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"アタッチメント”ってなに?

またまたやってきました”ってなに?”シリーズです。

タイトルの通り、”アタッチメント”という言葉をご存知でしょうか?

インターネットで調べても、はじめに出てくるのは英訳です。

そのことからもまだあまり浸透していないことが伺えます。

今回は心理学の意味の”アタッチメント”について、お話ししていきたいと思います☺︎

それでは一緒に確認してみましょう!


アタッチメントってなに?

そのまま英訳すると

  1. 器具、機械類の付属品

  2. コンピューターの添付ファイル

と出てきます。

心理学的意味としては、の意味が近いと感じます。


その心理学の中では

子どもと特定の母性的人物に形成される強い情緒的な結び付き

と定義されています。


少し難しいですね😅

つまり、子供にとって心理的に近く、身体的にも接触することで、不安やストレスから安心をもたらす存在との絆ということです。

特に乳幼児の段階で重要になっています。

成長段階でアタッチメントが形成されないと、依存しやすかったり、反対に自分の殻に篭ろうとしたりと、人間関係がうまく築けなくなる可能性があります。

アタッチメントが形成されないわかりやすい背景には、虐待・ネグレクト・保護者との別れなどが挙げられます。

しかし両親が健在で上記のような事情がなかったとしても、子供自身が安心を感じられなかった場合、アタッチメントがうまく形成されないことがあります。

ではそのアタッチメントを、どのようにして形成していけばいいのでしょうか。


アタッチメントを形成するには?

調べてたところ、行動の例が多く出てきました。

しかし、ただ行動を真似するだけで本質を理解していなければ、間違った行動で接してしまったり、行動してもアタッチメントが形成されているように感じられないなど保護者の方の負担になる可能性もあります。

それを防ぐために、こちらのnoteでは具体的な行動よりも、心づもりについて2つお伝えしたいと思います。

こちらは乳幼児期に重要な「アタッチメント形成」とは? 子どもが不安や恐れを感じたときの保護者のかかわりかた(ベネッセ教育総合研究所)を参考にさせていただきました☺︎


① 『安全な避難所』になる

まず一つ目は、子供たちにとって『安全な避難所』になることです。

避難所とはどういう場所でしょうか。

パッと思い浮かぶのは、災害時の避難所だと思います。

台風や地震を例にすると、いつ崩れたり壊れたりするかわからない家にいることは、とても不安です。

そこで避難所は、自分の不安から逃げる場所になります。

しかし、ただ避難するだけでは『安全な避難所』にはなりません。

避難所は崩れる心配がなく、安心して過ごすことができるという点が確保されることで、初めて『安全な避難所』と言えます。

これを先ほどの子供たちにとっての『安全な避難所』になることに置き換えると、保護者の方は逃げられる場所であり、また逃げた先で自分を守ってくれる安全や安心がある場所であるということになります。

例えば子供が転んで怪我をしたとします。

きっと泣いて駆け寄ってくることと思います。

多くの方は『痛かったね、大丈夫?』と言って、抱きしめたりさすったりするのではないでしょうか。

これらは彼らの痛かったという感情に共感することで安心感を与え、また保護者のそばにいることで守られるという安全を感じられることができます。

この安心と安全を感じることの繰り返しで、『安全な避難所』になることができます。


② 『安心の基地』になる

2つ目は『安心の基地』になるということです。

基地と言えば、私は秘密基地を想像しました。

自分だけの好きなものをたくさんしまったり、何か辛いことがあったらその場所に篭ったりすることもありました。

そこである程度気持ちが回復したら、また外に出て遊んでいました。

そんなふうに何かあったときには戻ってきて、心を回復する安心感があるけれど、元気な時はそこから出発できるような存在になるということです。

いつでも戻れる場所があるという安心感が、外に目を向け行動できる力を形成していくと考えます。


これら①②を繰り返していくことで、アタッチメントが形成され、自立できる子どもへと成長していきます。

どちらか片方だけが必要なのではなく、どちらもつながっており、どちらも必要であるということがわかります☺︎


アタッチメントが必要なのは子どもだけ?

ここまでアタッチメントについて学んでまいりましたが、一つの疑問が生まれました。

アタッチメント形成は子どもにだけ必要なのでしょうか。

私たちF・Linkは、働く人の健康を守るという目標があります。

それは心身ともにです。

私たちが守りたい働く人のその先にある家族の方が健康であることが、結果働く人の心の健康につながると考えています。

そして働く人にもし守るべき子どもがいるのだとしたら、子どもたちのアタッチメントを形成することが働く人の健康につながると考えています。

しかし、上記でお伝えしたアタッチメント形成に必要なことに、もう一つ必要なことがあると考えています。

それは保護者自身もアタッチメントが形成されていることです。

保護者の方もです。

また子どもでした。

大人と呼ばれる私たち自身も、アタッチメントがうまく形成されていないこともあるかもしれません。

私たちF・Linkは、子供のアタッチメント形成はもちろん、保護者=私たちが守りたい働く人自身のアタッチメント形成についてもアプローチしていくつもりです。

そして、それが私たちが目指す子育て支援です。

子どもを守るためにも、保護者や周りの人にも目を向けることが必要ではないでしょうか。


最後に

ここまでアタッチメントのことをお伝えしてきましたが、いかがでしたか?☺︎

思っているよりもシンプルで、すでに実践されている方も多いかもしれません。

しかし本当にそうであれば、ほとんどの人がアタッチメントは形成されていて、このように話題になることはないのではないでしょうか。

つまり、アタッチメントがうまく形成されなかった人もまた多くいるということです。

私自身アタッチメントという言葉を聞く前は、愛着障害という言葉でこの内容について、少し知識を得ていました。

その背景としては、私自身が安心感を感じられていなかったことがあります。

それは私の家族に問題があるのではなく、私のアタッチメントが形成されるためには家族が与えてくれた愛情より深く、また多く必要だったのではないかと考えています。

アタッチメント形成が簡単ではないのは、この点にあると考えます。

人は誰1人として同じ人はいません。

同じようにそれぞれに必要な安心感や愛情の量や質が変わっていきます。

アタッチメントの基本としては「安心感」「安全」ということが挙げられますが、それぞれの種類を子どもごとに見極めることが大事だと考えています。

シンプルな概念だからこそ、今の自分の行動はどうなのかと混乱して難しかったかもしれません。

そこをまたシンプルにわかりやすくするために、私たちF・Linkがいます!

これからも働く人の健康を守るために発信・活動をしていくので、お手隙の際にそっと覗いてくださると嬉しいです。

それでは最後まで読んでくださり、ありがとうございました!


HPはこちら☟


参考:”乳幼児期に重要な「アタッチメント形成」とは? 子どもが不安や恐れを感じたときの保護者のかかわりかた”.ベネッセ教育総合研究所.2021/4/6.https://benesse.jp/kosodate/202104/20210406-1.html(2024/6/10)

"アタッチメント障害に関する脳科学的知見".公益社団法人日本心理学会.https://psych.or.jp/publication/world095/pw04/#:~:text=%E3%82%A2%E3%82%BF%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%AF%EF%BC%8C%E3%80%8C%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%A8%E7%89%B9%E5%AE%9A,%E3%82%84%E6%83%85%E7%B7%92%E3%81%8C%E7%99%BA%E9%81%94%E3%81%99%E3%82%8B%E3%80%82(2024/6/10)