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その音満ちていますか?

私はレッスンしてる時、生徒さんの演奏を聴いて「もっといい音が出るはず」としばしば思います。

もっと上手になってもらわないと、という感覚ではなくて、「この人もっといい音が出せるはず」という感覚で、若い頃は、ちょっと厳しずぎるかな、と思うと言葉をかけずにそのまま、私としては未消化であってもレッスン時間を終了することが時々ありました。

私としては未消化であったとしても、小・中学生の生徒たちや、大人の生徒さんたちは、ベストを尽くしていて、特に大きな間違いはなく、ご本人としては「まあまあうまく吹けたかな。」そんん感じだったと思います。

だけど、いつ頃からか「私がもっと上手に吹けるはず、と感じるなら、目の前の人は絶対もっと上手に吹けるはず。」と思い込むようになり、しつこく!?いや熱心に!?レッスンするようになりました。

何がどう違うのか、長いこと言語化できずにいたのですが、昨日、それが言語化できました。


「その音、満ちていますか?」


満ちている、ってどんな感じ?


もっと大きくでも、もっと長く、でもなく。

何かで計れる感覚ではないかもしれません。

その人が使える意識を全て注いて、その人が持っているフルート演奏の技術や知識を全て使って吹いているかどうか。

意識や、技術や、知識の量は人それぞれです。

でも持っているもの全部をフル稼働させる。

それが演奏すること。

省エネとか出し惜しみなんてしないで、フル稼働。

レッスンは、吹いていただいて、説明したり、一緒に練習したりして、色々なことが紐解ける時間です。

紐が解けると、納得して吹きやすくなります。

多くの場合そこで満足してしまうのだけれど。

紐が解けると、今まで使えなかったエネルギーが使えるようになる。もしかしたら、省エネも出し惜しみもしたくなんてないけれど、自分を開く方法を知らなかったり、無意識だったり、自分はそんなに上手じゃないと無意識に感じていたりするのかもしれないけれど、紐が溶けたらエネルギーは使えるようになります。

でも、使ってなかったからわからない。

今ならもっとエメルギーが使えるはず。

そして、音色はもっともっと満ちるはず。

それを聴いていたのだな、と思います。

満ち満ちたフルートを奏でませんか?

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