2021年4月〜6月の好き
前回分。一応マガジンでアーカイブ見られます。
この期間は延期したけど「鮮やかなダンス」への出演予定があったので、ダンスミュージックより歌モノ、それもいつものchillな感じよりもポップな感じのものに意識を向けて聴いていたような気がします。アニメメメもそのおかげでなんとかDJをやりきれました。
阿修羅MIC feat. 孫GONG, 漢 a.k.a GAMI - 言魂
GADとFezbeatzのトラックがまず良いし、リリックがとにかくキマってる。「劇場型のHIP HOPが衰退し液状化する」とかめっちゃ好きなんですが、どうやったらこんなリリック書けるんだ。孫GONGのフロウがなんとなく苦手だったけどこの曲は割とすんなり聴けました。
それぞれレペゼンする土地である神戸、京都、東京からそれぞれの風景を見るPVもなかなか抒情的でよいです。京都は特に見慣れた風景なので「あそこだな〜」と思ったりもして……街ってこういう風に残酷なまでに平等に存在するなって思います。
SAKANAMON feat. 仁井聡子 (FM802 DJ) - レ点
アルバム『ことばとおんがく』自体がとても自由でやっぱり敵わないなあと思わされました。スマッシュヒット曲の「ミュージックプランクトン」から考えるといろいろと変わりましたが、内容自体は変わらず良いなと思わされる不思議なバンドです。くるりくらいしかそういうバンドはパッと浮かばないな。
仁井さんは関西にいれば馴染み深い人も多いFM802のDJさんですが(ラジオから離れた私でも知ってる)、ラジオDJも音だけで伝えるという意味では声優さんと似た文脈にあるので、こういう登場の仕方は音楽として良いなと思うし、こういうのでいいんだよという気持ちがないわけじゃないです。
AiRBLUE - Radio is a Friend!
いわゆるAiRBLUE各チームの4番手がメインの曲。今までこういうキャラソンっぽいものってCUE!関連のものには少なかったんですが(鳥組の1個目のアニメの主題歌くらいな気がするし、そっちは劇中アニメキャラソンなので実はキャラがキャラを演じるという二重構造になっています)、ガッツリキャラソンに振ったな〜という。せっかくCUE!というコンテンツがバックにあるんだし、16+16の32人って言って結構キャラと声優の存在を意識してるんだから、1曲くらいこういう曲があればいいのになと思ってたので単純に嬉しかったです。
歌と喋りの中間みたいな遊び方が比較的容易に成立するのは声優楽曲、もっと正確にはキャラソンの強みの1つだと思うので、ヒゲドラさんは流石だなって感じます。アニソンクリエイターとしてストレートに好きなのはやはりヒゲドラさんだなって感じる曲でした。自分の中でy0c1eさんが好きなのはまたなんかちょっと違う気がする。
結城アイラ - Blessing (English Ver.)
それはアニメの文脈込みでしょと言われればそうなのかもしれないんですけど、私はこういう曲がシンプルにドツボなんですよ。ざっくり「エモい」と言っても暗い曲とこういう後光が差しているような曲があると思ってて、私は後者の方が好きなので、この曲がOPで流れてきたときは「うあ〜」と言ってしまいました。英語版なのはなんとなくです。
楠木ともり - Forced Shutdown
1〜3月で「Sketchbook」選んじゃったしと思ってたんですけど、いやこれ隠してたんかいみたいな気持ちもあり、めちゃくちゃ好きな感じで捨てきれなかった……。中〜後期SFPの空気を感じたんですけど、あの辺の作品じゃなかったですね。蓮尾さんワークというかsiraphの声優楽曲は次のアルバムで上田麗奈さんがやってしまったので感謝してもしきれません。ありがたい……。
RYUTist - 水硝子
君島大空プロデュースのRYUTistの曲。前衛的と掲げられている記事を見かけましたが、確かに愉快な音楽が豊富なアイドルの枠組みで見ても珍しい感じだな〜と思います。RYUTistは普通に聴くくらいで取り立てて好きというわけではなかったんですけど、これは流れてきたときにとても驚きました。
サンドリオン - LINE LOOP
「あーもう!そういう特定の世代の過去の音楽遍歴を掘り起こして悦に入るのはやめてくれ!」という感じは正直いろんなところで思うんですけど、90年代後半から00年代前半のロックは後追いとはいえ私の青春もそこにあるので好きだし文句は言えない……。バンアパバージョンのも聴きたいですね。
NakamuraEmi - 投げキッス
ヒップホップでいうリアルという概念に近しいものだと思うんですが、とても内省的な彼女の考えが強すぎない言葉で鋭く描かれています。
そんだけ良い毛布にくるまって
よくそんな殺伐とした言葉を
泣いてるのか怒っているのか
マスクに隠れて 電波に隠れて
(NakamuraEmi「投げキッス」)
