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pipe organな午後

枝の主日、聖週間‥そしてイースター(復活祭)と続き、なんだか教会づいた今月(今年は3月中に復活祭も終わったのですね)、久しぶりにオルガンが弾きたくて弾きたくてたまらなくなりました。

ちょうど今、ホームグラウンドである高知にいることから、以前はオルガニスト(一応^^;)もしていた所属教会のお御堂(おみどう)に忍び込み(もちろん、教会はいつでも誰にでも開かれています)、そっとパイプオルガンの扉を開きました(いつでも鍵を出して弾いていいメンバーの一人、のはず、なので)。

誰もいない月曜の午後のお御堂。いらっしゃるのはあのお方一人。いつも痛々しそうなそのお姿で、優しく見守ってくださっています。

一般の方には分かりづらいかと思いますが、生後何週間かで幼児洗礼を授かったわたしの子守唄?はカトリック聖歌集。きょうもその聖歌集から懐かしい曲、大好きな曲を順番に弾いていきました。

まずは、↑↑「まつりはおわりぬ」。懐かしい\(^o^)/

まさしく復活祭も終わった今の季節にぴったりの聖歌。カトリック聖歌にしては、ハ長調の明るいメロディーで、口ずさむだけで心がふわっと笑顔になります。最近の御ミサではどこの教会でもあまり聞かれなくなったのが寂しい名曲です。

605番「さいわいなるかな」。新約聖書のいわゆる「山上の垂訓」の箇所が歌われたこの聖歌は、典礼聖歌集にもいくつかあるけれど、カトリック聖歌集の605番はシンプルにして和音がそこはかとなくきれい。パイプオルガンの柔らかい音色で弾くと、弾きながらうっとりと心が洗われるような気がしてきます。

そして、大好きなマリア様の歌。長崎の被爆者を描いたドキュメント映画でも静かに流れていた「みははマリア」も心に沁みますが、なんといっても「あめのきさき」。わたしはフランスのピレネー山脈のふもとにあるルルド(Luludes)という小さな町に何度か巡礼したことがあるのですが、そこは名もなき少女の前に聖母マリアが出現なさったという場所で、その記念日には世界中から何万人もの巡礼者が集まり、この「あめのきさき」を歌いながらろうそく行列を行います。もちろんメロディーは同じですが、最初の部分は、それぞれの言語で、そしてサビの部分、「アヴェ、アヴェ、アヴェマリア、アヴェ、アヴェ、アヴェマリア」のところでは大合唱に。いつ思い出しても体が震えるような思いがします。

わたしがオルガンで弾くのにいちばん大好きな曲は、627番の「Ave Maria」。静かに、しっとりと始まって、13小節目で切なく盛り上がる和音に胸が詰まりそう。オルガンという楽器はピアノのように強弱をつけ、感情にまかせて弾くのでなく、できるだけ淡々と均一に、感情の揺れを見せずに弾かないといけないのですが、なかなかそれが難しい曲です。オペラで歌ってもらいたい感じ?

そしてきょうは、先日、とてもお世話になった司教様がお亡くなりなったのですが、そのご葬儀でラテン語で歌われたという司教様が大好きだった「サルヴェ・レジナ」(元后あわれみの母、聖母讃歌)を一人静かに弾いてみました。結局、お通夜にもお葬式にも行くことができなかったので。わたしにとって、オルガンを弾くことはオルガンを通じて祈ることだと、あらためて感じた午後でした。もっとゆっくり1日オルガンを弾いていたいなあ。。

どこまでも、和風テイストのお御堂です。

きょうも1日神に感謝、アレルヤ。

#パイプオルガン #カトリック聖歌集 #まつりはおわりぬ #さいわいなるかな #山上の垂訓 #みははマリア #ルルド #あめのきさき #Ave Maria #サルヴェ・レジナ

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