見出し画像

管理釣り場 三重県フィッシングサンクチュアリ/フライフィッシング釣行(2022年10月29日)

唐揚げの材料を求めて

 三重県の管理釣り場フィッシングサンクチュアリに行ってきました。
 最初にお断りしておくと、私がここへ来るのは、唐揚げの材料の調達のためです。半日券の場合、40 cm 未満を5匹まで持ち帰ることができます。
いかに35cmクラスを揃えるかが腕の見せ所(?)です。

人がいないフライエリア

 相変わらず、フライエリアはほとんど人がいません。のびのび釣れて良い面もありますが、このままだとエリアが消滅しないか心配です。
 私が学生の頃、大型釣具店では、ルアー売り場(海除く)とフライ売り場は、同等程度の販売面積でしたが、いまやフライの一人負け。
 当時、メーカーも釣り人も猫も杓子も「ロングティペットリーダー」一辺倒でしたが、このブームこそが、フライフィッシング衰退の原因ではないかと思います。 

【ロングティペットリーダー】
フライフィッシングでは、フライライン・リーダー・ティペット・フライの順に結ぶ。フライラインはフライを遠くへ飛ばす重りのようなもの。リーダーは、フライラインの力をセーブし、スムーズにフライをポイントへ送り届けるためのブレーキのような役割を担う。
ティペットは、いわゆる「ハリス」である。このティペットを長くする(ロッド2本とか3本分。つまり、4mとか5mにする)ことで、フライを長期間、自然に流しやすくなるというもの。
地球が核の炎に包まれそうで包まれなかった20世紀末、岩井さんちのケイイチロウ君が世に広めたが、糸屋さんがスポンサーについている人間が、沢山の糸を使うシステムを推しまくっている不自然さに、当時は誰も気付かなかった。気付いていても、あまりにもブームになったことから、売り上げに直結する事でもあり、業界人は誰も苦言を言えなかった。「ロングティペット対応」とか「専用」とかいうロッドが、雨後の筍のようにボコボコ誕生したのもこの頃である。
木に引っ掛けたり合わせ切れをすると、5mのティペットが自然界に放置され、1回の釣行で50m¥1500ぐらいのティペットを使い切ることもあるという、自然に厳しく、メーカーに嬉しい、ナイスなシステムでもあった。

民明書房刊『僕たちはティペットを長くすれば誰でも簡単に魚が釣れると信じてた』より

 ロングティペットリーダーは、それが使える川なら効果が高いのでしょうが、糸が長すぎる故にトラブルも多く、一般的な渓流では、木や岩に引っ掛かりやすい上、さらに、細かい近距離のポイントが狙い辛いと、とにかく「面倒」なシステムでした。
 あの時、フライフィッシングはもっと簡単で、手軽に釣れるとアピールできていれば、今の状況にはなっていなかったと思います。
 私の場合、「こんなメンドクセー釣り方、やってられるか!」と見切りをつけ、初心者時代の2年ぐらいは、9ft以下のシステムで小渓流を回りました。お陰様で、小技が得意になり、左手でのキャストも可能になり、フライフィッシングは「すごく釣れる」と確信して言えます。長いティペット(ハリス)を振り回していたら、多分、とっくにやめていたでしょう。

 話が大きく脱線しました。毎度のことですが。

あともう少しで貸し切りです。ルアーエリアは満員御礼状態。

100匹オーバーを目指す

 食材の確保が目的のため、サンクチュアリでは品のない釣り方に徹します。なるべく数多くヒットさせ、35cm以上を厳選します。
 この日は全体的に魚が浮いており、タナは1m程度でOK。キャストする必要もほとんどなく目の前でも普通に釣れました。
 先に言いますが、この日、40cmを超える魚は1匹も釣れませんでした(泣)

このサイズ(25~30cm)が延々と釣れました。

 なお、小さなお子様に魚を一匹釣らせるなら、私はフライの方が向いていると感じます。
 ルアーは一見、投げて巻くだけのように見えて簡単そうですが、 海でルアー釣りをしている経験上、初心者にはむしろ難しい気がします。フライと異なり、魚がいる層を狙ってルアーを泳がせ、食わせなければならないので、放置していても食ってくるフライより難易度が高いです。
 インジケーター(ウキ)を使った釣り方であれば、どうぶつの森と同じ感覚で釣れますので、ランディングを手伝ってあげれば簡単かも。

難しそうで高そうなフライフィッシングですが、こういったセット物であれば、気軽に始められます。

 唐揚げの材料調達も大事ですが、今回は色々なフライを試しました。
 時々、管理釣り場で100匹とか200匹釣ったという情報は見ますが、ガチで釣ってそうな(信憑性が高そうな)動画はあまり見かけません。今回は、午後券(5時間)で何匹釣れるか、検証も兼ねてみました。