初めて聴いたときにここで殴り倒されました。なんというかちょっと恥ずかしいんですが、彼女の考え方やこういうもどかしい感情の部分は自分の持っている感情等に近いものがあり、それを代わりに音楽にしてくれているように錯覚するというか。自分の中の負の感情もこうやって何か形になれば鋭くも優しくなるのかなとか思ったりします。
言葉にフォーカスしたイベントを昔やった人間として言っていいことなのかはわからないんですが、あんまり「歌詞が〜!」とか言いすぎるのも違うと思っています。というか本質的にあのイベントは歌詞の内容自体にフォーカスしてはいなかったんですけど。NakamuraEmiの曲は普通に聴いてても言葉が刺さる刺さる、不意にグサッと刺さって抜けなくなるんですよね。構成がシンプル(だけどちゃんと個性があるのですごい)だからこそ、彼女の言葉の力がより強くなる気がします。
Anonymouz - 4D
なんでフォローしたのか記憶にないんですが、Release Radarで流れてきて良いなと思った曲。YouTube発、それも火がついたきっかけが「夜に駆ける」のカバーだったのは自分の音楽遍歴としては珍しいなと感じます。ボカロ周辺から出てきた人でちゃんと好きで聴いてるのは白神真志朗くらいなので。
初めて聴いた時にこういう曲を夜イベの朝方に聴きたいなって思ったし、夜イベがめちゃくちゃ恋しい。最後に夜イベで遊んだのって去年の3月みたいで、もう遠い昔のように思ってしまいます。鮮やかなダンスが無事開催されたら泣いてしまうかもしれない。
Kazukii, Slyleaf - Bitter
爆音サブベース音楽、好きすぎる。郁可唯の「進化」とかSOPHYの「開窗」ような中華Chill Bassの雰囲気なんですけど、全然中華ではないですね。
持田香織 - Take me
クラムボンのミトが全曲プロデュースの強烈なミニアルバム『せん』からDeep Houseっぽいやつを。もともとELTも好きだし、おおはた雄一とかが噛んでるソロの1stが出てからよりボーカリストとして好きになったんですけど、前作の『てん』からもっと自由になった気がして嬉しいです。いやそもそも新曲がリリースされるだけで嬉しいですね……。
和氣あず未 - 2030
日本コロムビアの声優さんの曲は、「毒にも薬にもならない具合のアニソン」からこういう曲まで、声優さんの曲として聴きたいものがいい具合に聞けるなと感じています。和氣あず未さんはまさにそれで、表題の「Viewtiful Days」は「スライム倒して〜」の雰囲気にあってるなって思うし、『超革命的恋する日常』の「Darling」なんかは語りも入って綺麗にアルバムを締めるので感服しました。
富田美憂 - ジレンマ
そして再び日本コロムビア……。1stアルバム、とても良かったです。デビュー曲の「Present Moment」が結構好きで陰ながら応援してはいたんですが、妙に突っ走りすぎず(そういうやりたい放題なものが私は本当は好きなんですけどね)、「Run Alone!」とか適度に富田美憂さんの声で聴きたい曲が数多く聴けたなという感想でした。特に好きだったのはこれで、音の隙間も多いから声がよく映えるな〜と。「かりそめ」がいい感じのR&Bでそっちの方がDJには人気ありそう。
yardlands - rise
何で知ったか全然思い出せませんが、ドリームポップとかエレクトロニカあたりがキーワードになるバンド。Spangle call Lilli lineとかD.A.Nとかサカナクションあたりが挙がってるあたり、私の好みのラインなのは明らかなんですけど。4月に出た「ghost chapel」っていう曲も好きでした。
Frasco, SKYTOPIA - MAD
Frascoの曲もSKYTOPIAの曲も普通に好きでちょくちょく聴いてるんですけど、これは一聴して「うわー!好き〜!」って思いました。ポエトリーっぽい感じがツボですね。ナイスブレイクス。
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声優さんの曲だけでも牧野由依さんの「シルエット」だったり内田真礼さんの「youthful beautiful (y0c1e remix)」、豊崎愛生さんの「ライフコレオグラフィー」とかもあったし、エレファントジムがtoeの曲をサンプリングした「Go through the night」やKitriのアルバムもあったり……。Ralphのアルバムも良かったし今回はだいぶ選ぶのが大変でした。しかも6月30日リリースでガサッと好きな曲が増えたので余計に……。
Spotifyにないのだと、何度でも言うけど圧倒的にシャニマスの「Resonance+」ですね。こういう曲を聴きたいからポップスやアニソンを聴くのはやめられない、天才……。イルミネの「PRISISIM」もすごくキャラクター的存在が主張していて結構好きで、意地でもと思ってWORLDでかけたくらいです。調和を取りすぎない感じが心地よいというか。
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