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成金の気持ち、わかるよ

おはようございます。
須王フローラです。

日本とは時差が5時間あるため、こちらの朝8時は日本の午後1時です。
子どもが6時半に家を出るため、どんなに遅くても5時半には起きています。
本当は8時まで寝たいわたしですが、子どものためなら起きられるから不思議です。

臭いに悩まされていた家の問題も、収束に向かっています。
だんだんとわたしの「気」が家中に回ってきたということでしょうか。何にせよ、臭くないリビングで仕事ができるようになって良かったです。
臭くないと無臭はまた別の話なので、引き続き、元の部屋に戻れるようにマネージャーには伝えています。
もし来年もここに暮らすならば、きっとそのときには戻れると思うので、「1年なんてあっという間だよね」と笑って過ごしたいと思います。

人によっては、もう臭くないのだからこのままでいいのでは?と思うかもしれません。元の部屋と今の部屋、レイアウトはどちらも素敵です。
なら、尚更どちらでもいいのでは?という話。でもそうならないのはなぜなのか。

それは、比べているからです。
元の部屋はこうだったのに。今はこうじゃない。
あの部屋のお客は満足しているのに、わたしは満足していない。

人が散財するとき、その理由は「他人と比べるから」だそうです。
確かに、なるほどと思います。
必要以上が欲しくなるのは、他人と比べたときかもしれません。

子どもが小学生になった頃の話です。知人の子どもが可愛らしいジャケットを着ていました。
娘は十分に洋服を持っているし、買い足す必要はありませんでした。でも、そのジャケットを見た瞬間、「そういうの、わたしも欲しい」と思ったことをよく覚えています。もう8年も前の出来事です。
そしてその後、ジャケットではなく雰囲気の似たコートを購入しました。コートは何枚も持っていたのにです。

今わたしが元の部屋に戻りたいのも、それです。
よそ見をしなければ「良かった」と思えるのに、他を見るから納得できなくなる。人間の強欲さを自分に見る日々です。
でも、気の済むまでそんな自分に付き合います。もういいじゃないなんて言いません。下手な理由をつけて納得させてしまうと、ずっと引きずるからです。そういうことはしません、自分を変えることはしません。

タイトルにある成金もそうです。
他人と比べることで、つまり上下を測ることで自分を奮い立たせている。

わたしは成金ではありませんが、とてもよくわかります。
小学生のときに母を亡くしました。その後どれほど辛い人生を歩まなければならなかったかはここでは語り尽くせませんので機会を改めますが、そんなわたしの唯一の救いはお金があったことでした。
お金があるから、欲しいものは何でも手に入りました。欲しい以上のものを与えてもらいました。でも、お金で幸せは買えません。お金があっても安心を買うことはできません。
わたしの心はいつも暗くて寂しかった。
だから、「わたしはこんなに素敵なものを持っているのよ」「わたしは恵まれているわ」と一生懸命、自分をその場に立たせ続けるために頑張るのです。

今振り返るとこれは、成金と呼ばれる人たちと同じ心理構造だったと思うのです。
「年商何億円」
「年収何億円」
「ペントハウスに住んでいます」
「ファーストクラスに乗りました」
似合わないハイブランドに身を包み、誰かの作った価値を自分の価値かのように見せびらかす。
なぜそんなことをわざわざしなければならないのかと言えば、心が暗くて寂しいからです。自分は幸せなのだと自分に言い聞かせ、自分は幸せなのだと他人に主張する。私を不幸だと思わないでと、一生懸命に叫んでいるのです。

成金の人たちを見ると思います。
「うん。わかるよ」

ちっとも貶す気持ちになりません。そうせざるを得ないほどの不安があるとわかるからです。
そんなことやめなよ、とも思いません。人のすることは、必ずその人にとって意味のあることだからです。
変えてはいけません。それでいいのです。

「うん。わかるよ」
「うん。きっとあともう少しでそれも終わる」
「うん。誰もあなたを不幸だと思っていない」
「そう。あなたは何もしなくても、そこにいていいんだよ」

もし、あなたが自分と誰かを比べたくなったとき、もし、あなたが成金の人のように自分が手に入れたものを見せびらかしたくなったとき、そんなときは思い出してください。

あなたはとっくに幸せです。
そう思えないのはあなただけです。
あなたは誰からも馬鹿にされていないし、必ず誰かに必要とされています。
あなたの価値は、あなたのままであることです。
「誰か」や「お金持ちの真似」は、あなたをはっきりと追い詰めます。あなたはその人たちではないからです。あなたを変えてはいけません。

心に火を灯しましょう。
暗い部屋は、恐ろしいものです。
エネルギー哲学という火を灯す。
すべては知ることから始まります。


ごきげんよう。

2024年5月23日、ドバイの自宅にて
須王フローラ




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