振り子とバランス

第113号(2023年6月28日)、三島舞さんよりバトンを受け取りました井上裕司と申します。大阪市内の電機メーカーで人事総務関連の業務に従事しています。昨年、転勤により大阪着任後間もなく初投稿の機会を頂きましたが、あっという間に1年半が経ち、2度目の投稿機会を頂きました。
コロナ禍も徐々に回復し、幸いなことに社内外の方とのリアルでの出会いも加速度的に増え、どこまでが仕事なのかも、もはや区別しづらいお付き合いをさせて頂いています。
こうした中、十数年前、社会人大学院で「これからの人事の在り方」を研究し、自身で執筆した修士論文を先日久しぶりに読み返しました。当時、会社の組織風土改革の実践に悩み、最適な人事制度や管理方法などを模索し、大学院の先生方や様々な立場・年代の仲間にも多くの知見を頂き、自分なりの「実践知」を纏め、仕事にも取り組んできましたが、多くの失敗や挫折も繰り返してきたように思います。
振返れば、当時は制度や管理など社内のハード面を強化することへの関心が高かったように思いますが、反面、この数年は職場環境整備をはじめ、ウェル・ビーイングな組織風土をつくるため、コミュニケーションをベースとした「場づくり」や仕掛けなど、ソフト面に意識的に取組んできたように思います。
そして今・・どちらが大事?
ありきたりですが「どちらも大事亅。更に言えば、職種、会社、業界というスコープを外し、広く大きく俯瞰する目と高性能レンズで深くフォーカスする目を自在に操れる好奇心と柔軟性を持ち続け、「あの指にも、この指にも止まり、楽しむ」ことが関心事になっているように感じています。小さくバランスを取ろうとするのではなく「縦横無尽に大きく振り切る」。
キャリアについても、ともすれば仕事起点になりがちですが、ライフの中のワークであり、時に蛇行し、バランスを崩しながら行動することの積み重ねではないでしょうか。
時折、座禅を組みますが、禅でも「一体一如」と言われる通り、仕事や生活を区別せず、全ての事象に自分の主体性を持って、一体となって事に当たることの重要性が説かれていますが、就職、結婚、病気等、直面して初めて気づくことも多く、バランスの取れた人生を、絵に描いた様に軽やかな足取りで実現することは難しいと年々実感しています。
そんな私ですが、今後の関心事の一つは「自分起点の3rd Place」づくりです。自分の意識に逆らわず、ジャンルを問わず、自身や周囲の皆さんにとって有意義と思える場や機会を次々に紡ぎ出す。
皆さんもよかったら「この指にも」止まってみて下さい!
次回は水野理絵子さんです!(終)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?