate Pilotしか存在しませんでしたが、航空需要喚起のために取得要件を緩和したRecreational Pilotを設定していますが、管制空港では飛べなかったりホームベースから50マイル以内だけの飛行しかできない等制限があり、人気がない状態が続いているようです。そんな中Sport Pilotという制度が2004年から開始されました。Recreational Pilotより更に取得要件を緩和した上、Recreatonal Pilotほどの制限を付けない新しい資格ということで一気に人気が高まりました。

下の表を見てみるとわかりますが、3つの中では圧倒的にPrivate Pilotの割合が高いですが、Sport PilotがRecreational Pilotの数をダントツに抜いているのがわかります。2010から2019年のFAAのデータベースによるとRecreational Pilotの数は2010年には212名から2019年には127名と減少傾向で、Sport Pilotの数は2010年には3,682名から2019名には6,467名と増加傾向となっています。

Recreational Pilotに比べてSport Pilotは制限が少ないとか、取得要件が緩和されたという以外にも人気が高まっている理由があるのです。

❶ Light Sport Aircraftの存在

飛べる機体が制限されるというデメリットでもありますが、たくさんの新しいLight Sport Aircraftが誕生しています。基本的に二名乗りの小型機なので軽量で燃費も非常に良いものばかりです。運航コストが抑えられるので、資格取得の費用も抑えられて、飛行時間を積むにはメリットと言えるでしょう。

❷ Private Pilotへのアップグレードができる

規定の訓練と試験を受けることでPrivate Pilotとしてアップグレードできます。Sport Pilotとして有資格者としてフライトしている間は全て機長時間としてログ付できることもメリットと言えるでしょう。

❸ フライトインストラクターへの近道となる

一般的に飛行機のフライトインストラクーになるためには、①Commercial Pilot Certificateと②Instrument Ratingの二つの資格が必要となります。そのためには訓練する学校の種類によっても異なりますが、最低でも200~250時間以上の飛行時間を積んでいる必要があります。

一方Sport Pilotが操縦できるLight Sport Pilotという資格のフライトインストラクーの要件は飛行時間150時間と一般の飛行機のものより少なくなっているのです。

まとめ

アマチュアパイロットとして(自家用操縦士より)安く短期間で取得できる方法は魅力だと思います。

プロパイロットを目指す第一歩として、(自家用操縦士より)安く短期間で取得できることで、まずは有資格者としての第一歩を踏み出すことができる。状況を見ながら有資格者として機長時間と経験を積み、タイミングを見てPrivate Pilotへアップグレードする。最初からプロパイロットを目指すAll or Nothingなのか、細分化した目標設定にて実施するのか、一つの選択肢として考えていいかもしれません。

今週末のパイロットクラブのメンバーシップデイにはこのお話しや質疑応答でみなさんの疑問を解決するディスカッションを予定してます。

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