イエロー/ピンクが実績高い。
他にはシャートリューズ/イエロー、レッド/ホワイト、オリーブ/ベージュ等もお薦め。

必殺!もこもこエッグ

 作り方に関しては、本家のサイトで詳しく説明しています。 
 材料さえ揃えれば、誰が巻いても釣れますのでお薦めです。この日、どの程度釣れるか真面目に検証したところ、6分間で5匹の釣果でしたが、全く反応しない日もあるので注意が必要です。
 なお、オリジナル(っぽい)のフライに名前を付けたがるのは、フライ業界の伝統です。
 元は、沢田さんちのケンイチロウ君が、フライにキラキラネームを付けた事から始まりましたが、これも前記、岩井さんちのケイイチロウ君が、一大ブームを巻き起こしました。なぜか?
 昔は、今のようにネットで情報収集するのは難しかったのですが、一方で、フライタイイングの本は、普通に本屋で何冊も売っていました。
 そう、本を売るためには、オリジナルのフライを創作せねばなりません。他人が発表したオリジナルフライを、少しマテリアルや形を変更し、勝手にネーミングするという、仁義なきパクリあい合戦が勃発しました。恐ろしいことに、これは今でも微妙に続いている感じがします。
 長きにわたり、先進的なフライを多数発表する、杉坂さんちのケンジ君という方がみえますが、度々パクられる上に、パクった側が「俺が考えたフライです」みたいな感じで売ったりするので、時々ブチ切れてて笑えます。
 某国のブドウやイチゴ問題じゃあるまいし、オリジナルには敬意を払わねばなりません。

青虫をイメージした渓流用フライ#16

青虫をイメージしたフライ

 私は、初心者時代を小規模河川(ボサ川)で釣り続けた経験上、キャストの前にまず後ろを確認するクセがあり、フライをロストすることが少なく、夏場とかはブラックアント1本だけで1日釣り続け、それを次回釣行でも使うということがあります。
 こちらは渓流でも実績のあるフライで、パッチに刺さっていたのをそのまま使いましたが、まさかの無反応。 小さすぎたかもしれません。
 今回は使いませんでしたが、似た(全然似てないかもしれんが)感じのフライで「GBジャパニーズバグ」というフライがあります。そちらは炸裂することがあるので、2~3本は持っていくことをお薦めします。

エボレスのベージュ #14

エボレスのベージュ(ペレット風フライ)

 100%ペレットを意識したフライです。これは確実に釣れると思っていましたが、反応は芳しくなく撃沈。
 動画では水中撮影をしていますが、2m向こうで魚がバシャバシャしているのに、魚影はほとん見えず、濁りの状況によっては効果が低い可能性があります。
 最近人気の、紫外線で発光する、UV系マテリアルだったら、効果が異なるかもしれません。

ツノ シャートリューズ

ツノ

 コチラも本家で詳しく紹介しています。沈めるフライでは、私が最も信頼するパターンで、渓流でも爆釣することがあります。
 しかし、今回は微妙な結果。一昔前と比べ、当たりフライの傾向が変わってきている感じがします。

バックフロート

 バックフロート

今回はこのフライが炸裂。
本来は、カメムシや甲虫などのテレストリアルを意識したフライ(要するに、パッチに刺さっていた)で、夏の渓流の思い出の一つでしたが、フライに出まくりました。
 サンクチュアリは午後4時ごろから餌を撒くので、どの時期でも終盤は魚が浮いてきますが、魚が常に浮いているものを意識していた感じです。ライズも多かった。

 この日は2時間半で100匹を超えたため、正確な釣果は数えていませんが 、おそらく200匹近かったと思います。
 ランディングの度に膝を曲げ、フォーセップを使ってフライを外す動作は地味に負担が大きく、最後はロッドを握る握力が限界を超えました。正直、しんどかった。

 スタッフの方が餌やり回って来た際に少し話をしましたが、ルアーは結構大きいの(かつ、珍しい魚種)が釣れていたようです。
 ついでに、フライエリアの場合、桟橋の一番奥の方が釣れるとのことで、1日券で本気で釣ったら、400匹ぐらいいけるかも??

そして唐揚げへ・・・

それではこいつを捌いていくというより、捌き終わったので揚げていく。
至高のひと時

サンクチュアリの魚は、池の水こそ濁っていますが、普通に美味しく食べられます。オススメは、子どもも喜ぶ唐揚げ一択!
そして、揚げながら飲む、レモンチューハイ!

個人的にこの組み合わせは、究極のメニューの一つにランキングされています。

いいなと思ったら応援しよう!