すべては、自分を慈しむまでをゴールに
お針が好きです♡ 以前、手縫いのワークショップに行った時に、先生から教えていただいた言葉。
「お針仕事は、自分自身を慈しむためのもの」
それは、静かに一針一針縫っていく、手を動かすその時間そのもののことでもありますが、自分自身の手で形あるものを作っている、その「自分」を慈しんでください。そこまでがゴールですよ。そういう意味でした。
私は、昔から刺繍したり、縫物や編み物が好きなので、その言葉はとてもしっくりきて、うれしく思いました。
お針仕事が苦手な人は、お料理でも、事務仕事でも、体を使う仕事でも、接客でも、あるいは、勉強でも・・どんな仕事または簡単な作業でも、大人も子どもも同じことだと思います。
私たちは、ついつい自分にダメだしをしてしまいます。そういうふうに教育されてきたので、それは仕方ないのですが、少しでも、自分を責める気持ちというのは、自分の心身にとっては、本当に害になります。私はこれで、病気になったのです。
自分を慈しむというのは、ただ、自分に甘いということではないのです。むしろ逆で、一日一日、「今日もよくやってるね」と自分を慈しむと、体も心も自然に元気を取り戻していきます。
何かがうまくできなくても、今は失敗に見えることをしたとしても、そんな自分も、まるごと認め、自分自身が自分を大切な人として扱う。自分が自分のどこまでも心の広いお母さん的存在になって、励まし、慈しむことが、次のステップにいくためにも、非常に大事なのだと思います。
「あかてぬぐいのおくさんと7にんのなかま」(イ ヨンギョン ぶん・え かみやにじ やく 福音館書店)という韓国のお針の妖精のおはなしがあります。
赤てぬぐいの奥さんのお針道具の妖精たち、
ものさし婦人、はさみお嬢さん、針むすめ、糸ねえさん、指ぬきばあちゃん、のしごて乙女、ひのしねえや、それぞれが、「私が一番大事なのよ!」と言って争います。奥さんも怒って・・・でも結局は、ひとりひとりがみんな大切だということに気づいてみんなでお針に励むという内容です。
私たち人間も本当にそう。
どんな人も、それぞれに尊い命。比べる必要なんてないし、優劣もそして善悪もない。争いはいつだって、正義と正義のぶつかり合い。そういうことが、私はわかっていませんでした。自分の正義によって自分を苦しめ、他者を苦しめていました。
自分を認め、励まし、慈しむように努めると、だんだんだんだん心が楽になっていき、周りの人にも余裕を持って接することができるようになると思います。
ことあるごとに、あなたの元気のために、必ずご自分を慈しんでくださいね。なんでもないことのようですが、とても大事なことです。
先ほどの絵本の「のしごておとめ」
なんか良いでしょ。好きなんです♡
それでは今日も、深い呼吸を心がけ、笑顔を増やしていきましょう。
読んでくださってありがとうございます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?