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福島智さんのこと

トップの画像は、いささか不適切かもしれない。でも、ふと思った。盲ろうの方々には、基本的には自分のまわりの人たちの言葉しか入ってこない。情報が制限される反面、聞きたくなかったひそひそ話や、見たくなかった悪事にも触れずに済む。季節の香りなど、感じていたいものはわかる。嗅覚・触覚・味覚の全てが楽しいものばかりではないにせよ。

映画『桜色の風が吹く』のことを新聞で知り、福島智さんの本を読んでみた。深すぎる言葉の数々だった。

フランクルは、次のような公式を示しました。
「絶望=苦悩ー意味」
(中略)
「意味=苦悩ー絶望」
(中略)
「絶望」の反意語を「希望」だとすれば、「マイナス絶望」とは、すなわち「希望」だと考えられます。したがって、
「意味=苦悩+希望」

福島智『ぼくの命は言葉とともにある』

意味のない苦悩は絶望。そうだとすると、何かしらの意味があれば苦悩は絶望にはならない。
上記で「意味」は人生の意味を表している。苦悩の中にも希望を見出すことができたら、人生には意味があると言える。

学生時代に、視覚障害のある学生の教室から駅まで誘導するボランティアをしたことがある。近年、テレビドラマでも視覚や聴覚に障害がある登場人物が描かれ、彼らの日常が知られるようになった。

同じように苦悩している仲間として、彼らのことをもっと知りたい。

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